中国製の超小型スパイカム「SQシリーズ」という有名なカメラがあります。
スカート内の逆さ撮りや盗撮など、逮捕された「犯人が使用した小型カメラ」として、たまにニュースでも見かける事がある程メジャーな小型カメラです。
しかしこのカメラの使い方は、犯罪やダーティな用途だけではありません。超小型・軽量なのでドローンに装着して空撮用カメラとしても需要があります。
またモーションセンサーや赤外線ライト機能も付いているので、防犯用の隠しカメラとしても使えます。
千円から買えて画質もソコソコという事で、意外と人気がある定番スパイカムです。
しかしながら、AmazonやAliexpressなどでは送料込みで400円から入手可能で、低価格の商品ほど偽物が多いのも特徴です。
今回は、あえてSQ11の偽物を買って機能をチェックしてみます。
SQ11スペック
箱は本物とほぼ同じなので区別がつきません
【スペック(本物)】
●フレームレート:15,30フレーム/秒
●動画解像度:1920×1080、1280×720
●ビデオファイルの種類:AVI
●動画形式:Motion JPEG
●写真解像度:4032×3024
●写真ファイルの種類:JPEG
●視野角:140°
●ナイトイルミネーション:6個のIR LED
●赤外線ライト照射距離:約 5m
●モーションセンサー:範囲5メートル
●充電中の録画:可能
●バッテリー容量:200mAh
●バッテリーの持ち時間:
•定刻録音モードで100分(1時間40分)
•モーションセンサーモード 約5時間
•外部電源が接続されている場合、24/7 24/7クロック
●メモリカードのサポート:最大64GBのMicro SD
●サイクリックレコーディング:あり
●動作温度:-10°С+ 60°С
●環境の湿度:15〜85%
●寸法:23x23x23 mm、
●重量:15グラム
【セット内容】
カメラ本体、充電兼ビデオ出力ケーブル、雲台、カメラクリップ
筐体レビュー
カメラレンズの周囲には赤外線ライトが6個配置されています▼
上側には電源とモードボタン▼
側面はMicroSDカードスロットと8ピン Mini USBタイプのポート。コーナーにはストラップホールも付いています▼
重さ約7.6g。本物は約15gなので、この時点で偽物決定です▼
付属のクリップに取り付けると服などに挟んで撮影する事ができます▼
付属の雲台にもクリップのまま取り付けます▼
付属のケーブルは、充電の他ビデオ出力にも使えます▼
充電中は赤LEDが点滅し、終了すると点灯。ここも本物は充電完了時に青点灯になります▼
虹色の模様は紙のシールなので剥がしてしまいました▼
撮影画像・動画
設定は、一度撮影するとMicroSDのルートディレクトリに「TIMERSET.txt」という名前のテキストファイルを作成されるので、タイムスタンプを表示したくない場合には変更します。
・YYYYMMDDHHMMSS Y←ビデオファイルに日付とタイムスタンプを表示したくない場合は「N」
しかしながら開いてみると、タイムスタンプの後に意味不明の記号が大量にならんでいます。フォーマットに従って設定してもできませんでした。
一応、日付だけは合いましたが、内部に時計機能が無いようで日付時刻は一定のままでした。
動画撮影のモードは、1280Х720P、1920X1080P切替。動きがある時にだけ撮影するモーションセンサーモード。赤外線ライトを使ったナイト撮影モードの4種類。
取扱説明書は英語のみですが、ユーザーマニュアルサイトorg-info.mobiに日本語マニュアルが用意されているので困りません。
付属の英語取扱説明書は文字が多くて細かい▼
しかしながら動画サイズの変更は出来ず、モードボタンを押しても写真と動画の切替のみ。青LED→動画、赤LED静止画。
偽物ながらに、モードボタン長押しでモーションセンサーモードが使えました。
スマホで撮影した↓このアングルで静止画を撮影してみます▼
スペック上は4032×3024となっていますが、偽物の画質は1280×960ピクセル
画角140°もあるとは思えません(タップでオリジナル画像表示)▼
←偽SQ11 / スマホ→
動画解像度は640×480(30fps)という酷く粗いものでした。しかもカクカクで全くダメです。また本物は充電中も録画可能ですが、こちらは充電ケーブルを差し込んいると録画できませんでした。
中華振り子を揺らして、この角度から撮影してみます。音は著作権フリーの音楽を流しています。
保存されたままの動画形式ではYoutubeにアップロードできなかったので、WMV形式に変換しています。
分解
電源ボタンを2秒長押しで、赤色LEDが点灯し赤外線LEDを点灯するモードに変わります。しかしながら電源ボタンを長押しすると電源が落ちるだけでした。
赤外線ライトにイミテーション疑惑!?分解してチェックしてみます▼
思ったよりしっかり作られていて、後ろにリチウムポリマー電池が付いています▼
予想どおり、ポロっと飾りの赤外線ライトが取れました。もちろん基盤からケーブルもつながっていません▼
プラスチック感まるだしのイミテーション赤外線ライトでした▼
SQ11偽物レビューまとめ
偽物の見分け方も何もありませんね。重さを量っただけで一発です。
偽物は 約7gで本物は15gと半分以下です。この残りの8gに時計や赤外線ライト、動画エンコーダー切替など様々な機能が詰め込まれているのでしょう。
偽物は論外ですが、使いどころがあれば欲しいカメラです。
こんな感じで”隠しカメラ”として置いておくのでしょうね▼
今はSQ12というアクションカメラ風の後継機が発売されています。価格は1,200円くらいから。またSQ23 というWifiを使ってスマホでモニター確認できる上位モデルも発売されています。
SQ12セット内容▼
今回の偽物はAliexpressで購入しました。アリエクでは同じものを幾つものセラーが販売しており、レビューもあてにならないので本物探しは難しそうです。
Amazonや楽天でも購入可能ですが、こちらでも偽物が混ざっています。レビューを良く読んで販売者を選んで購入するようにして下さい。
SQ12の方が画角が広く、赤外線ライト機能も強力です。今更SQ11を買うなら価格もあまり変わらないのでSQ12の方がお勧めです。
ただし海外ECサイトで購入すると1,100-1,800円程度ですが、日本のECサイトAmazon・楽天では1600円から最高で1万円以上で販売されています。
※こちらも偽物がありますので注意して下さい。
タカシ
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まさに先日、これと全く同じものを購入しました。
やはりなかなか酷い出来でした…。
>もちさん
本当に酷いつくりですね。
もう少し本物に寄せているのかと思いましたが、一目瞭然でがっかりです。
コメントありがとうございました。