LABOホンテン

スマホ/iPhone/PCタブレット/格安SIM・アプリ・ガジェット・ゲームなどの総合デジタル情報【支店はない】

当サイトの記事は広告を含みます

楽天モバイルが使用するLTE(4G)及び5G帯の対応周波数(バンド)の現状と今後の展開について【徹底解説】

『楽天モバイル』は、独自回線を施設しているので、3大キャリア(ドコモ、au、SOFTBANK)に次ぐ第4のキャリアとも呼ばれています。
しかしながら使用回線の一部にパートナー(au)回線を借りているので、現状は格安SIM(MVNO)とキャリアの中間的な存在としか認識されていません。

現在、楽天モバイルの料金プランは「Rakuten UN-LIMIT VI」のみの展開で、データーの使用量に対しての料金のコストパフォーマンスだけで言えば圧倒的にトップクラスです。
自分の生活の動線が楽天の回線エリアであれば、2,980円(税抜き)でデータが使い放題です。ラッキーですね。

しかしながら、安さにはそれなりの理由があり、利用可能エリアが限定的で、つながり難いという致命的な弱点があります。

また楽天モバイルでは、自社回線とパートナー回線の2回線を利用するという事で、対応周波数に関して少し理解し難いと思います。
また「楽天モバイルが新周波数 5G用1.7GHz帯を獲得した」「楽天モバイルがプラチナバンドの再配分を要請」といったニュースも気になる点だと思います。

そこで楽天モバイルの対応周波数についてまとめて解説してみます。また対応周波数の今後の展開についても軽く触れてみます。

実際私も楽天モバイルの回線を持っていますので、日常使いの空気感もお届けできればと思います。

 

楽天モバイル回線概要

最初に簡単に要約すると、楽天モバイルは新規参入の事業者であるため、免許を保有する帯域が少なく必要なバンドを持っていません。

現在は4G用の1.7GHz帯と、5G用の3.7GHz帯、28GHz帯のみ。携帯大手 3社は多くの帯域の免許を持っているので、圧倒的に不利な状況にあります。sauce: 総務省(デジタル変革時代の電波政策懇談会)

2012年にプラチナバンドを割り当てられる前のソフトバンク、と同じような状況と言えば理解しやすいかな?
それまでのソフトバンクは iPhoneを独占販売していたので、iPhoneユーザー達はつながりにくい電波に我慢して、ソフトバンク回線を使っていましたね。

  • 旧ソフトバンク:つながり難さをiPhoneの魅力でカバー
  • 楽天モバイル:つながり難さを価格と容量無制限でカバー

 

5G帯:楽天モバイルの対応周波数

 バンド 周波数帯域   用途
n77 3.8~3.9GHz
Sub-6
楽天モバイルの5G主要周波数帯
n257 27.0GHz~27.4GHz
ミリ波
スピードがでる周波数帯
5Gの真価を発揮する帯域

      

 

LTE(4G帯):楽天モバイルの対応周波数

 バンド 周波数帯域   用途
Band 3 1.7GHz 楽天モバイルの主要周波数帯
Band 18 800MHz パートナーから借りている回線の周波数帯

B3に対応していない端末は、ほぼ見た事ありませんね。どんな中華スマホでも大抵は対応している周波数帯です。
ただしauのプラチナバンドB18に対応していない端末は、実用的には厳しいと思います。

 

3G回線は無し

3G帯は僻地や山間部で電波を掴みやすい事から、登山する人には必須とされています。しかしながら、楽天モバイルでは対応していません。
とはいえドコモのネット専用格安回線アハモ(ahamo)などでも対応していません。

また大手キャリアでも、3G回線は順次廃止される方向です。NTTドコモでも 2026年 3月31日(火曜)でFomaエリア(3G)は終了、同日に3Gは停波します。

 

プラチナ回線が無い!

楽天モバイルの最大の弱点が、総務省からプラチナバンドの周波数を割り当てられていない事。それをカバーするために、パートナー(au)の4G帯のプラチナバンドB18(800MHz)を借りて、届かない範囲をカバーしています。

プラチナバンドとは、電波が届きやすく広い場所をカバーできる事から、山間部や地方などで広く使われています。エリア対策用とも呼ばれている周波数帯です。地方に限らず都市部でも、地下やビル内など電波が届き難いエリアには、プラチナバンドが使われています。

例えばDocomoの割り当てバンドは、4G帯(LTE)では、主要バンドであるB1、東名阪の高速通信バンドB3。 さらに高い建物の影や地下、郊外に強いプラチナバンドB19に対応しています。また僻地や山間部で若干電波を掴みやすい3G帯のプラスエリア(3G WCDMA-Babd6)もあるので登山のドコモなどとも呼ばれています。

一方、楽天はこのうちLTEのB3(1.7GHz)のみしか割り当てられていません。そのためエリアを拡大しても、地下鉄やビルの真ん中などで電波を見失ってしまい、パートナーエリアに接続するという事になります。

 

楽天モバイルの今後の対応周波数について

プラチナバンドの再分配

楽天モバイルでは、総務省にプラチナバンドの再分配を提案しています。しかしながら、一度分配された周波数の再割り当ては、現在利用しているキャリアのシステムにも影響が出るので、容易に実現できません。

そこで各社から少しずつ周波数を分けてもらうような提案をしています。送受各帯域から5MHz幅づつ割譲し、新規事業者に利用可能とすれば、10MHz×2及び5MHz×2が利用可能となり、プラチナバンド全体で、既存事業者20MHz×2に対し、新規事業者15MHz×2でほぼ公平性の確保が可能というもの。

2022年秋以降に実現したいとしていますが、実際に実現したとしても最低でも3年は掛かると思われます。

 

新たにゲットした5G帯の 1.7GhZについて

総務省では、 既存の4G(携帯電話システム)等で使用しているバンドにおいて、5G化を2020年8月に制度化 を決定しました。

それにより、4Gで使われているバンドを5Gで使えるようになりました。

今回 5G用として免許割り当てがなされたのは、1.7GHz帯の20MHz幅(1860〜1880MHz)。許可は東名阪エリアを除くエリアに限られ、楽天では都市圏以外で5G通信網を拡大し、地方での快適な通信環境の構築を進めるとしています(東名阪エリアの免許はすでにNTTドコモが獲得しているため)

東名阪エリアと言っても、実際には東京、名古屋、大阪のみではなく、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、神奈川県、山梨県、岐阜県、静岡県、愛知県、三重県、滋賀県、京都府、兵庫県、奈良県、和歌山県と広域に渡ります。

1.7GhZ帯の中の割り当て詳細

 

1.7GHz帯と聞くと4Gと同じでは?と感じると思いますが、まさにその通りです。低周波数のバンドは速度が出ないので、5Gの恩恵を受ける事ができません。また建物内で弱いという周波数特性もそのままなので、あまり恩恵はありません。

 

スペースモバイル計画

また宇宙に携帯基地局を浮かべ日本全土をエリア化する「スペースモバイル計画」も進めています。楽天やボーダフォンが出資する米国の宇宙ベンチャー「AST Space Mobile」と共同で実施しています。これが実現できれば、海の上でも楽天モバイルがつながるという夢のような計画です。しかしながら、あくまで構想段階で頓挫する可能性も高いと言われています。

 

楽天モバイルの現在の電波状況

通信エリアと回線について

UN-LIMIT Ⅵのデータ使い放題は楽天モバイル回線エリアのみ、他はパートナーエリア(国内はau)回線を利用する「ローミング」接続となります。

公式サイトの通信・エリア | 楽天モバイルから自分が利用可能な回線をチェックできます

ちなみにローミングの提供元であるKDDIによると、都道府県単位での楽天エリアの人口カバー率70%を超えた時点で、終了・継続を検討するとしており、東京では、2021年3月末でauローミングが原則終了、千葉県と神奈川県については全域が2022年3月末に原則終了するとしています。

2021年 4月1日時点での東京都のローミングエリアは、八王子市、青梅市、町田市、清瀬市、稲城市、羽村市、あきる野市、瑞穂町、日の出町、奥多摩町、小笠原村、檜原村、大島町、利島村、新島村、三宅村、御蔵島村、八丈町、青ヶ島村。

 

 逆引き的に、KDDIのローミングサービス提供エリアを参照した方が詳細なデータがピンポイントで確認できます

都市部はカバーできたようなニュアンスになっていますが、前述したように1.7GHz帯は遮蔽物に弱いので、地下鉄や高層ビルの中などで電波を掴めないエリアがあります。

楽天モバイルの基地局の探し方はこちら▼

『楽天モバイル』は、独自回線を施設しているので、3大キャリア(ドコモ、au、SOFTBANK)に次ぐ第4のキャリアとも呼ばれています。しかしながら未だ全国に基地局を設置していないので、使用回線の一部にパートナー(au)回線を借りています。そのため現状は格安SIM(MVNO)とキャリアの中間的な存在としか認識されていません。現在、楽天モバイルの料金プランは「Rakuten UN-LIMIT VI」のみの展開で、データーの使用量に対しての料金のコストパフォーマンスだけで言えば圧倒的にトップクラスです。自分の生活の動線が楽天の回線エリア...

 

楽天モバイルの使用周波数とプラチナバンドまとめ

自分が楽天モバイルを利用しているのであれば、楽天がプラチナバンドの再配分でゲットする事を祈らずにはいられません。安いだけでなく便利になりますね。

しかしながら現在の楽天モバイルは、電波のつながり難さを料金プランでカバーしています。もしもプラチナバンドが割り振られたら、設備投資にも資金が掛かりますので、使い放題プランが大幅に見直される事が予想されます。
ahamo、povo、LINEMOなど、キャリアのネットプランと横並びになるかもしれません。

私も実際に使っていますが、都会のど真ん中で使っていても遮蔽率の高いビルに入ると電波が弱くなります。場合によっては、最近あまり目にしない「圏外」という表示も目にします。

個人的には、値上がりされるよりはプラチナバンドが割り振られないで、基地局である程度エリアを拡大してくれるだけで満足です。建物内の電波が弱い件はガマンします。
ちなみに楽天モバイルは、無料で留守番電話サービスが使えますので、電話が圏外で困った事はありません。むしろ留守電で助かった方が多いですね。

通話に関しても楽天専用アプリ「Rakuten Link」を使えば 国内通話がかけ放題となります。しかもテザリングが無料、無制限で利用できます。テザリングを利用すれば、自宅や外出先でもパソコンにつないでポケットWi-Fi代わりに好きなだけ使う事ができます。

使ってみた感想は、1日中外に居る時間が長い人で、動画を視聴するようなデータを消費しまくる方にお勧めです。
もしくは、今まで外で動画の視聴を我慢していた人も動画解禁できますね。特に通勤・通学時間が長い人で、自分の動線が楽天モバイル回線のエリア内であれば、あり得ない程の恩恵を受ける事ができると思います。

現在は「プラン料金 3ヶ月無料」キャンペーンを実施しております。

➡ 楽天モバイル

The following two tabs change content below.
アバター画像

タカシ

iPhone/Androidをはじめ最新家電が大好きなWebエンジニアです。あまり優等生な記事では面白くないので、少し際どい皆が本当に知りたい情報を記事にしてゆきたいと考えています。二次情報を転載するだけの「スマホ情報ブログ」にならないよう役に立つ情報を発信してゆきます。

コメント

*
*
* (公開されません)

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

Return Top