子供にスマートホンを持たせる時、アプリやサービスを利用してペアレンタル・コントロールを設定した上で安全に利用させているご家庭がほとんどだと思います。
中でも学校やPTAなどが推奨している安定の有害サイトフィルターDigitalAartsの「i-フィルター」が人気で定番になっています。特にAndroid端末では、昨年末に無料で利用できる有害サイトフィルターの「Yahoo!あんしんねっと」が終了した事から、「iフィルター」のブラウジング機能に頼るのが一番手軽で、我が家でも使っています。
しかしながらAndroid/iPhoneともに、どんなペアレンタル・コントロールを使っても簡単に解除できてしまいます。
しかも iフィルターは子供に解除されても通知メールが届かない為、親に気付かれずに解除して使っている子供が居るのが現状です。
そこで今回は、我が家を含め周囲の方々のペアレンタル・コントロール闘争の歴史を元に辿りついた結論をまとめます。
子供達の手口や絶対に解除不可能なペアレンタル・コントロール方法、約束を破った時のペナルティ例をご紹介してみます。
iOS 12より新機能の「スクリーンタイム」機能が実装されました。
この機能は、端末の利用可能な時間やアプリ起動制限、コンテンツブロッカーなど、iOS純正のペアレンタルコントロール機能となっています。
外部アプリより 強力なOS純正のペアレンタルコントロール機能の利用をお勧めします。
設定方法▼
【iOS12新機能】強力ペアレンタルコントロール・依存対策「スクリーンタイム」の使い方を徹底解説Appleでは新OS「iOS 12」の配信を開始しました。iOS 12では 「スクリーンタイム」という新機能が追加されました。この機能は、iPhoneのアプリ使用状況が把握できるほか、各アプリに対して時間帯や使用時間による制限なども設定可能なロック機能も備えています。そのため今までiOSでは外部アプリに頼ってきた、子供にiPhoneやiPadを渡す時のペアレンタル・コントロール機能、スマホの依存度を下げる対策が端末の機能として実装された事になります。またファミリー共有との連携も可能なので、親が遠隔で子供のアプリ利用状況を把握したり...追記:AndroidにもGoogle純正の「ファミリーリンク」がリリースされました。これにより不安定な外部アプリやサービスを利用する事なく堅牢なペアレンタル・コントロールを掛ける事が可能となりました。
【Android】子供のスマホをアプリで制限・管理「Googleファミリーリンク」の設定と解除方法【ペアレンタルコントロール】今回は子供のスマートホンやタブレットを管理できるアプリ「Googleファミリーリンク」をご紹介します。「ファミリーリンク」は、子供のスマートホンに 時間制限や危険サイトのブロック、アプリのブロック、時間制限、位置情報の確認など、お子様がお使いの端末を一括で管理できる、万能ペアレンタルコントロールアプリです。このアプリがリリースされるまでAndroid端末は、iフィルターなどの有料サービスや、サブスクリプション(月額課金)のサードーパーティ製アプリを利用するしか方法がありませんでした。しかも外部アプリのセキュ...
ペアレンタル・コントロールを解除する方法
「iフィルター」「あんしんモード」「アプリロックアプリ」「時間制限アプリ」など、ペアレンタル・コントロールを解除する方法は、子供達がYahoo知恵袋で尋ねたりYouTube動画でも紹介されています。
少し調べるだけで解除ができてしまい、子供達の間で解除法を共有するので防ぐ手段はありません。
正直なところ、もう大人側は子供と約束事を決めるしか対処法が無いのが現状です。詳細な手法までは書きませんが、大人側もある程度ペアレンタル・コントロールを解除する方法を知っておく事で、再設定したり子供との約束を決める際の役に立ちます。
iPhone
iOS(iPhone)の場合には、OS自体にペアレンタル・コントロール機能がついています。そのため親はパスコードを設定するだけで有害サイトフィルターやAppストアの年齢・課金制限を掛ける事が可能です。しかしながらアプリや端末の起動時間制限する機能は備わっていないので、外部アプリを使う必要があります。
たとえ外部アプリで制限を掛けたとしてても、iOSでは「設定」を開けてしまいますので、その外部アプリも簡単に解除できてしまいます。
Android
Android端末ではペアレンタル・コントロールアプリやアプリをロックするアプリなど、設定自体を開けなくする事が可能です。しかしAndroidのセーフモードで再起動する事で、設定を開く事ができるようになります。
その状態で設定を変更するだけで、全ての制限アプリを解除できてしまいます。
子供達の手口について
前述しましたように「i-フィルター」は、子供に解除されたとしても親側に通知が届きません。それを良いことにロックを解除して一日使った後、帰宅直前や夜寝る前に再設定しているケースがありました。もちろん、親は子供の端末をチェックしても異常が無いので、気が付く事がありません。
インターネットの閲覧履歴はChromeのシークレットタブを使って隠蔽するのが常套手段です▼
ブラウザを自由に使えてしますので、様々な動画サイトへのアクセスやコミック読書、アダルトサイト閲覧など、あらゆる事が可能になります。
しかしながら不正使用していれば、当然iフィルターのWEB閲覧の履歴が極端に少ないです。そんな時には、ある手段を使う事で子供が解除して不正使用していることを調べる方法を見つけました。
iフィルターを解除された事を調べる方法
最初にインターネットの利用状況をチェックする事で、ある程度は現状をチェックできます。iフィルターにログインし、「利用状況」から「インターネット利用状況」を見るとネットを見たページ数が確認できます。iフィルターの基本的な設定方法はコチラ
インターネットを全く使っていないとか、ある日を境に急に減っていたら怪しいですね。
しかし、インターネット利用記録だけでは解除している確証にはなりません。そこで子供の位置情報のログを採る機能を利用する事で、解除の履歴を調べる事が可能になります。
※設定を解除している時には位置情報が記録されない事を利用した方法です
iフィルターのページにログインし「利用状況」から「位置情報表示」⇒「位置位置検索設定」を開きます▼
位置情報を調べる時間をピンクに塗り「設定保存」をクリック▼
チェック方法
「利用状況」から「位置情報表示」⇒「全ての履歴を表示する」をクリック▼※この時「カレンダー」より調べる日時を指定することもできます
すると指定した日の位置情報履歴が一覧表示されます▼
設定したはずの時間帯が保存されず、毎日夜だけしか記録されていないなど、特定の時間のログしか残っていなかったら解除して使っている可能性大▼
解除されない方法
アプリをロックするアプリや時間制限を掛けるアプリでも、セーフモードから「ユーザー補助」で解除されてしまったら無意味です。そこでHuaweiなど、端末に標準インストールされている「端末管理」のロック機能が強力でお勧めです。
※端末は「Huawei NOVA LITE」を使って検証しました
標準インストールされているロックアプリは、システム内で起動していますのでセーフモードで起動されても大丈夫です。パスコードが無いと解除する事ができません。
端末管理⇒アプリのロック⇒個別アプリをロック▼
パスワードは端末のロック解除と同じに設定されていますので、歯車からロック解除用のものをセットします。
このアプリロック機能には、時間制限などの機能はありません。Chromeブラウザを起動禁止にしたり、新しいアプリをインストールできないようにPlayストアアプリやPlayゲームなどもロックするのが目的です。
Huawei端末以外にも、最近のスマートホンにはロックアプリが標準インストールされている端末もあります。
その他の方法
ここまでペアレンタル・コントロールが子供達によって解除される前提で記事を書きました。結局、私の周囲では半数近くは約束だけでは解決せに、最終手段を取られていました(残り半数はペアレンタル・コントロールを諦め気味です)
例えば、お子さんがコントロールアプリを解除してゲームばかりしていたご家庭では、スマホを初期化していました。その上でゲームがまともに動かない程に低性能なスマホに機種変更し、ペアレンタルコントロールを掛けました。
こんなオモチャスマホ▼
またガラケーに戻して、連絡用のLINEは家族共用のリビングタブレットを利用させているご家庭もあります(このパターンが一番多いです)
ペアレンタル・コントロール専門の格安SIM「TONE」の端末を持たせた方も数人居ます。TONEは子ども会連合会に推奨されたスマホとのセット購入が可能なMVNOで、GPSでの現在地確認やWebフィルタリング、アプリの制限など、簡単に使える見守り機能(ペアレンタルコントロール機能)が充実しており無料で利用できます。TONEは端末自体がペアレンタル・コントロール専門なので、子供が解除する事はできません。
もちろん基本的に、スマートホンを自分の部屋への持ち込みを禁止している事が最低条件です。尚且つ、定期的に子供のスマートホンをチェックしていましたが、そんな状況下でも気付かれずに解除して使ってしまうのですね。
特に酷い方は、息子さんが優秀で親の前では真面目にやっていたのですが、年々成績が下がって今では学年でワースト8に入っています。不思議に思ってスマホや部屋を徹底的に調べたところ、親が気が付かない所でマンガ・アニメ三昧で片時も離れられない依存症気味でした。数年間、中間・期末試験中も一切勉強をせずに、隠し持ったタブレットでアニメを観ていたそうです。彼の勉強が手に付かないほどのマンガ依存症は、今でも解消していないようです。
我が家でも「プライバシーを守ってあげる」という子供との約束で、位置情報や検索ワードなどはチェックしていませんでした。しかし情けない事に、息子も解除⇒再設定を繰り返して好きに使いまくっている事が夏休み中に判明しました。ペナルティとしてLINEを含め全て初期化した上で、iフィルターに位置情報を設定して解除チェックする事で同意しました。
今は上のアプリロック方法を使って、iフィルターでのウェブ閲覧、LINE、地図、乗り換え案内、以外は一切使えなくしています。
今の中高生は学校の活動・行事・委員会などでもLINEを使った連絡が基本です。中には部活の連絡網にLINEのグループチャットを使う顧問の先生まで居ます。完全に取り上げると日常生活に支障が出てしまうので、本当に悩ましい状況です。
大人でもスマホ依存気味の方が多いので、ましてや子供にスマートホンとの付き合い方を教えるのは難しいですね。
タカシ
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参考になります。
高2男子の母です。
子供に古いお下がりジュニスマから、
新しいスマホ購入を考えています。
先に色々ルールを決めてガードをかけようと思い
こちらのページに辿りつきました。
ペアレントコントロールはしてみようと思いますが
どんなルールを決めていらっしゃるか教えて頂けませんでしょうか。
ぜひ、参考にしたいです。
>かいさん
コメントありがとうございます。
子供と色々な取決めをしているのですが、いざリスト化すると全て思い出せるか判りません。一応まとめておきます。
・スマートホンは自分の物ではなく、一時的に親から借りているという事を認識してもらう
(これは意識の問題ですが、乱暴に扱った時に自費で修理させたり、親が端末を定期チェックなど色々な意味で大切でした)
・親が端末内の設定などを不定期にチェックする
(端末解除のパスワードは伝えておく事)
・LINEやメールなどのプライバシーは尊重するので親が覗いたりしない事
・あらゆるアカウントのパスワードは親が管理する
・自室、トイレには持ち込まない事(勉強用途の場合はリビングで使う)
・就寝時はリビングの所定の場所で充電して寝る事
・ペアレンタルコントロールが掛かっていない時間でも長時間連続しての使用は禁止
・食事中にスマートホンを操作しない、席を外さない事
(学校の活動などの打ち合わ時間と重なる時は予め伝えておく)
・TwitterやFacebook,インスタグラムは必要に迫られたら活動内容を相談して開設する
・位置情報をオフにする事の禁止
・試験期間中は勉強内容の打ち合わせ以外はスマートホンの使用禁止(フィルターを強化しています)
・新しいアプリを入れたい時には相談するようにしていますが、ペアレンタルコントロールしていますので自然にそうなります。
・課金や動画閲覧によるパケット消費などの取決めが必要な場合もあります。周りのご家庭では家族のパケット共有を子供が使い切ってしまう問題なども起きています。
毎月、パケットを追加購入する必要がでてきたりしますので、外での動画の閲覧を禁止しているご家庭もあります。
・歩きスマホ禁止はもちろん、自転車に乗りながら使わないなど社会的な基本的なルールを守る事
記事にも起こしていますので参考にされて下さい。
https://rezv.net/iphone/8846/
https://rezv.net/iphone/11172/
何故制限をかける必要があるんですか?
私は現在高校二年生ですが、自分で使用時間等は守れています。
それに加えWEBの履歴やラインのトークなどは普通他人に見られたくないと思います。
中学の時も友達は皆アダルトサイトやらを見てましたので(見てない方が少ないと思います)
見つかるとお互いに気まずいですしあなた様も昔見ていたのでは?
普段使っていい時間は30分、その後はリビングに置いておく。(どうしてもlineとかを確認したい場合はリビングでみろ)
などのルールで十分なのでないでしょうか?
>Hayashibaraさん
コメントありがとうございます。
おっしゃる通りルールを作って守るような信頼関係があれば制限は不要だと思います。
実際、我が家でも中学生から段階的に制限を緩和して、今ではルールのみで制限はほぼ掛けていません。
親側の最低限のルール(マナー)として履歴などはプライバシーを守って一切チェックしたことはありません。
しかしお子さんの性格・親子の関係などケースバイケースなので、理想どおりには行かず規制が必要なご家庭が多いのが現状です。
部屋にスマートホンを持ち込んでスマホ中毒気味の反抗期のお子さんや、掲示板やTwitterで知らない人と会ってしまう中学生の女の子、試験中もスマホゲームから離れられられず進級ができなかった高校生など、当ブログに個別に相談されてくる保護者の方が非常に多いです。
この場合のお子さん達はルールは無視するどころか、制限も解除してしまいます。
子供を縛って管理するのが目的では無く、子供を守るために規制が必要なご家庭がある事をご理解下さい。
制限を掛けられる側からの貴重なご意見ありがとうございました。
納得のいく返事ありがとうございます!
いろんなケースがあるんですね……
僕も将来機会があればこの記事を参考にさせていただきます。
中毒は怖いですね。
これからもブログを読ませていただきたいです!
教えてください。
子供に与えるスマホについて検討しています。
アプリロックについてですが、iフィルターも勝手にアンインストールできないようにできますか?
もしくは、それぞれの携帯会社のあんしんフィルターもできますか?
>なつさん
今ではスマートホン本体に強力なペアレンタルコントロール機能があります。
外部アプリやiフィルターなどの契約は不要です。
Android端末には「ファミリーリンク」という機能があります。
https://rezv.net/android/39599/
iPhoneには「スクリーンタイム」という機能が有効です。
https://rezv.net/iphone/35902/
コメントありがとうございました
はじめまして。今年中2になった女の子をある事情で養育しております。ipod touchがプレゼント応募で当たってしまい条件をつけてwifiに接続して使わせていますが、不安な事が多いです。スクリーンタイムはApple IDを私のIDにしていましたがどうやってか自分で変更していたりしていてスクリーンタイムを設定していてもアプリの時間の延長が出来るようでiフィルターを入れてみました。iフィルターではアプリの制限がかからないようなのですが、改めてiフィルターよりダウンロードし直さないといけないのでしょうか??機械関係が難しくてフィルタリングアプリも理解不能で3回入れ直した程うといです。
アプリの時間制限ができるやり方やおすすめのアプリ等ありますでしょうか?
>めろんさん
正直、子供の方が一枚も二枚も上なので、お困りの保護者の方が多いです。
外部アプリもありますが、煩雑になるだけでコチラも勝手に解除されているケースが目立ちます。
Apple製品で、強固に管理するのはスクリーンタイム一択なので、何とか使いこなさないと厳しいと思います。
子供が勝手に自分のIDを作ってしまったのでしたら、そのIDをしっかりとファミリー共有で管理して
スクリーンタイムを掛けて管理するのがベストです。
「ファミリー共有・スクリーンタイム」
https://support.apple.com/ja-jp/HT201060
(子供のIDだけでは解除できません)
当ブログでもまとめてあります
https://rezv.net/iphone/35902/
保護者のApple IDを2段階認証にすれば、パスワード認証の時に電話に認証番号が送られてきます。
保護者のIDに勝手にパスワードでログインできないので、再度かけ直しては如何でしょうか?
方法はこちらをご参照ください「Apple ID の 2 ファクタ認証」
https://support.apple.com/ja-jp/HT204915
一応、ロックアプリをご紹介しておきます
https://rezv.net/iphone/13300/
https://rezv.net/iphone/7616/
私の息子も中二ですが、自分の部屋に持ち込まない事、勝手にIDや設定を変えたら1週間没収というルールで使っています。
またどうしてもダメなようでしたら、ipod touchはWifi接続が必要なので、ルーターでペアレンタルコントロール掛けてしまう方法もあります。
https://rezv.net/technic/27626/
コメントありがとうございます。
こんにちは。絶賛ペアレンタルコントロールを解除してスマホを使っている者です。
ただ、位置情報やブラウジング履歴は盲点でした。次は位置情報偽装ソフトを導入して更に強化したいと思います‼((そうじゃない
>せんべいさん
親と子供の攻防なんですよね
攻められる側のコメントは嬉しいです
コメントありがとうございます。