自作パソコン派やガジェット好きな人間達の必携アイテムに「無水エタノール」という液体があります。
無水エタノールは、文字通り”無水”で、水分を含まない純粋なエタノールです。水分を含まず揮発性が高く電気を通さないという性質から、デリケートな電子機器のメンテナンスに使われる定番アイテムです。
パソコン周りやノートパソコンのキーボード、マザーボード、電子機器の端子部分など、エアダスターで落とせなかった埃や皮脂汚れなどの清掃に使われます。またスマートホンや電子機器を拭く時や、ガジェット類にシールを貼る時の脱脂などに便利です。
実は無水エタノールは、それ以外にも用途が万能で、アルコール除菌スプレーや虫よけスプレー、消臭スプレーなどを作る事ができます。
洗浄力が高いので、原液のまま自動車整備にも重宝されており、電子レンジや冷蔵庫の拭き掃除などのキッチン周りの掃除、シール剥がしなどにも使えます。
今回は、無水エタノールを清掃に使う方法は省きます。今、新型コロナウイルス(COVID-19)の影響で除菌スプレーなどが入手困難な状況なので、無水エタノールを除菌などの用途に使う活用方法について解説したいと思います。
必要な道具について
必要な道具をリストアップします
無水エタノール
無水エタノールは、薬局や通販で購入することができます。500ml入りで 970円程度。
意外と高いのは、エタノールはお酒(アルコール飲料)と同じ成分なので、酒税が掛かっています。
揮発性が高く引火しやすいので火気厳禁!取り扱いには注意が必要です。エタノールは、アルコールの一種で、揮発性が高いので吸い込むと酔ってしまう事もあります。換気の良い場所で作業を行ってください。
無水エタノール以外にも「消毒用エタノール」など、他のエタノールも販売されていますが、薄めて他の成分を加えて製品として用途別に販売されているものです。
消毒用エタノールなどは、食用に向かない成分を添加しているので、酒税が掛からずに安価で購入する事ができます。
除菌エタノール、消毒用エタノールとして販売されているものは、もちろんそのままスプレー容器に入れるだけで使えます。
精製水
無水エタノールを薄める用途に使います。ミネラルウォーターや水道水でも構いませんが、ミネラルやカルキなど不純物が入っていると劣化が早いので精製水がお勧めです。
薬局で120円くらいで販売しています。
スプレー容器
無水エタノール(有機溶剤)を使うので、高濃度のアルコールに対応している容器を選びます。ちなにみ虫よけスプレーを作る時には、ハッカ油に含まれる成分が、ポリスチレン(PS)を溶かしてしまいますので使用しないでください。
ハッカ油を使う時には、ガラス製、ポリプロピレン(PP) 、ポリエチレン(PE) のものを用意します。難しい条件を書いていますが、私は百均で買ったスプレー容器を使っています。心配な人は、香水用のアトマイザーが安心です。
ハッカ油/アロマオイル
アロマスプレーや消臭スプレー、虫よけスプレーを作る時、アロマオイルやハッカ油を水に溶かすために無水エタノールが利用されます。
今回は「虫よけスプレー」「消臭スプレー」用にハッカ油を使います。
調合用具
混ぜるだけなので、私は直接スプレー容器に入れて調合しています。
容器の容量を量って、スポイトを使って直接入れています。
アクアリウム用の大きなスポイト▼
漏斗を使っても大丈夫ですが、容器に目盛りが付いていないと目分量になってしまいます▼
最初は、紙やプラスチックの使い捨てコップに作るのがベストだと思います。
無水エタノールは揮発性が高いので、手に付くと水分が奪われてカラカラになります。ゴムやビニール手袋をして作業するようにして下さい。
調合方法
消毒・除菌スプレーの作り方
容器に無水エタノールを入れます。100 ml作る場合無水エタノール80 ml
次に精製水(100 mlの場合 20 ml)を入れて攪拌して完了▼
消毒スプレー:無水エタノール8~9:精製水 1~2
ちなみに厳密には、日本薬局方での消毒用アルコールの比率は、無水エタノール830ミリリットルに精製水170ミリリットルを混ぜて1000ミリリットルにするとできるとしています。(エタノールを99.5vol%以上含む無水エタノール使用)
物の消毒に使う消毒液は8~9:1~2、手に使う除菌スプレー4:1と覚えておくと良いでしょう
消臭スプレー/虫よけスプレー
無水エタノールと精製水にアロマオイルを加えると、除菌消臭スプレーが作れます。
ハッカ油を使えば、抗菌&消臭効果に加えて虫よけスプレーとしても使える万能液が完成します。
ここでは100 ml作る想定で配合していきます。
容器に無水エタノール10 mlを入れ、ハッカ油を20滴以上たらします(入れる順番が重要)
虫よけスプレーとして使わない場合には、ローズマリーやラベンダー、スペアミントなどアロマオイルでも良いです。
虫よけスプレーにはハッカ油は多い方が効果があります(私は35滴入れます)
無水エタノールは、オイルを水に溶かすための溶剤としても働きますので、ここで良く混ぜます。
最後に精製水を90 ml加えて攪拌して完成!
ペットや介護用の消臭スプレーを作りたい時には、アンモニア対策(尿の匂い)にクエン酸を少し(小さじ1/2)加えても良いです。
さらに重曹を加えて消臭効果を高める方法もあるようですが、私は試した事がありません。
無水エタノール活用法まとめ
結論から言えば、無水エタノールと精製水の調合比率を変えるだけで様々な用途に使えます。
特にハッカ油の虫よけスプレーは、私の春~秋の登山の必携品です。
効果がある虫よけが無くて色々探していた時、山の仲間が教えてくれた方法で効果抜群!その替わりハッカの匂いが消えると効果も無いので、頻繁にシュッシュする必要があるのが弱点です。また暑い日には、ハッカ油で清涼感があって制汗効果もあります。
消臭効果もあるので、汗の匂いも消える優れものです。
記事執筆現在(2020/03)新型コロナの影響で、無水エタノールも品薄状態になっているようです。
しかし普段からパソコンの掃除などで無水エタノールを愛用している方は、手元にある無水エタノールで、家族用に消毒スプレーを作ってみては如何でしょうか?
私は常に2本は備蓄しているのですが、すでに1本分は消毒スプレーを作って身内に配ってしまいました。残り1本です。
無水エタノールの適正価格は500ミリリットルで税込み970円です。転売や抱き合わせ販売にはご注意下さい。
タカシ
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