新型コロナウイルス(COVID-19)の蔓延で、様々な除菌・殺菌商品が発売されています。
新型コロナウィルスは、ステンレスやプラスチックの上では、なんと2〜3日も感染力を維持できることが発表されました。
コロナ対策には、あらゆる物の除菌・殺菌が必要な事から、殺菌スプレーや除菌ウエットティッシュなどは、慢性的な品不足状態が続いていますね。
そんな中 UV(紫外線)殺菌灯を利用して、マスクやスマートホンを除菌する「除菌ボックス」や「殺菌ライト」などが、続々と販売され始めました。
UVランプによる殺菌は、本当に効果があるのでしょうか?
今回は、UVライトによる殺菌効果と実際の商品のUV量を調べてきましたので、ご紹介したいと思います。
紫外線殺菌とは
太陽光で殺菌・除菌といわれているように、紫外線による除菌は、古くから研究されており効果は証明されています。
ウィルスを殺菌する仕組みは、紫外線はウィルスだけでは無く生物の核の中に吸収され、DNAの遺伝コードを破壊します。
正しいDNA コードをなくした細菌は代謝・増殖が正常にできなくなり、死に至ります。
殺菌に有効な紫外線の波長
紫外線と一言で言っても、大まかに3つの波長が存在します。日焼けや肌の老化の原因となる紫外線A波(UV-A)、A波よりエネルギーが強く、がんを引き起こしたりすることもある紫外線B波(UV-B)、最も危険な紫外線C波(UV-C)に分けられます。
UVAは照射時間の長短にかかわらず、ウイルスの活性にまったく影響を与えないと証明されています。
実験室や病院の消毒にも用いられており、消毒・除菌に使われている波長はUV-Cとなります。
UVCは、SARSのウイルスを15分以内に完全に不活性化させたとしており、今回の新型コロナウィルスにも有効だと発表されています。
ちなみにUVCは短波なので、太陽から発せられたUV-Cは大気に吸収されて地上には届きません。前述しましたようにUVCは遺伝物質(DNA)を傷つけるため、人間にとっても危険な紫外線です。
ちなみにブラックライトに使われている紫外線はほとんどがUV-Aで、人体に影響はありません。逆を言えば、殺菌効果もないという事ですね。
殺菌ボックスについて
ECサイトでは、殺菌ボックスと称したUVランプを利用した除菌商品を見かけます。Aliexpressで購入すれば、1,700円くらいから購入が可能です。
要は、おしぼりを入れている除菌灯付きのタオルウォーマーと同じような商品のようですね。
この商品に効果があるのであれば、帰宅時にボックスの中にスマートホンを入れておけば、手洗いの後に汚れたスマートホンを再度手取る事が無くなります。
また商品説明欄にもあるように、マスクを殺菌して再利用する事も可能です。
しかし本当に効果があるのでしょうか?研究所で実験でもしない限り、効果を実証できないので懐疑的です。
しかしながら紫外線を出しているかどうかは、UVチェッカーを使えば簡単に調べる事ができます。
UVライトを照射すると濃い赤紫に変化します▼
除菌ボックスを買おうか迷っている時、某ディスカウントストアで展示販売されているのを見つけました。
慌てて家に帰り、UVチェッカーを持って出直してみると全く反応せず..
UV灯ではなく、単なる青色LEDという疑惑があるほど無反応でした。
※ 店内撮影禁止で、購入していない商品でテストしたので撮影はしていません
もしも紫外線が出ていたとしても、あの程度の弱い光では殺菌効果はあまり期待できないと思います。
効果的なUVが照射されていたとしても、左右からでは背面を裏返して再照射する必要がありますね。
時間が掛かりそう。やっぱりいらないや。
ちなみに私がチェックした商品は、画像と同じものでした。色々な種類の殺菌ボックスが販売されているので、本当に効果のある製品もあると思います。
もし私が今後買うのであれば、日本の信頼できるメーカー製の除菌製品を購入すると思います。
UVライトで汚れを可視化
LEDのブラックライトは、殺菌能力はありませんが、汚れを浮きだたせて発光させる効果があります。
ちなみにトイレの尿はねやペットの尿などは、ブラックライトを当てると浮き出てくるので、掃除するべき箇所がわかります。
壁の尿はね▼
また、バクテリアやカビ等の真菌類も紫外線を吸収して発光する性質がありますので、ドアの取っ手などの皮脂に残ったバクテリア等が光ります。
ウィルスが発光する訳ではありませんが、触れた消毒すべき場所を特定するのに役に立ちます。
UVライトでお遊び
疲れる話題でしたので、おまけに少しブラックライトで遊んでみます。
鉱石の発光
私は鉱石集めが趣味で、国際ミネラルショーなどに足を運んで石を買い漁っています。
鉱石の中には、ブラックライトを当てると綺麗に発光する石もあります。
フローライト(蛍石)▼
鉱石の中でも、水晶の中に他の鉱石が入っている「ガーデンクオーツ(庭園水晶)」が特に好きで、中にオイルが入っているオイルクオーツはブラックライトを当てると青く光ります。
写真撮影が下手であまり光ってませんね。ごめんなさい
UVレジン液の硬化
紫外線によって硬化するUVレジン液は、簡単に加工する事ができるので、女性のアクセサリー造りや付け爪などに人気の素材ですね。
最近ではダイソーなどの百均でも販売しています▼
型に入れてブラックライトを照射するだけ▼
すぐ固まります▼
何かを造りたいと思って、レジン液は幾つも買ってあります。でも未だに何も思いつきません。
これ以外にもお札(1万円・千円)のハンコ部分や健康保険証の透かしなど、ブラックライトで浮き出ます。
しかしながら手持ちのブラックライトの波長が違うようで、うまく浮き出てきませんでした。
ちなみに365nmの波長のブラックライトを使うと、綺麗に浮きでてきます。
タカシ
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