中国のサウンド機器メーカー「Bluenin」 より発売されている、完全ワイヤレスイヤホン『Bluenin T30』をご紹介します。
T30は、Qualcomm(クアルコム)製のエントリー向けチップQCC3020搭載しており、デバイスとの接続スピードが速く、長時間の連続使用が可能なTWSです。
また専用ケースは、2500mAhもの大容量バッテリーを搭載しているので、イヤホンの充電のみならず、モバイルバッテリーとして他のガジェットにも給電可能な仕様となっています。
今回はメーカーの方から、レビュー用にサンプル品をご提供頂きました。
ザックリした感想
IPX7防水対応で水回りでも使える
スポーツでもフィットするデザイン
APT-X対応で高音質
CVC8.0技術で雑音を除去した通話が可能
QCC3020チップ搭載でパンチのあるサウンド
モバイルバッテリーとして使えるケース
バッテリー残量が数値で見える
音楽操作の感度が抜群
ケースの蓋が開け難い
耳が小さい人はフィットしない
Bluenin T30スペック
チップ | Qualcomm QCC3020 |
---|---|
Bluetootthプロコトル | HSP/HFP/A2DP/AVRCP |
対応コーデック | AAC、SBC、Apt-X |
再生周波数帯域 | 20Hz – 20,000Hz |
通信距離 | 約10 m |
音楽再生時間 | 約 6 時間 |
マイク感度 | ﹣42±3dB |
ノイズキャンセリング機能 | CVC8.0ノイズキャンセリング |
Bluetoothバージョン | 5.0 +EDR |
防水等級 | IPX 7 |
ドライバーユニット | φ12 mm |
出力/入力 | 5V / 1A |
イヤホン充電時間 | 約 1.5 時間 |
ケース充電時間 | 不明 |
バッテリー容量 |
ケース:2,500 mAh イヤホン:55 mAh |
イヤホン重量 | 約 4.4グラム |
ケースサイズ | 102 x 62 x 35.8 mm |
開封の儀
【パッケージ内容】
Bluenin T30イヤホン x 1ペア
イヤーチップ:S/M/L 各 1ペア
収納充電ケース x 1
USB-C充電ケーブル x 1
取扱説明書などの紙類
取り説は多言語対応で、日本語でも詳しく解説されています▼
製品レビュー
イヤホン本体
イヤホンがデバイスとワイヤレスで接続し、なおかつ左右が完全に独立したBluetoothイヤホン(TWS)です。
スポーツ向きに設計された、イヤーフックで耳に引っ掛けるタイプ▼
通常のTWSよりサイズ感があります▼
イヤーピースを外したベース部は真円系▼
Φ5.1ミリと平均的なサイズなので、イヤーピースを替える事で、耳の穴の小さい人でも使えます▼
重さは片側約9グラム▼
チャージケース
収納ケース兼充電器は大き目で、ポケットに突っ込むには無理があるかも▼
ボタンを押せばケースが開くのですが、少し引っ掛かりがあるので、ボタンを押しても一発で開かない事があります。
ケースのサイズは、幅 約102 x 奥行62 x 高さ35.8ミリ▼
イヤホン格納時のケースの重さは約 115グラム▼
ケースを開けると、ケースのバッテリー残量が数値で確認できます。
左右のイヤホンのバッテリー残量は、4段階でそれぞれ表示されます。▼
充電ポートはUSB-C。ケースの後ろに付いています▼
T30には「外部給電モード」が搭載されているので、ケーブルさえ持っていればスマートホンなどに充電する事ができます。
でもUSB-Aポートは、何故かケースの下側に付いているので、充電する時はひっくり返す必要があります▼
イヤホンは磁気でロックされるので、逆さまにしても飛び出たりしません。カバンやポケットの中でケースが開いてしまっても、イヤホンが落ちる心配がありません。デバイスに勝手に接続されて、気づかない間にバッテリーが無くなっている心配はありませんね▼
ケースに戻すだけでイヤホンの充電が開始されます。ケースのバッテリー容量が2,500mAhと巨大で、イヤホン(両耳)を約22 回フル充電する事が可能です。
1回の充電で約 6時間使えるので、合計136時間! 通勤・通学程度でガッツリ使っていても、ケース本体への充電は月1回で間に合ってしまいそうです。
通話テスト
T30にはマイクが内蔵されており、ハンズフリー通話機能が実装されています。
LINEのテスト通話で確認してみると、最初の数秒の間は声が遠くて良く聞こません。しかしその後は、明瞭に声が相手に届きます。
さらに近所のスーパーに持って行き、ハンズフリー機能で通話しながら買い物してみました。やはり何度通話しても、電話がつながってから少しタイムラグがあります。その後に普通に通話できるようになります。
普通に会話できるようになってからは、CVC8.0ノイズキャンセリング機能のおかげで、周囲のノイズを除去した音声が相手側に届きます。
最初のタイムラグ以外は、通話に関しては合格だと思います。
使い方
操作方法
イヤホンの背面がタッチ式のセンサーになっており、タップの長さと回数で操作を行います。
左 | 右 | |
---|---|---|
音楽操作 | ||
2秒長押し | 再生/一時停止 | |
2回タップ | 前の曲へスキップ | 次の曲へスキップ |
3回タップ | Siri、OKグーグルなどの 音声ガイド | |
4秒長押し | 電源オフ | |
通話 | ||
1回タップ | 通話 | |
2回タップ | 通話拒否 | |
2秒間長タップ | 電話を切る |
※ Siri、OKグーグルなどの 音声ガイド呼び出し機能は、取扱説明書に書いてありませんが実装されています
操作・装着感
ケースから出しただけでペアリング済みのデバイスに接続する「自動ペアリング」機能が搭載されています。ケースから取り出すと両耳からそれぞれ「パワーオン」→「TWSコネクテット」→「コネクテット(デバイス)」の音声が順に流れます。
ケースから取り出して両耳に装着し終えるくらいに接続が完了しています。またケースに戻すとペアリングが解除され、電源が切れて自動的に充電が始まるので、デバイスとの接続に関する手間は一切ありません。
タッチ式ボタンのTWSは、タッチのリズムがシビアな製品が多いですが、T30は思ったように操作できました。
耳に入れた後、イヤーフックを耳に掛けて、少し後ろ側に回すようにするとフィットします▼私は少し耳が小さいので、残念ながらあまりフィットしませんでした。普通に使う分には良いのですが、フックと耳の間に隙間ができてしまうので、走ったり運動すると、パコパコ動いてしまい少し厳しいです。
試しに息子に使ってもらいましたが、ピタっとフィットしていて、少しくらい動いてもズレたりしないそうです。
またメガネとの干渉に関しては、メガネフックの外側に来るので、あまり気になりませんでした。
スリムなので、正面から見ても耳から大きくはみ出る事もありません
音質
エージングは、イヤホンを1回だけフル充電から空になるまで放置しました。
第一印象は、低価格モデルとしては音圧が凄い!Φ12ミリと大き目のドライバを搭載しているので、音に迫力があります。
高音から低音まで弱い音域がありません。特に低音域はズンズンと腹に響くような重低音で、ダンスミュージックを聴くと没入感があります。
音の厚みや解像度がある程度感じられるので、ジャズ、オーケストラでも楽しめます。
ライブ音源を聴くと、音場の広さも伝わってきますし、演者の移動がしっかりと把握できる定位感も再現できています。
定位感に関しては、ゲームでも使えるレベルだと思います。
コンサート音源や様々なジャンルの曲を聴いてみましたが、どの音楽も平均的に癖が無く聴く事ができます。この価格(エントリーモデル)のBluetoothイヤホンとしては、十分に合格点に達していると思います。
QCC3020チップ・音飛び・遅延
Bluetoothイヤホンは、人混みが苦手で接続が途切れてしまうという特性があります。しかしながらT30では、NFMI技術採用のクアルコムQCC3020チップを搭載しているだけあって、電車での移動などで使ってみましたが音切れはほとんどありませんでした。
QCC3020が実現しているNFMI通信とは、左右のイヤホン間の通信方式で、Bluetoothとは違い人体を通過する事が可能なので途切れ難いとされています。
この技術によりBluetooth接続で良くある、左耳だけが途切れるという現象が少なくなります。しかしながらスマートホンから右耳イヤホンへはBluetoothを使って接続されるので、スマートホンから離れたり満員電車では途切れる事もあります。
さらにQCC3020の性能を最大限に活用するには、クアルコムの「Snapdragon 855」以上のプロセッサーを搭載しているAndroid端末が必要です。
条件を満たす事で、True Wireless Stereo Plus(TWS Plus)システムによって右には右側の音声を、左には左側の音声をそれぞれ送信することで、さらなる接続の安定性が得られます。
遅延に関しては、動画内で話をしている人の口元を良く見ていないと気が付かない程度です。
まとめ・価格
Bluenin T30は、スポーツ向けに設計されていますが、音質的には同価格帯のTWSより遥かに綺麗で迫力があります。
スポーツだけに使うにはもったいない気がします。あまり目立たないデザインなので、普段使いにも持って歩きたいですね。
またケースからデバイスを充電できる給電機能が便利です。モバイルSUICAやアップルペイ、ペイペイなど電子決済が主流なので、スマートホンの電池が切れると非常に不便です。緊急用電源の携行は必須ですよね。
価格は4,300円。Amazonで購入可能です。
タカシ

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