Wi-Fi(ワイファイ)を使っていると、ネットが遅くなって途切れてしまったり、突然切断してしまうトラブルがよくありますね。
無線LANルーターの故障などの機械的な問題から、電波干渉などの面倒なトラブルまで様々な要因が考えられます。
たいていの場合、ルーターを再起動するだけで解決することが多いですが、原因を把握していないと根本的な解決になりません。
今回は無線LAN接続が不安定な時に、チェックすべきリストと解決方法をチュートリアル式に解説します
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基本項目のチェック
WIFIトラブルの原因を突き止めるため、最初にチェックすべき項目を確認します
他のデバイスの接続をチェック
Wifiに接続できない時には、他の端末からネットに接続してみます▼全ての機器からネットに接続できなければ、ルーターやモデム・WAN側の問題と判ります(Wifiマークが付いていて)
この時、他のデバイスがネットに接続できても、つながらない機器のトラブルとは限りません。OSの相性やルーターに接続した時間などの要因もあります。この段階では、ネットにつながる事を確認するだけです。
プロバイダーの障害情報の確認
ネットにつながらない時は、モデムやWi-Fiの機器を疑いがちですが、ISP(プロバイダー)で障害が起きているという可能性もあります。スマートホンのLTEなどで接続して、プロバイダーのサイトを開き「メンテナンス・障害情報」を確認します。
日付が合っていればビンゴ!これが原因なら障害の解決やメンテナンスの終了を待つだけです。
モデム・ルーター・ネットの接続チェック
最初にモデムのランプを見てネットに接続されているかチェックします。次にルーターのLEDを見て、ネットに接続されているか、無線LANが有効かランプで確認します。
※ モデムメーカーや発売時期によって違います↑ ↓
問題がない場合、ルーターの設定画面を開いて「インターネットの状態」を確認します。ルーターの設定画面から、無線LANの状況も確認して問題があれば、ルーターを再起動してみます。
問題なければ有線LANで接続してチェックみます。有線接続でネットにつながれば、問題はWifi電波のトラブルに絞られます。
接続数オーバー
最近、一番多い無線LANトラブルの原因はコレ!
無線LANルーターは理論上では、DHCPを利用して255台接続できることになります。しかしながらルーターには、それぞれ推奨のデバイス最大接続台数が設定されています。
例えばワンルーム用などの、エントリーモデルのルーターは8-10台程度、1・2万円のもので16-24台が目安です。
最近では、あらゆる家電がWifi接続できるようになって便利です。しかしその分、ルーターへの負担が大きく、接続台数対策が必要になる場合が多いです。
ご自身の環境で接続している機器の台数をカウントしてみて下さい▼
- Fire StickやChromecastなどのSTB(セットトップボックス)
- タブレット
- Kindleなどブックリーダー
- 家族分のスマートホン(iPhone / Android)
- ノートパソコン
- プリンター
- スマートスピーカー
- スマート家電
- デジタルカメラ
- TV BOX
- テレビ
- ハードディスクレコーダー
- ゲーム機
- 使わなくなった古い機器
- 訪問してくる身内・知人の端末
接続数オーバーの解決方法
たいていの場合、ルーターの電源をオフ→オンで全ての接続機器をリセットされるので一時的に解決する事ができます。
しかしながら当然、再び接続台数をオーバーしてしまうと、同じ状態に陥ってしまいますので、リセット後は不要な機器のWifiをオフにして接続数を温存するしかありません。
ルーターの接続台数をオーバーしている場合、お使いのルーターの一つ上のランクの製品に買い替えるのが一番の近道です。
もしくは安い無線ルーターを買い増して、ブリッジモード(アクセスポイントモード)に設定してつなぐ事で、二重ルーターにならずに接続台数を増やす事(分散)が可能です。
お勧めの製品は “オフィス向けルーター” で、最大接続台数が80台~255台と非常に許容範囲が広いです▼
Wifiの電波干渉
無線LANで2.4GHz帯を使用するルーターは、狭い13チャンネルの間の電波を使用します。多くのWifi電波に囲まれている環境では、近隣の無線LANと電波の干渉してしまい速度が出なかったり、途切れがちになる事があります。
スマートホンのWifi設定画面を開くと近隣の電波を確認することができます。チャンネル帯が重なると電波干渉を起こしやすくなります▼
近所に集合住宅が建ったなど、近隣の状況が変わった方は特に疑わしいです
空いているチャンネルに引越し
Wifiの電波状況をリサーチするアプリを使ってチェックしてみます。定番のAndroidアプリ「Wifi Analyzer」を使ってみます
iOSには、Wifiの状況をを可視化するアプリがありません。Wifiの速度で計測して下さい。
Net Speed Pro – Mobile Internet Performance Tool
開発: Yuhi Dev
評価:
【Wifi Analyzerの使い方】
起動すると近所のWifiが「使用チャンネル」と「電波の強さ」が表示されます。
自宅のSSIDを探して近隣のWifiが重なっていないかチェックします▼
次に目のアイコンをタップして「APリスト」を表示してみると各Wifiの使用チャンネルが表示されます▼
【チャンネルを固定して快適化】
通常、無線LANルーターは、比較的空いているチャンネルをオートで割り当てる機能が付いています。しかしながらWIFI電波が乱立している地域では、どのチャンネルも埋まってしまいオートを使っても電波干渉が起こってしまいます。
電波干渉を起こしている原因となる、近隣の無線LANルーターにも、同様に自動チャンネル割り振り機能が付いています。しかしながら、自分のルーターの使用チャンネルを固定してしまう事で、状況が改善される場合があります。
※ 一時的な解決法です。
最初にWifi Analyzerで快適なチャンネルを探してみます。アプリを開いて目のアイコンから「チャンネルレーティング」を開きます。「!」マークの所をタップして自分のルーターを選択
「感度の良いチャンネル」が表示されますので、そこにチャンネルを固定します。明らかにお隣さんや特に強いWIFIのチャンネルを避けて設定すると良いようです。
ルーターの設定画面から「無線チャンネル」を設定します。「倍速モード」を使っている場合、二つのチャンネルが「感度が良い」に割り当てられるようにできると更に効果的です。
この方法で改善されたても一時しのぎです。使いのルーターとスマートホンなどのデバイスの両方が、電波干渉が起こり難い 5Ghz帯(11ac)に対応していれば、そちらの電波を使うように変更して下さい。
お持ちでない場合には、早めに5Ghz帯対応の無線LANルーターを購入する事をお勧めします。
電子レンジ問題
Wi-Fiの電波は2.4Ghz帯の周波数を利用しているものが多く、電子レンジからの電磁波も同様の2.4GHz帯の周波数を使っています。そのため、電子レンジを使用すると漏れた電磁波が無線LANのノイズとなり、通信に支障をきたす事になります。
電子レンジ問題は自宅のレンジに限らず、ご近所との距離が近いアパートやマンションなどで、隣人が電子レンジを使っていても途切れる事があります。
チャンネルを変更する
無線LANで使用しているチャンネルを変更することで、電子レンジからの電波干渉を抑えられる場合があります。2.4GHzは一般的に13チャンネルのいずれかを使用するようになっているので、電子レンジの影響を受け難いチャンネルを探します。
最初にWi-fiのチャンネル状況をチェックするアプリをダウンロードして準備します。上で紹介したWifiツールアプリを使います。
電子レンジを使った状態で、自宅のWi-Fiの電波状況をチェック▼
iOSの場合、電子レンジを使用している状態で速度をチェック▼
ルーターの設定画面からチャンネルを変更しながら速度を計測します。
一番ノイズの入らないチャンネルを探します▼
一番簡単な方法は、電子レンジに貼るタイプの電磁波対策グッズも売っています▼
5Ghz帯のルーターに変更する
高速無線LAN規格「IEEE802.11ac」対応のルーターは5GHz帯を使用しているので、電子レンジの影響を受けに難く、高速でより遠くまで電波が届きます。ご使用のスマホ・タブレットが 11ac規格に対応していない端末が混ざっていても、2.4Ghz帯と混在して使用できるルーターもあります。
ルーターの電波が弱い場合
建物の構造上、ルーターの設置場所が決まってしまい、どうしてもWi-Fiが届かない部屋が出来てしまう場合があります。
我が家のルーターは1Fに設置しており、2Fのテレビ付近と3Fの親の階ではWi-Fiが微弱で安定しませんでした。
アンテナ向きとルーターの置き場を調整
最後の仕上げに上で紹介したアプリの「シグナルメーター」を使う事で、Wifi電波の強度測定が可能です。
メーターの針が一番大きくなるように、ルーターのアンテナの向きや置き場を調整します
リピーターの導入
電波が届き難い2Fのテレビ付近では、ゲーム機やAmazon TV Stickなど、どうしても無線LANが必要でしたので「Wifi中継機(リピーター)」を導入して解決しました。
2Fの階段を上った所にリピーター設置▼
1番のテレビ付近と2番まで安定して電波が届くようになりました▼
固定IPで安定化
他のデバイスが接続できても、Windows10やiPhoneだけが接続できない事があります。
このOSはバージョンアップの時に、Wifi接続が安定しないという不具合が何度もありました。
その場合、端末とルーターの両方で固定IPを設定する事で解決できた事が多かったです。
ルーターのファームウェアのアップデート
何をやっても改善されない場合、ルーターの設定画面からルーターのファームウェアをチェックして下さい。最新のファームウェアにアップデートする事で改善されることがあります。
まとめ
「ルータの調子が悪い。ブチブチ途切れる、どうすれば良い?」と相談を受ける事が多いです。その大半は古いルーターを使い続けていて、接続機器数を大きくオーバーしているケースがほとんどです。
古いルーターやエントリーモデルのルータは、電波が届いても多数の機器を支える事はできません。
例えば家族4人がそれぞれスマートホンを持っていれば、それだけで4台接続になります。加えてタブレット、ラップトップPC、Fire Stick TVやChromecastなどのSTB、ゲーム機、プリンター、Kindle…と基本的な機器が1台ずつあるだけで、軽く10台は超えてしまいます。
一昨年私も最大18台接続できるルーターに買い替えて改善されました。しかしすぐにスマートスピーカーや家族用のPCが増えたことで、再びWifiが不安定になり一つ上の24台接続できるルーターに買い替えました。
それでも接続数がオーバー気味なので、古いルーターをブリッジモードで接続して凌いでいますが、近日中にオフィス用のルーターを導入予定です。
色々なルーターを使ってきましたがASUS製のルータが安定しており、ペアレンタルコントロール機能も無料で使えて気に入っています。
タカシ
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