2020年 11月 13日、AppleからiPhoneの最新モデル「iPhone 12 Mini」が発売されました。
私も予約していたのですが、少し遅れて14日の夜に届きました。
iPhone 12 Miniは、12シリーズの中では一番コンパクトな端末となります。ファーストインプレッションを書き起こしてみます。記事が長くなりすぎましたので、第2世代iPhone SEとの比較などは、別に分けて投稿します。
ページコンテンツ
iPhone 12 mini スペック
OS | iOS 14 |
---|---|
SoC | A14 Bionic 次世代のNeural Engine |
ディスプレイ | 5.42インチ 2,340×1,080 有機EL Super Retina XDRディスプレイ |
RAM | 4 GB |
ROM | 64GB / 128GB / 256GB |
microSD スロット |
非対応 |
SIM | nanoSIM + eSIM eSIM対応 |
フロントカメラ | 1,200万画素( f/2.2)広角 4Kビデオ(24fps,30fps,60fps) 拡張ダイナミックレンジ(30fps) Retina Flash 映画レベルの手ぶれ補正(4K,1080p,720p) 写真のスマートHDR 3 Dolby Vision対応HDR(最大30fps) ナイトモード Deep Fusion |
リアカメラ | 1,200万画素( f/1.6)広角 1,200万画素( f/2.4)超広角 2倍の光学ズームアウト 最大5倍のデジタルズーム 光学式手ぶれ補正 より明るいTrue Toneフラッシュとスローシンクロ ナイトモード 自動調整 写真のスマートHDR 3 |
認証方式 | Face ID(顔認証) TrueDepthカメラによる |
Wi-Fi | 802.11 b / g / n / ac /ax |
Bluetooth | 5.0 |
センサー | Face ID LiDARスキャナ 気圧計 3軸ジャイロ 加速度センサー 近接センサー 環境光センサー |
スピーカー | デュアルスピーカー |
インターフェイス | Lightning |
防水 | IP68 |
充電速度 | 有線充電:非公表(20W以上) ワイヤレス:Magsafe-15W/Qi-7.5W |
バッテリー容量 | 2,227 mAh |
対応バンド | 3G HSDPA: UMTS / HSPA + / DC-HSDPA:850 / 900 1700 / 2100 / 1900 / 2100 MHz 4G: FDD-LTE B1/2/3/4/5/7/8/11/12/13/14/17/18/19 20/21/25/26/28/29/30/32/66/71 TDD-LTE B34/38/39/40/41/42/46/48 5G: n1/n2/n3/n5/n7/n8/n12/n20/n25/n28 n38/n40/n41/n66/n71/n77/n78/n79 |
価格 | 64GB:7万4800円 128GB:7万9800円 256GB:9万 800円 |
サイズ | 高さ:131.5mm 横幅:64.2mm 厚さ:7.4mm |
重さ | 135 g |
開封の儀
【セット内容】
iPhone 12 Mini本体、Lightningケーブル、ステッカー、SIM取り出しピン、簡易取説
12シリーズからは、USBのACアダプタとイヤホン(EarPods)が付属しなくなりました
筐体レビュー
画面は 5.4インチ2,340×1,080(476ppi)、有機EL(OLED)のSuper Retina XDRディスプレイを採用。
ディスプレイサイズは5.4インチありますが、アスペクト比が19.5:9と縦長なので”細長くて小さい”という印象です
リークでは、リフレッシュレートは120Hzを採用とありましたが、実際には90Hzすら採用されず、結局は60Hzに落ち着きました。
ベゼル幅は約 3mm▼
画面上部にはノッチ(切り欠け)があり、カメラとセンサーが格納されています▼
ディスプレイと筐体背面の素材は、新技術の金属よりも硬い、ナノセラミッククリスタルをガラスに組み込んだ『セラミックシールド』(Ceramic Shield)を採用しています。
アップル側の発表では「iPhone 11世代に比べて、落下に対する耐久性が4倍」としています。透明ではないセラミックを透明化する技術に苦労したと書かれていました。従来の強化ガラスよりで、「画面にヒビが入ったiPhoneを見るような事が無くなる」と言われています。
しかしながら、先行発売されているiPhone12/Proのレビューを読むと、スクラッチ傷の報告が多く画面保護ガラスは必須なようです。
Something wrong with these iPhone 12 displays. This 12 Pro didn’t leave my office. All I used it was for recording a versus video with Note 20 Ultra.
There is a scratch on the screen already & this is supposed to be ceramic shielded glass. Never had a phone scratch this fast. pic.twitter.com/RBXsQNtA8o
— sakitech (@sakitechonline) October 26, 2020
追記:画面保護ガラスが届いたので、画面を拭いて脱脂していたらスクラッチ傷を見つけました😢
たった1晩です。ケースを出し入れしただけで、落としたり画面を下にして置いてもいません。
これが私が付けた傷ならば、本当にスクラッチ傷に弱いですね。出来ればノッチ部もカバーするタイプの保護ガラスが良いと思います。
画質は有機EL(OLED)を採用しているので、鮮やかで発色が美しい!と書きたかったですが、思ったほど綺麗ではありません。
他の有機ELのスマホと並べてみましたが、発色はかなり劣っています。むしろIPS液晶とあまり変わりません。
IPS液晶の第2世代iPhone SEと比べてみても、ディテールの描画が同等程度にしか感じません。
縦長ディスプレイなので、1画面に表示される情報量が多いです▼
気になる点は 画面が黄色い。明らかに黄ばんでいます▼
iPhone 12 Pro / Pro Maxで「画面が黄色い」と話題になっていましたが、ハズレ個体は黄ばんでいると聞きました。
もしかしたらiPhone 12 Miniでもハズレの筐体だけ黄色いのかもしれません。画面によっては茶ばんだ色味に見えます。
追記:この黄ばみは「設定」>「画面の表示と明るさ」で「True Tone」がオンになっていたことが原因でした。
筐体のカラーバリエーションは、ブラック、ホワイト、(PRODUCT)RED、グリーン、ブルーの5色展開▼
購入した色はブラック。本当はレッドが欲しかったのですが、12シリーズの赤はオレンジ寄りで”詐欺カラー”と呼ばれています。
iPhone SEの赤なら欲しかったです。ちなみに白も黄ばんでいるようです。
背面もCeramic Shieldのセラミック製。iPhone 12 Proシリーズのような艶消しマットではなく、光沢仕上げになっています。
角ばったデザインで、質感もイイ感じです▼
ブラックも良く見ると黒ではなく青み掛かっており紺の方が近いです▼エッジ(フレーム)は金属を採用しており、iPhone 12 / 12 miniはアルミ製で、12 Pro / 12 Pro MAXはステンレススチールを採用しています。
軽量なアルミが好まれる中、差別化のためとは言え、上位モデルにステンレスを採用した点が少し時代遅れな気がします。
チタンなら分かるのですが、高価になりすぎるのでしょう。
重さは133g!とにかく軽い▼
イヤホンジャックはありませんね▼
端末左側にはマナーモードスイッチとボリュームボタン。SIMスロットもこちら側です▼
端末右側面は、電源ボタン▼
今モデルはeSIMに対応していますが、SIMスロットは変わりません▼
インターフェイスは引き続きLightning形式を採用。USB-Cに変更になると言われて久しいですが、なかなか変更されませんね▼
FaceID機能
昨今のコロナ騒動で、マスクを着用した状況でのロック解除が必須です。FaceIDには、マスクを付けたまま解除できる方法があると聞いたので試してみました。
マスクを装着したのと同じくらいに口と鼻の半分を覆って、FaceIDに登録します。2回目は逆サイドを覆い隠しました。
鼻の頭が出るくらいにマスクを下げると、8割以上の確率でFaceIDが通ってロック解除できました。
マスクを付けたままでも顔認証が通る事もありますが、成功する確率はかなり低いです。
マスクを数センチ軽く下げる程度なので、これくらいなら合格点だと思います。
内部レビュー
内部スペック
SoCは「A14 Bionic」を採用したハイエンド端末に分類されます。
A13 Bionicは64bit ARMv8-AベースのSoCで、業界初の5nmプロセスで製造され、前世代のA13 Bionicチップ同様にNeural Engine(16コアのニュラルネットワークエンジン)が搭載されています。
内部ストレージ容量は 64GB/128GB/256 GBの3モデル。相変わらず外部ストレージのSDカードには非対応です。
AnTuTuベンチマーク
AnTuTu Benchimark (v8.3.6)を使って処理能力をテストしてみます
ベンチマーク総合スコア: 637,848 ポイント
CPU: 175,428ポイント
GPU: 264,614ポイント
Geekbenchベンチマーク
Geekbench5でのベンチマークスコア
シングルコア性能: 1,590ポイント
マルチコア性能: 4,108ポイント
搭載されているSocは、現在トップクラスの処理性能です。もちろんプレイできないゲームはありませんし、何を動かしてもサクサクです。
Apple Pay
iPhone12のfelica用アンテナコイルは、今までと同じようにカメラの隣付近にあるようです。
電源ボタンを2回押すとApple Payが起動します。
今までiPhone 7 / 8 / SE2は、ホームボタンの2回クリックで起動していましたが、電源がオフの時にしか起動できませんでした。
電源が入っていても起動できるので、こちらの方が便利ですね。
充電・バッテリー
バッテリーは2,227 mAh。18W(9V /2A)までの急速充電と 7.5WのQiワイヤレス充電にも対応しています。
急速充電は、別売りのPD(PowerDelivery)対応ACアダプターが必要で、クアルコムのQuick Charge規格には未対応となっています。
付属のライトニングケーブルは、USB-C➡Lightning形式▼
「MagSafe for iPhone」は、アップルのiPhone 12シリーズ向けの新たなアクセサリー規格。
磁石によりiPhone 12の背面に簡単に取り付けられ、既存のQiデバイスと互換性を維持しつつ最大15Wの急速充電が可能です。
MageSafe対応のケースであれば、装着したまま充電やアクセサリーも使えるとしています
カメラ
フロントカメラは、TrueDepthカメラ1,200万画素( f/2.2)広角レンズを使用。リアカメラは、12mm相当で1,200万画素( f/1.6)広角レンズと1,200万画素( f/2.4) 120°超広角レンズのダブルレンズ構成。
iPhone 11シリーズに比べると、広角カメラのF値が上がって明るくなり、超広角カメラでもナイトモード撮影が可能になるなど、暗所撮影機能が向上しています。
最新のiPhoneの画質向上は、スマートHDR(ハイダイナミックレンジ)の性能に依存している部分が大きいので、新たにこれを採用している事で仕上がりの写真に大きな違いがでます。
設定アプリを開き→「カメラ」画面にある「スマートHDR」をオンにして有効にします▼
超広角との切替は、画面内にある1xをタップ。超広角時は0.5xと表示されます▼
動画撮影に関してはフロント、リアともに4K 60fps※まで撮影が可能です。
※fps(フレームレート) :1秒あたりのコマ数
撮影画像
スマートHDR機能は、逆光で人の顔を撮影した時に暗く写ってしまうことなどを防ぎ、暗い部分の階調もしっかり表現されます。あらゆる撮影シーンにおいて、より肉眼で見たときの印象に近い写真に仕上がるのが特徴です。
ナイトモードでフラッシュ無しで撮影してみます。肉眼では真っ暗な風景でも、照明をあてたように写ります▼
インカメラを使ったポートレートモードは、人間として認識されなくても背景がぼかせます▼
このポートレートモードを実現したのはA14チップに搭載された、Neural Engine(ニュートラルエンジン)のおかげです。
カメラセンサーから集めたデータをNeural Engineが機械学習を使って分析し、被写体を背景から正確に区別することで、深度マッピングを実現したと発表しています。
感想・まとめ
ざっくりメリット・デメリット
脅威の高処理性能
軽量設計でとにかく軽い
手頃な価格で高性能
人気のストレージ128 GBモデル復活
片手操作にベストなサイズ感
超広角レンズが便利
ひっかき傷に弱い
ノッチデザインが微妙で邪魔
ノッチでバッテリー残量が表示されない
画質が思った程綺麗ではない
画面が小さい(メリットでも)
手が大きい男性は小さくて持ち難い
リフレッシュレートが60Hzと低め
iPhoneは高いと言われ続けていましたが、第2世代のiPhone SEの登場から、Androidのハイエンドモデルより安く手頃な価格で手に入ります。
今回のiPhone12シリーズも 無印12は 8万5800円~、iPhone 12 Miniは7万4800円~。もうiPhoneが贅沢品という感じではありませんね。
やはり今の状況下で指紋認証が無いのが大きなマイナスです。マスクを装着していてもFaceIDが成功したとしても、顔認証は 2プロセスが必要なのでモタ付きが面倒くさい。
サイズと使い勝手は、想像していたより遥かに使いやすいです。縦長の画面は、Webページを見る時の情報量が明らかに多いです。
iPhone SEに慣れていたので、かなり違いを感じました。
レビューだけして第2世代iPhone SEを使い続けるつもりでしたが、iPhone 12 Miniに乗り換えます。
ちなみに中華振り子(スイング)で歩数カウントできるかテストしてみました▼問題なく歩数がカウントされました。ポケモンGoやドラクエウォークをプレイする人には、大切なファクターですね。
またセラミックシールドのディスプレイの特性?なのか、中華製の安い画面保護ガラスを貼ると画面操作ができなくなりました。
剥がして破棄して、今メーカー製(Spigen)の保護ガラスを注文しました。
追記:保護ガラスとケースを装着すると、相性によってはロック画面のタッチパネルが反応しなくなるiPhone 12 Miniの問題だったようです。
価格・販売サイト
私は購入後に知ったのですが、Apple Storeでキャリア回線とひも付けると、8,000円引きが適用されます。
Appleのオンラインストアでも、ページ上部にある「ソフトバンク、au、NTTドコモの契約プランが付いたiPhone 12 miniはApple Storeでどうぞ。 今すぐ予約する」から可能です。
Apple Store
機種 | 価格 |
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iPhone 12 mini | 64GB:7万4800円 128GB:7万9800円 256GB:9万 800円 |
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