前回、レノボのラップトップパソコン「Lenovo ideapad 330S」の実機レビューをしました。今回は搭載CPUの「AMD A6-9225」の性能をチェックしてみます。
「Lenovo ideapad 330Sシリーズ」は、CPUが Pentium-4415U搭載のエントリーモデルから、Core-i7搭載のハイエンドモデルまで幅広いラインナップのシリーズです。手元にある端末は、CPU「AMD A6-9225」搭載のスタンダードモデルです。
この端末を使ってCPU「AMD A6-9225」とオンボードGPUの「Radeon R4(TM) Graphics」の組み合わせで出来る事を検証してみたいと思います。
検証用の端末の基本スペック
【Lenovo ideapad 330S】
OS | Windows 10 Home OS |
---|---|
CPU | AMD A6-9225 2.60GHz (ターボコア時 3.00GHz) |
GPU | AMD Radeon R4 |
ディスプレイ | 14 インチ 1920 x1080 (FHD) |
メモリー | 4 GB PC4-14900 DDR4 |
内部ストレージ | 128GB SSD (PCIe NVMe/M.2) |
ベンチマークテスト
搭載しているCPUは「AMD A6-9225」(2コア2スレッド)の標準クロック数は 2.60GHz。ターボコア時で3.00GHzとなっています。
PassMarkのスコアは「2,294」「 CINEBENCH R15」でもベンチマークテストしてみましたが、何故か「93から105」とスコアが全く伸びませんでした。
BIOSをいじって「ターボコア」モードにクロックアップしてみようと、BIOS画面を開いてみましたが該当項目が見あたりません。LENOVOユーティリティソフトにも項目がありませんでしたので、定格クロックのみでの計測となります。
ドラゴンクエストX ベンチマークで処理能力テストしてみます。
標準品質で1280 x 720でスコア3426「普通」。「標準画質」1920 x 1080でスコア2160「やや重い」でした。
BIOSをアップデート後、電源管理から高パフォーマンスに設定すると、標準品質で1280 x 720でスコア3679「普通」まで上がりました。
ちなみにIntelのエントリーモデルCeleron プロセッサー端末と比較してみると、N3450(Apollo Lake)は、標準品質で1280 x 720でスコア1880「重い」となっていますので圧倒的な差となりました。
その次の世代のGemini Lake N4100は当然CPU性能が上がっていますが、採用されているGPU「Intel UHD Graphics 600」は、Apollo Lakeの「Intel UHD Graphics 500」よりもパフォーマンスが悪くなっています。ドラクエXのベンチマークスコアはApollo Lakeと同じか少し劣っています。
結局は「ターボコア」モードは試す事ができなかったのが残念です。「ターボコア」モードで起動でき次第追記しますね。
アプリ操作感テスト
オフィス文書やブラウザを使ったブログ更新などはサクサク行う事ができます。
Adobe Photoshop CS6 / Illustrator CS6も入れてみました。結構快適に編集する事ができました。
画像はイラストレーター CS6▼
※ちなみにAdobeの最新CCシリーズの必要スペックは「Intel マルチコアプロセッサー(32/64ビット対応)または AMD Athlon 64 プロセッサー」となっています。
動画もカクつく事もなくスムースに鑑賞する事ができます▼
AviUtilでHD画質の動画をエンコードしてみました。結構時間が掛かり“できない事は無い”という感じでしょうか。
WEBブラウジングは、YouTubeやニュースサイトなど大量のタブを開きながらでもAbemaTVを快適に視聴できました。
※ これはメモリーに依存する部分も大きいですね
ゲーム起動テスト
マインクラフト(Minecraft)のJAVA版は、起動までに非常に時間が掛かりました。
起動しても最小画面でもカクカクで、操作どころではありません。言語が狂っていましたが、言語設定を開くだけで固まるので修正すらできませんでした。JAVA版マイクラは遊べません!
Windows 10版のマインクラフトは、起動も早くデフォルトの設定で快適に遊ぶ事ができました。“ヌルサク”とまでは行きませんが、ストレスなく遊べるレベルです。
Steamから3Dの戦車対戦ゲーム「World of Tanks Blitz」というアクションゲームをダウンロードして遊んでみました。
このゲームは、それほど重い3D処理ではないようで、マイクラWindows10版と同じ程度にサクサク遊ぶ事ができました。
CPU「AMD A6-9225」GPU「Radeon R4」でできる事まとめ
Intel Core I7 、グラフィックに「NVIDIA GeForce系」モバイルGPUを搭載したノートパソコンは、ほとんどの3Dゲームが動いて当然です。
しかしゲームをプレイする必要の無いコスパ重視の人間にとっては、一般的な作業が快適にできるギリギリのPC性能で十分!そのボーダーラインが知りたいと思います。
「AMD A6-9225」は、そんな人にとっては、ボーダーラインの上に入るプロセッサーだと感じます。
私はよく知人達から「ノートパソコンを買いたいが、どのくらいのスペックが良い?」という質問を受けます。
人のパソコンに責任を持つ事ができないので、ゲームや動画エンコードもしない人間にでも「最新世代のIntel Core-i5以上のスペックなら安心です」とだけ教えるようにしています。
しかし結局は、オフィス文書作成と年賀状、動画鑑賞、WEBサイト閲覧しか使わない人が「Macbook Pro」や「Surface Pro」を買って来ます。近所のスーパーに買出しに行くのにF1カーで行くようで..なんだか勿体無いと感じてしまいます。
AMD A6-9225は、エントリーモデルに毛が生えた程度の処理能力のプロセッサーです。当前ですがゲーム向きのCPUではありません。オンボードGPUの「Radeon R4」に関してもあまり期待していませんでした。
しかしながら実際にゲームを入れてみると、軽い3D処理程度のゲームなら快適に遊ぶ事ができました。しかし長時間ゲームをプレイすれば、CPUが熱を持ってカクつくかも知れません。JAVA版のマインクラフトでも厳しいので、当然 3D CGグリグリのゲームを遊ぶ事は不可能だと思います。
Excelのマクロ作成など、仕事でMicrosoftのオフィス系アプリを数日間使ってみましたが 小気味よく動いてくれました。Intel Celeron プロセッサーN3450端末と比べ、明らかにスムースに文書作成ができました。メモリーや端末による個体差もあると思いますが、N3450(Apollo Lake)プロセッサー搭載のラップトップパソコンで文書作成していると、モタつき感があって途中でアプリが落ちてしまう事がありました。
オフィス文書と年賀状、動画鑑賞、WEBサイト閲覧、メール程度にしか使わない、という人にとっては悪くないCPUだと思います。
タカシ
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HPのノートを買おうとA6-9225搭載のパソコンをみつけましたが、AMDよりこのCPUの性能を調べ様としましたが、見つからずこのサイトに出会い、大変参考になりましたありがとうございます。