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ドコモのプラチナバンドB19未対応端末を持って南アルプス縦走登山!電波のつながり具合検証

中華スマホなどの海外端末を購入する時に、MVNO(格安SIM)を含めドコモ系SIMカードを挿して使う方は、ドコモのプラチナバンド(LTEのBand19)に対応している事が必須だと言われています。

プラチナバンドは、電波が届きやすく広い場所をカバーできる事から、山間部や地方などで広く使われているバンドです。エリア対策用とも呼ばれている周波数帯で、地方に限らず都市部でも、地下やビル内など電波が届き難いエリアにはプラチナバンドが有効です。更にドコモには「FOMAプラスエリア」と呼ばれている WCDMA(3G)の Band6(800MHz帯)があり、 対応していると郊外での通信や通話がつながりやすくなります。

しかしながら、私はアウトドアにプラチナバンドやプラスエリア未対応の端末を持って行く事も多いのですが、不便に感じた経験がほとんど無く、主要バンドのBand1, Band3のみ対応の端末でも十分に使えています。

そこで南アルプスの白峰三山縦走登山(北岳、間ノ岳、農鳥岳)に未対応端末を持って行き、携帯電波の接続状況を徹底的にチェックしてきました。

白峰三山縦走行程

初日:広河原 → 白根御池小屋(テント泊)
2日目:白根御池小屋 → 北岳 → 間の岳 → 農鳥小屋(テント泊)
3日目: 農鳥小屋 → 農鳥岳 → 奈良田温泉(入浴 ♪)

使用機種・SIMカード

持って行くスマートホンは型落ちになった「UMIDIGI Z1 Pro」▼

FOMAプラスエリア(3G: WCDMAの800MHz)、プラチナバンド(LTE-B19)ともに 非対応です。一般的には山間部や僻地では使えない・つながらないとされているスペックの端末です。SIMカードはドコモ系MVNO「OCN モバイル ONE」の通話SIMを挿して持って行きました。

【対応バンド】

3G: WCDMA : 900 / 2100MHz
4G: FDD-LTE: B1 / B3 / B7 / B20

電波状況マップ

最初に結果から。

マップ内に携帯電波の状況を書き込んでみました▼

ごらんの通り、ほぼ全域で電波が届きました。全行程中の天気は快晴で薄く雲が掛かる程度でした。この結果には驚きです。

詳細解説

初日

出発地点の「広河原」に到着した時点で、同行した方のAU端末は既に圏外状態でつながりませんでした。
一方、B19未対応ドコモ端末は初日の白根御池小屋のテン場までの道中、つながり難い箇所はありましたが 電波を探せば何とかなるような状態でした。
白根御池小屋では快適に電波を拾ってくれました。3年前に白根御池小屋に来た時には、プラチナバンド対応端末でも圏外(電波ゼロ)だった記憶があります。小屋の公式サイトにも「御池小屋では携帯電話は使えません」とあります。最近ドコモが頑張ったんですね。※ 白根御池小屋を携帯電波4本と表記していますが、正確には2~4本です

GPSロガーや山系アプリは、オフライン状態でも使えてしまうので、電波状況は子供用ペアレンタル・コントロールアプリを使って記録しておきました。

この日は14:00以降ずっと白根御池小屋の付近に居ました。15分毎に位置情報を送信できているのが分かります。
しかし何故かGPSの方が狂っていて、自宅に居る事になっている時間もありました▼

2日目

白根御池小屋を出て「小太郎分岐点」までの間、何度か電波が途切れがちでした。しかし場所によってつながるので、完全に電波を失った圏外状態が長く続く事はありませんでした。

「小太郎分岐点」でポケモンGOを起動すると、ポケストップがありましたので回しておきました▼※ これは帰宅後のスクリーンショットなので電波状況は参考になりません

VoLTEでの通話表示が出ている事が多く、通話に問題は無さそうです。

VoLTEは、LTEの“パケット通信ネットワーク”を利用して音声サービスを提供する技術です。これまではLTE対応端末であっても、通話の際は3Gネットワークに切り替えて接続するCSフォールバック方式でしたが、VoLTE対応端末では、LTEの高速通信ネットワークに接続したまま音声通話を行うことが可能になります。

北岳山頂も電波が届いておりポケモンGOのジムになっていました▼※ 北岳山頂ではAUも電波が入りましたがソフトバンクは圏外のままでした

3日目

名物おじさんの居る「農鳥小屋」では野外とテント内では時々弱弱しくつながりましたが、小屋の中はアウト!基本的にはアンテナ0本で圏外状態がほとんどでした。屋外でもつながらない事の方が多く、今回の縦走登山で電波が一番厳しい地域でした。ちなみにプラチナバンド対応のスマートホンも同じ状況でした。
小屋から農鳥岳までの行程も電波が弱めでしたが、農鳥岳山頂ではしっかり電波を掴んでいました。大門沢小屋 ではAUとソフトバンクも使えていました。

ちなみに農鳥小屋には高校生の登山研究部の団体が小屋泊しており「農鳥おやじ」に怒鳴られるのでは?とヒヤヒヤしていましたが、お行儀の良い子供達でオヤジも珍しく終始ご機嫌でした。
子供達と話をしてみましたが「怖いと聞いていたけど優しくて良い人でしたよ」「山の想い出に、日本一有名な小屋親父に怒られてみたかったです」「でもご飯とトイレが…」との事でした。みんなで早起きして星を眺めて感動している様子が可愛いかったです。
何にしろ引退間近と噂の親父の顔をまた見ることができて良かったです。

 

下山後に位置情報チェックをしてみると、やはり農鳥小屋にいる間だけ電波が途切れ途切れでした▼

まとめ

もっと酷い結果を予想していましたが「今まで拘っていたプラチナバンドとプラスエリアとは何なんだろう?」と思う程に快適に使う事ができました。
通話・通信の状況を比較するために、プラチナバンド+プラスエリア対応のiPhoneも準備していたのですが、電波状況はほぼ同じで比較の必要性すらありませんでした。

今回の登山では、他のキャリアの友人も同行しましたがAUはほぼ全行程でつながり難く、ソフトバンク(Y!モバイル)も結構厳しそうでした。
白峰三山のつながり具合で言えば ドコモSIM > ソフトバンク > AU の 順ですね。もちろんプラチナ・プラスエリア未対応機種でも AU, SBに完全に勝っていました。「山ではドコモ」の格言を絵に描いたような結果でした。

以前どこかの山奥で 3G帯の Band6(プラスエリア)に未対応の端末を使った時、電波が届いていても通話が出来なかった経験があります。しかしながら今回の南アルプス登山では、4G帯のVoLTEマークが表示され続けていましたので、特に通話チェックはしてみませんでした。
今回も救助ヘリが出動している様子を見ました。電話で救助要請を出せないと命に関わるので、ドコモは南アルプス全域に電波が行き届くようにサービスエリアを広げてくれている気がします。(公式サイトの「登山道でも「つながる」をめざして」を読んだ個人的な意見です)

ただし、今回のテストしたエリアが偶然運が良かっただけだと思います。実際、伊豆旅行に行った時などは、プラスエリア・プラチナバンド未対応端末だけがつながらずテザリングした経験もあります。それでも関東甲信越では、エリア対応の必要性を片手で数えられる程度しか感じた経験がありません。

ドコモの公式サイトで サービス対応エリアを見てみると、白根三山は FOMAプラスエリアどころか通常のLTEにも未対応なエリアのようです。プラチナバンド(LTE 800MHz帯)にはギリギリ掛かっている場所もあるようです。しかし今回チェックした端末は未対応端末です。それでもLTEにつながり続けましたね。不思議です。docomoサービスエリア

追記

下山後に見つけたのですが、ドコモの公式ページに「携帯電話がご利用いただける登山道」という情報がありました。
この情報によると 広河原 → 白根御池小屋 までが圏外になっていますね。このデータには FOMAエリアなのかLTEなのか明記されていませんが、マップ以上につながったのは確かです。

携帯電話がご利用いただける登山道>「間ノ岳エリア」「北岳エリア

※ この情報は2018年 7月の段階のデータです

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タカシ

iPhone/Androidをはじめ最新家電が大好きなWebエンジニアです。あまり優等生な記事では面白くないので、少し際どい皆が本当に知りたい情報を記事にしてゆきたいと考えています。二次情報を転載するだけの「スマホ情報ブログ」にならないよう役に立つ情報を発信してゆきます。

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