キーボードメーカーの JamesDonkey(ジェームス・ドンキ―)から発売された『JamesDonkey RS2 3.0』が手元に来ましたので、さっそくレビューしたいと思います。
『JamesDonkey RS2 3.0』は、リニア軸のフルサイズのメカニカルキーボード。モデル名がR2 3.0と数字がややこしいですが、モデルR2のバージョン3.0という型番になります。
RS2は昨年2.0でハードのドライバのアップデートに加え、ソフトウェアによるサポート機能も追加され大幅に進化しました。
ニューモデルのR2 3.0では、時計や機能状況を確認できるLCD画面を搭載しています。R2シリーズは、アップデートを繰り返して完成度の高いモデルに仕上がっています。
JamesDonkey RS2 3.0スペック
スイッチの押下圧 | 45g |
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キーストローク | 4mm |
アクチュエーションポイント | 1.2±0.3 mm |
キーボードレイアウト | 99キー(US ANSI レイアウト) |
接続インターフェイス | USB-C |
Bluetoothバージョン | 5.1 |
ケーブル長 | 1.5m |
バッテリー容量 | 4,000mAh |
バッテリー充電時間 | 約4時間 |
バッテリーの持ち | 3-4週間 |
重量 | 1134±20グラム |
サイズ | 405 x 138 x 31.8 mm |
開封レビュー
【パッケージ内容】
・JamesDonkey RS2 3.0本体x 1
・接続用USBケーブル
・キーキャッププーラー x 1
・六角レンチ(裏ブタ空け用)
・ユーザーガイドx 1
筐体
このキーボードは、テンキーもついたフルサイズのUS ANSI 配列のキーボードです。パームレストが無いタイプなので小さく感じます。
ボディはABS + PC素材のシャーシを採用。キートップは白とブルー(水色)の2色構成で爽やかなデザインです▼
デザインはシンプルで十字キーの下に「JAMESDONKEY」のロゴが入っているだけ▼
ガスケット構造を採用しており、キースイッチを保持するプレートを柔軟性のある素材で挟み込むことで、軸がぶれず騒音と振動が低減される構造を実現しています。また内部の空間にもフォームを使用し、打鍵時に余計な音が反響しないよう設計されています。
筐体右上には、マルチメディアを物理的に操作できる「マルチメディアボリュームノブ」を搭載。物理的にボリュームをコントロールでき、スイッチを押し込むと再生中のメディアがミュートされます。
右上に配置されているLCD画面は時計、バッテリー残量、現在の接続状況、CAPS LOCK状態などが確認できます。
Fnキーとマルチメディアボリュームノブを同時に押すとLCD画面上から各種設定が可能となります。また専用アプリをインストールすると、キーボドのレイアウトの変更やLCD画面にアニメーションを表示する事も可能です。
有線接続はUSB Type-Cを採用しています。隣には接続切替スイッチを配置▼
キーキャップは圧入されているだけなので、付属のキーキャッププーラーで簡単に取り外しが可能です▼
軸は独自の Gateron G Pro 2.0 シルバーという軸を採用▼
3ピンと5ピンの両方のスイッチと互換性があるホットスワップ可能なソケットが搭載されており、スイッチも簡単に交換可能です
キートップ(キャップ)は、白とブルーの2色形成のPBTキーキャップ。優れた耐久性と長い耐摩耗性を実現しています。
このタイプのキートップは、キーキャップの印刷が消えないのが良いですよね。
キーキャップはCherry MX互換なので、サードパーティー製のメカニカルスイッチ用キーキャップに換装が可能です。
もちろん、キーの形状は「シリンドリカル」でU字型に凹んでいます。
足を引き出すと角度を付ける事ができます。高さは2段階に調節可能▼
キーボードを真横から見ると、ステップ・キーボードになっています。スカルプチャー構造で、しっかりと内側に向かって凹レンズのようになっています▼
接続方法・バッテリーの持ち
デバイスとの接続方法は、USB-C有線、Bluetooth、2.4GHzワイヤレス接続の3つのモードが用意されています。
2.4GHzワイヤレス接続用のドングルは裏面にハメ込まれています▼
バッテリー容量は4000mAhで、全てのバックライトがオフの状態で約4週間使用できます。
RGB
RGB演出の設定はキーボードのFnキーと一緒にキーを押す事で色、パターン、速度などが変更可能です。イルミネーションは17種類の照明効果が用意されています。
- Fn + ESC:バックライトのモード切替
- Fn + →(←):キーボードカラーの流れる方向切替
- Fn + ↑(↓):LEDのカラー変更
- Fn +「-_」「=+」:バックライト点滅速度
- Fn +F5(F6):バックライト輝度調整
- Fn +Scr:キーボードサイドの配色・演出変更
ゲーミングキーボード的な電飾ピカピカ設定もできます。動画では白色に発行しているように見えますが、実際には七色です▼
波紋効果にも設定できます▼
単色で点滅しないモードも用意されています。
打鍵音・鍵打感
スイッチは3.4mmのキーストロークを持つGateronPro2.0 silverを採用。Gateronはスイッチメーカーとして定評があるメーカーです。
このシルバー軸は、リニアタイプでアクチュエーションポイントに到達しても「カチッ」という音やクリック感がないのが特徴です。キーを押し下げる深さで重さが増してゆきます。
Cherry MXキーで言えば赤軸、黒軸がリニア軸です。このスイッチは赤軸と同じ押下圧が45gです。
リニア軸なのでメカニカルキーボード(ゲーミングキーボード)独特のカチャカチャ音はありません。ノイズはクリックポイントでは無く、底を打った時に鳴ります。メカニカルキーボードは「うるさい」と言われていますが、リニア軸は一番静かなスイッチなので、音が気になる環境では最適な軸です。
また本体がアルミ合金ではないので、メカニカルキーボード特有の、強く叩くと天板の反響でキーン・カーンという金属音は鳴りません。
このキーボードのアクチュエーションポイントは1.2±0.3 mmのスピードスイッチです。ちなみにメカニカルキーボードの平均2.2mmより1mm低いスピード軸です。
GateronPro2.0 Silver軸の打鍵音の動画をあげてみました▼
ちなみに「Nキーロールオーバー」に関してのスペック表記はありませんが、複数のキーを同時に押してみた感じでは対応しています。10キーロールオーバーに対応していると思います。ゲーミングキーボードとしては必須スペックです。
また、ゲームでも遊んでみましたが、誤入力や変な動きをする事も無かったので、「アンチゴースト機能」も搭載されていると思われます。
だだし、これは私の個人的な感覚なので、これらの機能が搭載されていると断言はできません。
まとめ
スピード軸と言えばゲーム専用と考えがちですが、普段使いしていると反応の良さが癖になります。
とにかく静かでクリック感が無いですが、メンブレンキーボードとは違いますね。メカニカルキーボードを使っている実感はあります。
私はUS配列のキーボード派で、タクタイルのオレンジ軸のRazer BlackWidow Lite(US配列)を愛用しています。タクタイル軸はキー打鍵時に内部のスイッチがOFFからONへ切り換わるポイント(アクチュエーションポイント)で、「コクッ」とした感覚がありますが、リニア軸はヌルっと受け付ける感じです。
ボリューム調整スイッチは、特に使わないと思っていましたが、押すだけでミュートが電話の時に凄く役に立っています。
JamesDonkey RS2 3.0は、反応が良いスピードスイッチなので、メカニカルキーボードの入門機としては少しハードルが高いです。力を入れずに反応するので、長時間のタイピングで指が疲れる人、スピードキーでサクサク作業したい人、ゲームに反応を追求したい人には是非お勧めしたいキーボードです。
私の最初の印象は、ゲーム以外の用途では打鍵反応が良すぎると感じましたが、慣れると普通のスイッチがもっさり感じます。長時間の文字打ちにも疲れないです。
販売サイト・価格
JamesDonkey RS2 3.0は、キーボード専用の通販サイトMechkeysとAliexpress にて購入可能です。
価格は115ドル。 Kailh Box V2 Red メカニカルスイッチモデルも販売されています。
※ メーカーさんの方からサンプル品をご提供頂いてのレビューとなります。金銭の授受などはありませんので、公正な視点で製品をレビューします
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