9月15日に中国のオーディオ機器ブランド「Edifier」から発売された、完全ワイヤレスイヤホン 『WH950NB』が手元に来ましたのでご紹介します。
WH950NBは、強力な「ANC(アンチノイズキャンセリング)機能」と「アンビエントサウンド(外音取り込み)機能」を併せ持ち、ハイレゾ ワイヤレス認証を取得した LDAC コーデック対応のミドルハイレンジモデルのBluetoothヘッドホンです。
ページコンテンツ
Edifier WH950NBスペック
型番 | WH950NB |
---|---|
対応コーデック | LDAC, SBC |
マイク感度 | – |
Bluetoothバージョン | 5.3 |
Bluetootthプロファイル | HFP、A2DP、AVRCP |
ドライバユニット | φ40 mm |
再生周波数帯域 | 20Hz – 40kHz |
出力音圧レベル | 91dB ± 3dB SPL (A) |
低遅延モード | 80 ms |
接続端子 | 3.5mm |
充電時間 | 約 90分 |
連続再生時間 | 最大55時間(ANCオフ) 最大34 時間(ANCオン) |
バッテリー容量 | 非公開 |
サイズ | 193 x 169 x 82mm |
重量 | 約 296 グラム |
開封の儀
【パッケージ内容】
- WH950NBヘッドホン x 1
- 3.5mm ケーブル x 1
- USB-C ケーブル x 1
- 航空機内用 3.5mmデュアルジャック変換アダプタ x 1
- 収納ケース x 1
- 取扱説明書 x 1
取扱説明書はマルチ言語仕様で、日本語による説明もあります。でも文字が薄くてちっちゃい▼
こちらよりPDF版がダウンロードできます➡PDF取扱説明書
ざっくり感想
ハイレゾ音源対応
Google Fast Pair をサポート
自然な装着感で長時間装着しても痛くなり難い
コンパクトに折り畳んで収納ができる
ノイズキャンセリング性能が高い
迫力のある音質
解像度が高く音の厚みがある音質
通話音質がクリアで自然
4 つのノイキャンマイクで雑音をカットした通話
85dBを超えない安全音量機能
テレワーク用途に使える音声通話品質
ゲームでも使えるレベルの低遅延モード実装
約 55時間の長時間再生が可能
10分の充電で7時間の再生が可能
イコライザー機能搭載で自分好みの音質に調整可能
専用アプリでタイマー視聴が可能
2台のデバイスに同時接続が可能(マルチポイント)
アンビエントによる外音の取り込み音が少し大きめ
筐体
WH950NBは、耳を完全に覆うタイプのオーバーイヤーヘッドホン。
艶消しブラックのスベスベボディで、落ち着きがあります▼
ハウジングは艶ブラックの合皮で、高級感のあるシンプルデザインです▼
ヘッドバンド部分はメタル製。ステンレスのヘアーライン風のガンメタカラー▼
ヘッドバンド裏側はフワフワで頭に負担が掛かりません▼
本体は折り畳みが可能で、ペッタンコに潰れてにコンパクトになります。
こんな風になつめ型にも折り畳めます▼
ハードシェルの収納ケースが付属しています。コード類や取説も一緒に収納できます▼
本体重量は実測で約 293グラム▼
イヤーパッドは低反発素材を使っており、かなり柔らかいです。内側にL/Rの印刷があります▼
充電用インターフェイスはUSB-Cを採用。連続再生は最大55時間の長時間再生が可能です(ノイズキャンセリング機能をオンにすると34時間)
付属品のアクセサリー類は3.5mmオーディオケーブル、USB-Cケーブル▼
左の海外コンセント風のプラグは「航空機内用 3.5mmデュアルジャック変換アダプタ」です。旅行の時などに飛行機に置いてあるイヤホンではなく、自分が持ち込んだヘッドホンが使えます。トラベル用品ですね。
操作・機能
右側のハウジング部の下側に操作ボタンが格納されており、ボリューム調整(+/-)、電源(ボリュームボタン中央部)、マルチボタン(M)の3つのボタンが配置されています。
ヘッドホン本体から音楽・通話の操作が可能です。音楽に関しては、フル操作が可能です。再生 / 停止、ボリューム調整、音楽コントロール(前後スキップ)に対応しています。
【操作コマンド】
+ボタン | -ボタン | |
---|---|---|
音楽操作 | ||
電源(中央)ボタン | 再生/一時停止 | |
短く押す | 音量下げる | 音量上げる |
2秒長押し | 次の曲(動画) | 前の曲(動画) |
通話 | ||
中央ボタン1回 | 通話/電話を切る | |
中央ボタン2回 | 携帯電話に切り替える | |
電源ボタン2秒押し | 通話拒否 |
【Mボタン】
・音声アシスタント機能:2秒長押し
・サウンドモード切替:2回クリック
・ANC/アンビエント機能切替
※ANC機能はMボタンで「ハイノイズキャンセル」、「アンビエントサウンド」、「ノイズキャンセルオフ」の順で切り替わります。
※サウンドモードは、「音楽モード」、「ゲームモード」、「シアターモード」の3種類。
音質・機能
音質
数日間使い倒して、30時間近くエージングした後の感想です。
コンポジット チタン フィルム ドライバーを採用した40mmダイナミック型ドライバーを採用しています。
どのジャンルの音源を聴いてもバランスよく心地よく聴く事ができます。全体的な音の印象は、透明感があり原音の忠実性を感じます。整ったバランスでクセの少ない、とても聴きやすい音質です。
特にクラッシックを聴く際には、ヘッドホンでの色付けがなく自然な印象です。
音の解像度も高く、ジャズのベースやアコースティックギターでは弦がはじかれた時のカツッというトランジェント音など、原音に忠実な音を聞き取る事ができます。
音場は狭く感じます。音の残響感が近いので、音の鳴っているところ自体が全体的に近く感じます。そのためライブ音源やオペラなど、少し物足りなく感じてしまいます。逆にその分、迫力のあるサウンドに聴こえる場面もあります。
また音の定位感も表現できているので、立体音響を活かした音楽も楽しむ事ができます。不自然さはなく、アコースティックからEDM、ヴォーカル、バンドサウンドまで、あらゆるジャンルで楽しめると思います。女性ヴォーカルの声もサ行が刺さるような事はありません。
定位感により、目を閉じていても敵の位置を把握できるので、FPSなどのゲーミングヘッドホンとしても使えます。遅延が気になるようなら、ミニステレオケーブルで有線モードでも遊べます。低遅延のゲーミングモードも実装されています。
遅延に強いBluetooth5.3に対応していますので、動画を再生してみても、人の話声と口の動きの遅延は全く分からないレベルです。
Edifier Connectアプリ
Edifier の独自アプリ「Edifier Connect」を利用する事で、イコライザー機能やゲームモード(低遅延)の切替などが可能となります。
Edifier Connect
開発: BEIJING EDIFIER TECHNOLOGY CO.,LTD. 評価 無料 |
オフタイマー機能も実装されています。
アクティブ・ノイズ・キャンセリング(ANC)
WH950NBが採用しているANC(アクティブノイズキャンセリング)の方式は、ノイズと逆位相の音を再生して打ち消す「フィードフォワード方式」と、内側に搭載したマイクでノイズを拾って、ノイズと音楽を足したものの逆位相を作る「フィードバック方式」を組み合わせたハイブリッド型です。ヘッドホンに搭載された4つのマイクにより騒音をカットします。
Mボタンで、ハイノイズキャンセル ➡アンビエントサウンド➡ ノイズキャンセルオフが切り替わります。なお、低レベルのノイズキャンセリングモードは、専用のアプリから設定できます。
ノイズキャンセリングのノイズ(騒音)をキャンセル(打ち消す)性能は、ミドルハイレンジモデルの性能に達しています。電車に乗った時は、電車のガタンゴトン音が消え、オーディブル(朗読サービス)の世界に集中できました。ANCの性質上は低音域を強烈にカットしますが、高音域はある程度聞こえますので、たまに車内アナウンスの女性の声が微かに聞こえてくる感じです。
音楽を消した状態でANC機能をオンにしても無音状態にはなりません。「デジタル耳栓」として使うには少し厳しいです。
ノイズキャンセリング時の音質に関しては、ノイキャン時でも音が変質したりする事が無く自然に聴けました。私の耳では、ノイズキャンセリング時にホワイトノイズが入って気になるという事もありませんでした。
アンビエントサウンド(外音取り込み)
外音取り込み機能(アンビエントサウンド)は、ヘッドホンを外す事なく環境音をデジタル的に取り込む機能です。
WH950NBの外音取り込み機能は、自然な音で外音を取り込むので、キンキンした耳障りになるような事はありませんでした。ただし少し強調した大き目の音で外音が聞こえるので、私は聞き疲れてしまいました。
音楽を止めるとヘッドホンを装着したまま会話ができる程度まで聞こえます。しかしながら、外音を取り込みながら安全に音楽を聴くには、音量をある程度下げる必要があります。通常音量で聴いていて、車の接近に気が付く程の取り込み機能ではありません。
マルチポイント機能
マルチポイント接続とは、2台の機器と同時接続し、それぞれで通話も音楽も受信できる機能。
例えば、PCでオンライン会議を終了した後、スマートフォンで音楽再生を始めるだけで再生機器を切り替えられます。スマートフォンが電話を着信した際には自動でスマートフォンの通話に切り替わり、そのままハンズフリー通話をすることも可能。2台の機器でヘッドホンを使う場面で接続の切り替えがいらず、使用する事が可能です。また、LDACコーデックにも対応し、高音質のままマルチポイント接続可能です。
操作・装着感
装着感に関しては、メガネを掛けていても痛いような事はありませんでした。オーバーイヤーヘッドホンなので、オンイヤー型のように側圧による痛みを感じるような事はありません。ヘッドホン全般の問題ですが、耳を覆うので暑い日は蒸れます。冬は暖かいですけどね。
サイズ調整の可動域は広いので、あらゆる頭のサイズにフィットすると思います▼
頭のカーブにフィットするよう、ハウジング部の付け根が自由に角度を変えられます▼
まとめ・価格
Edifier WH950NBは、ANC機能、ハイレゾ対応、高音質とミドルハイレンジのヘッドホンとしては十分な機能に達していると思います。
また通話用マイクの性能が高いので、テレワークやゲームチャットにも使えます。雑音をカットした自然な会話が楽しめます。
またオンイヤーヘッドホンは耳が潰れて痛くなりますが、WH950NBはコンパクトでありながらオーバーイヤー型なので、長時間装着していても痛くなりません。ANCオンでも34時間バッテリーが持ちますので、長い時間のテレワーク用途にも良いヘッドホンだと思います。
価格は¥25,999円前後(記事執筆時)。Amazon, 楽天にて購入可能です。
※ メーカーさんの方からサンプル品をご提供頂いてのレビューとなります。金銭の授受などはありませんので、公正な視点で製品をレビューします。
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