Google社から、プリントした紙焼き写真をスキャンしてデジタルデータ化できる無料アプリ『フォトスキャン(PhotoScan)』が公開されました。『フォトスキャン』は、専用の機器不要でスマホのカメラで撮影するだけで古い写真をデジタル化出来るアプリです。
このアプリは、ただ単にデジタル化するだけでは無く、光の写りこみや歪みなども自動補正して取り込まれるので、指示通りに撮影するだけで誰でも簡単に取り込む事ができます。
フォトスキャン – Google フォト提供アプリ
フォトスキャン – Google フォト提供アプリ
無料 ※記事掲載時の価格です
フォトスキャンの使い方
フォトスキャンは写真全体をフレームに入れてシャッターボタンをタップし、続いて4か所の白丸に合わせて端末を動かすだけで取り込みが完了します。取り込まれる画像サイズは、長辺1,999pxで写真に合わせてもう一辺のサイズが決まります。
撮影された4枚の写真を元に合成し、自動的にエッジを検出、グレア除去してデジタルデータに変換されます。連続で取り込んでみたところ、1枚20秒前後で取り込めました。
高品質でグレアのない画像
単に写真の写真を撮るのではなく、どこに置いてある写真からでも補正を施したデジタル スキャン画像を作成できます。
– 段階的なキャプチャ手順に沿って簡単にグレアのないスキャン画像を作成できます
– 写真の端を検出して自動的にトリミングします
– 直線スキャン、長方形スキャンができ、遠近補正機能もあります
– 高度な回転機能があり、スキャン時の向きにかかわらず写真が正しい向きに保たれます
環境光別の撮影比較
私も古い紙焼き写真を引っ張り出してきてスキャンしてみましたが、何も照明を当てていない部屋でも驚く程に綺麗にスキャンする事ができました。真上から撮影すると自分の影が映り込んでしまうので、斜めから撮影しましたが、自動的に補正がされ完璧な状態のデジタル写真に変換されました。
しかし、最高の状態で取り込みたいので、光量での違いをチェックしてみました。
特にホワイトバランスをチェックしたいので、手元にあった古い一番白い画像を用意しました。
L版でISO400のフィルムなので粒子が粗く、古い写真なので少し黄ばんでいます▼
撮影してみます▼
綺麗に撮り込めました▼
次にLEDスタンドで光を当てて撮影してみます。
グレア(光の反射)は自動的に除去されるとの事なので、ライトを写り込ませて撮影▼
照明を当てた方が鮮やかに取りこめましたが、光らせ過ぎたようでグレア除去し切れていませんね。
下の赤丸部分にグレアがでています▼
次はグレアを避けて撮影すると、今までで一番鮮やかに麗に取り込めました▼
ライトの有無を並べてみます▼
色々な写真で環境光を変えてチェックしてみました。その結果、ライトを付けると一見綺麗に撮りこめましたが、オリジナルの写真は古く少し黄ばんでいますので、ライト無しの方がオリジナルに近いです。詳細部分が白飛びしてしまった画像もありましたので、結局、部屋の蛍光灯の明りだけで取り込む事にしました。オリジナルを忠実に取り込んで、黄ばんでいる画像は、後からフィルターアプリで補正するのが最適解な気がします。
また、白熱灯(電球色)の部屋で取り込むと、全て黄色くなってしまうので蛍光灯の部屋で取り込みが最適でした。
あとがき
つい最近、iPhoneをセットするだけで古い写真をスキャンできる『Omoidori(おもいどり)』という機器が発売され話題になりました。
私も買ってみようかと考えている矢先に『Googleフォトスキャン』がリリースされましたので、こちらで間に合いそうです。
今まで私は、ネガフィルムをデジタル画像として取り込める「フィルムスキャナー」を買ってみたり、スキャナーで取り込んだりしてみましたが満足の行くデータになりませんでした。そうこうしている間に、プリント写真が黄ばんでしまい諦めかけていましたので、この機会に全ての写真をデジタルデータに変換してみようと思います。
今後は、更に高画質で取り込んで、L版でISOの高い粗い写真でも補完して綺麗に撮りこんでくれるアプリなどがリリースされる可能性もありますので、取り込んだ写真も捨てずに保管しておくべきでしょうね。
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