SNSやネットニュースでは、Appleから発売された、iPhoneのSEシリーズの最新モデル「iPhone SE(第2世代)」(以下新SE)の話題でもちきりですね。
新SEは、低価格モデルにも関わらず、Appleの最新最上位のプロセッサーA13チップを搭載した高コスパ端末です。
先日、実機レビュー記事を投稿しましたが、今回は新SEはゲーム用端末として使えるのか?改めて処理性能について検証をしてみました。
iPhone 新SE(第2世代)スペック
最初に処理性能についてのみ、簡単にまとめてご紹介します。
カメラや筐体・スペックなどの詳細につきましては端末レビュー記事をご覧ください。
OS | iOS 13 |
---|---|
SoC | A13 Bionic |
ニューラルエンジン | 第3世代 |
ディスプレイ | 4.7 インチ 1,334 x 750 |
RAM | 3 GB |
ROM | 64 GB / 128 GB /256 GB |
バッテリー | 1,821mAh |
処理性能
新SEは、SoCにiPhone11シリーズと同じ「A13 Bionic」を採用したハイエンド端末です。
A13 チップは、高性能な処理に使うCPUが2コア(Lightning)と、消費電力が低く性能が求められない処理に使う高効率CPU 4コア(Thunder)を組み合わせて動作しています。この高効率コアにより、iOS全体の処理による消費電力が大幅に減少しているとしています。
またGPU性能は、A12より20%高速なグラフィックス性能を備えています。
AnTuTuベンチマーク
最初にAnTuTu ベンチマーク (v8.1.0)の処理能力テスト結果を紹介しておきます。
ベンチマーク総合スコア: 48,6658 ポイント
CPU: 151,167 ポイント
GPU: 188,924 ポイント
iPhone11/11 Proでは、総合スコア約52万から56万ポイント。GPUスコア約20万から23万ポイントとなっています。11シリーズはメモリ4GB積んでいるのに対し、新SEは3Gなので仕方ないのでしょうが、思ったより差が開きました。
11シリーズと同じCPUを小型ボディに詰め込むので、クロック数を落としているという噂もありますが、真偽は不明です。
ちなみにiPhone8までは、メモリ2GBでしたが 新SEからは3GBへと増量されました。
内部ストレージ容量は 64GB/128GB/256 GBの3モデル。レビューで使っている端末は、iPhone8では無かった 128 GBモデルです。
充電・バッテリー
バッテリーの容量は、iPhone7/8から据え置きの1,821mAh。18W(9V /2A)までの急速充電とQiワイヤレス充電にも対応しています。
急速充電は、別売りのPD(PowerDelivery)対応ACアダプターが必要で、クアルコムのQuick Charge規格には未対応となっています。
ちなみに付属のACアダプターは5V / 1Aと相変わらずの遅さです。
しかしながらバッテリー容量そのものが少ないので、充電速度はあまり気にならない項目でもあります。
ゲーム検証
A13チップを搭載しているので、どんなゲームをプレイしても処理性能に関しては、満たしているはずです。しかしながら、CPU以外はiPhone8とほぼ同じスペックです。冷却システムやバッテリーにしわ寄せが来ないのか疑問を持ちました。
前回、ベンチマークアプリを3回連続で回して、端末に負荷を掛け続けて検証した時には、端末の温度が約42℃まで上がりました。
この時、Antutuベンチマークスコアは、回すごとに落ちて48万➡45万➡39万ポイントまで下がりました。
端末パワーを求められる3D処理グリグリのゲームをプレイして、実際にゲーミングスマホとして使えるのか検証してみます。
PUBG
そこそこグラフィック処理が重いゲーム「PUBG mobile」をプレイしてみました。
「グラフィック」は、最高で「HDR」「極限」まで設定が可能でした
この高精細設定で、ゲームをプレイしてみました。
1プレイ約20分後の端末温度は 37.7℃▼
今回はグラフィック設定を最高にしましたが、少し落とせば、端末の負担が減って熱も軽減されると思います。
ゲーム自体は快適で、その後もプレイを続けましたが37℃以上には上がりませんでした。
熱により画面がカクカクしたり、描画が遅れたりする事もありません。PUBGは、非力なスマホでプレイすると、遠くの描画が遅れてしまいがちですが、新SEでは全く問題なくパッパと描画されます。
しかしながら、やはりディスプレイが小さいので、FPSには少し厳しいです。
【バッテリー】
気になったのがバッテリー容量。20分で約13パーセントも減ってしまいました。
A13チップで省電力化されているとはいえ、約1,800mAhでは3Dグラフィックがぐりぐりのゲームプレイには少し寂しい気がします。
NBA 2K20
プレステ4でも人気のバスケットボールゲーム「NBA 2K20」を息子にプレイしてもらいました。
こちらも3Dグラフィックの描画には、端末性能が求められるゲームです。
こちらは長時間プレイしても 31.9℃までしかあがりませんでした。
ゲームも全く問題なくプレイできますし、描画のカクツキや遅れなども一切なし。
新 iPhone SEゲーム検証まとめ
新SEは、iPhone11シリーズと同じプロセッサー「A13 Bionic」を、ミドルレンジ端末iPhone8のボディに詰め込みました。
その事で熱暴走などの不具合が出そうだと考えていましたが、処理能力が求められるゲームを長時間プレイしても、何も不具合がありませんでした。むしろ快適にプレイできたほどです。結局は「A13チップの性能が優れている」という結論に至りました。
疑ってごめんなさい🙇
それでいて4.4万円から買える低価格モデルとは、素晴らしいコストパフォーマンスだと思います。
ただし、バッテリーの減りが早いのが気になります。またディスプレイが小さいので、ゲーム内に小さく表示されるバフ・デバフなどのアイコンが良く分かりません。同じゲームを大画面でプレイすると「あぁ、こんな意味だったのか」と再確認する程です。
それでも熱暴走も無く、長時間快適にプレイできる事は確認できました。
タカシ
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