もしも、自分が死んだ時、家族がスマートフォンやパソコンの中を整理しても大丈夫でしょうか?
「秘密のブログ」や「裏アカウントのツイッター」「昔の恋人の写真」「ネットから保存した画像や動画」など、知られたくないプライベート情報がある方も多いのではないでしょうか?
誰しも一度は考えるようで、私の友人はパソコンとスマホのログインパスワードは家族にも教えないそうです。棺桶の中まで持っていくという事のようです。しかし、死んだ自分の指を使ってスマホの指紋認証が解除される事だって考えられますね。
また、旦那さんが亡くなって「子供の幼い頃の画像の保存場所が分らない」「ネットサービスの暗証番号がわからない」というトラブルも多発しているようです。
「終活」という言葉がありますが、老人ではなくとも急な病気や事故などに備えて、予めプライバシー対策を取っておく必要があるでしょう。
そこで今回は、自分が死んだ時に備えて、スマホやPCの中の必要情報を家族に譲渡し、秘密の情報は自動削除する管理方法をご紹介します。
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全てGoogleに託すという選択
Googleには「Inactive Account Manager(アカウント無効化管理ツール)」というサービスが存在し、一定期間アクセスがなかった場合にアカウントを削除するか、中身を指定ユーザーに譲り渡すかを設定ができる。
このサービスを利用する事で、表のアカウントは家族に譲り渡し、秘密アカウントは自分が亡くなってから自動的に消滅させるという事が可能である。
Goolgeサービスをベースに管理すると、自分が死んだ後、Google+/Googleフォト/連絡先/Googleドライブ/Googleドキュメントなど、一元的に家族に譲り渡したり自動削除する事が可能である。
私はiPhoneユーザであるが、色々な利便性を考え連絡帳は、iCloudでは無く「Googleコンタクト」に設定している。
「Googleアカウント無効化管理ツール」の詳しい使い方はコチラ▼
Googleフォトで画像・動画を全て管理
Google社の画像・動画専用のストレージサービス「Googleフォト」は、容量無制限なので全ての画像を管理する事が可能である。
家族写真など、家族の大切な画像・動画は全てGoogleフォトの表のアカウントにアップしておくと、自分が亡くなった後に家族のGoogleアカウント宛てに全てを譲渡する事が可能である。
Googleフォトから提供されているスマートホン向けアプリとPC向けソフトは、画像を自動的にアップロードしてくれるのでインストールしておくと、常に最新の状態を保つ事ができるので入れておくと良い。
ちなみにGoogleフォトは、無料無制限のコースでは巨大サイズの写真は自動的にサイズを小さくする処理を掛けられ保存されるので注意が必要だ。また、動画サイズの上限は1ファイル6ギガまでとなっており、それを超えるファイルはアップロードする事ができない。
また、家族に知られたくない画像や動画は秘密のGoogleアカウントを作成して、そちらに全てアップロードしておきスマートホンやPC内からは削除しておくという管理方法がお勧めである。秘密のアカウントは、上述した「Inactive Account Manager(アカウント無効化管理ツール)」で自動削除の設定をしておく事も忘れずに
※ポリシー違反の画像をアップロードするとアカウント削除の処置になる場合があるので注意が必要である
物理データのデジタル化
これは大きなお世話かもしれないが、プリントした紙の写真やビデオ・DVDなどは、デジタルデータに変換して『Googleフォトにアップロードして捨ててしまうと、自分が死んだ後に持ち物整理されても「昔の恋人の写真」やムフフDVDなど、家族に見られたくない写真・動画を棺桶の中まで持っていく事ができる。
紙プリント写真
プリントした写真のスキャンは「Googleフォトスキャン」がお勧め▼
【アプリ】古い紙焼き現像写真を一瞬でデジタル化できる無料アプリ「Googleフォトスキャン」が凄い | スマホLABOホンテン
DVD/BlueRay動画の処分
家族に知られたくないDVD・BlueRay動画はPCの「Handbrake」というフリーソフトを使うと、一発でmp4データに変換保存してくれるので、吸いだしてGoogleフォトに保存後に破棄してしまうと良いかもしれません。もしくは暗号化アーカイブ(zip、rar)にして保存しておく方法も有効でしょう。
Googleドライブに保存
Googleドライブは、単なるストレージとは違い、テキスト、ワード、エクセルなどのファイルを保存管理する「Googleドキュメント」を備えており、ブラウザ上から編集する事も可能である。
また、「フォルダ」内にアップロードすれば、ファイルストレージとしても利用できる。
例えば、ネット銀行・証券・ブログ・SNS・アマゾンなどのネットサービスのパスワードをエクセル形式でリストにして保存しておき、死後に家族に引き継げるようにしておくのも良いだろう。
もちろん、『Googleドライブ』の裏アカウントは、何を保存しておいても自動的に消滅するので隠し放題である。
PC・スマホ内の秘密ファイルについて
個人的には、Googleサービスにアップロードしておき、パソコン・スマホ内からは全て削除してロックして使えなくする事が一番間違いないと思う。
しかし、PCのローカル端末にも保存しておきたい場合、専門のソフトがあるので、そちらをインストールしておくと良いだろう。
数年前、自分が死んだ後にPC内のアイコンをクリックすると自動的にファイルを削除してくれる「僕が死んだら…」というアプリが話題になった。
また、一定期間アクセスが無いとPCを開いた時に自動的にファイルを削除してくれる「死後の世界」というソフトも有名である。
あとがき
実は、私は数年前「肺気腫の疑い」と診断された事があり、真剣にデジタル終活をした経験があります。
その時には、死後に家族が目にしては困る昔の写真などは、ゴミの日にコツコツと全て破棄して、パソコン・スマホの中は全て破棄して清廉潔白にしました。その当時はGoogleの「アカウント無効化管理ツール」サービスは始まっておらず、ネットストレージに隠しアカウントを作るという発想もありませんでした。
結局は、肺は大丈夫だったのですが、気が付けば何も残っていませんでした。
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