中国の大手総合家電メーカーであり、TCLのSIMフリースマートフォン「TCL 10 Pro」のグローバルモデルのレビューをしたいと思います。
このスマートホンは、日本国内モデルも発売されている、昨年発売された端末です。日本国内モデルでは、シムスロットがシングルスロットですが、グローバルモデルでは、DSDV対応のデュアルSIMとなっています。
何で今さら昨年モデルのレビュー?と思われますよね。理由は、日本向けモデルの実機のレビューは多数見かけますが、グローバルモデルの実機はあまり見かけません。また日本向けモデルは、楽天モバイルが使えないという報告があるので、グローバルモデルでの動作確認もしてみたかった。
ちょうど独身の日セールに登場するとの事でしたので、メーカーさんからのレビュー依頼をお受けしてみました。
ページコンテンツ
TCL 10 Proスペック
モデル名 | T799H |
---|---|
OS | Android 10 (TCL UI) |
SoC | Snapdragon 675 (SDM675) |
ディスプレイ | 6.47 インチ 1080 x 2340(FHD+) |
RAM | 6 GB |
ROM | 128 GB |
外部ストレージ | 最大256GB |
リアカメラ | 6,400万画素(F/1.79):広角 1600万画素(F/2.4):超広角 500万画素(F/2.2):マクロ 200万画素(F/2.4):暗所用 |
フロントカメラ | 2400万画素(F/2.0) |
SIM | NanoSIM + NanoSIM eSIM非対応 |
認証方式 | 指紋 / 顔 |
Wi-Fi | 802.11 b / g / n / ac |
Bluetooth | 5.0 |
バッテリー | 4500 mAh |
防水 | 非対応 |
おサイフケータイ / NFC |
NFC対応/Felica非対応 |
対応バンド | GSM: 850/900/1800/1900mhz 3G: B1/2/5/8 FDD-LTE: BB1/3/5/7/8/20/28 TD-LTE: B38/40/41 |
GPS | GPS / Beidou / GLONASS / GALILEO / QZSS |
インターフェイス | USB-C |
サイズ | 高さ: 158.5 mm 幅: 72.4mm 厚さ: 9 mm |
重量 | 177 g |
カラー | アンバーグレイ/フォレストミストグリーン |
開封の儀
【セット内容】
Tcl 10 pro本体、USBアダプタ、USB-Cケーブル、TPUケース、シム取り出しピン、クイックガイドなどテキスト一式
ざっくりフラッシュレビュー
DRMのWldevine Security Level 1に対応
赤外線リモコン機能が便利
NXTVISIONディスプレイが鮮やか
画角が123度の超広角レンズが壮観
クアッドカメラで多彩なシーンの撮影が可能
傾けてスリープ解除機能がない
筐体
ディスプレイ
ディスプレイは6.47インチ2,400×1,080(FHD+)でアスペクト比19.5:9。画面には 曲面AMOLED(有機EL液晶)を採用しており、986nitsの輝度に対応するなど、鮮やかで明るい画面を実現しています▼
このディスプレイでは、TCL PLEXから引き続き、高画質化エンジンNXTVISIONを採用。SDRからHDR画質へのコンバートに対応するほか、デジタル著作権管理(DRM)技術のWldevine Security Level 1に対応。NetflixやAmaoznプライムビデオなどもHD画質、HDR10での視聴が可能となりました。
側面部分はエッジ形状を採用することにより、ボディに対する画面占有率が 93%と非常に広くなっています。
ベゼル幅を計ってみると画面の上・下部は約 4mm
フロントカメラは水滴型ノッチ内に格納されています。最近の中華スマホでは、最初から保護フィルムが張り付けられている事が多いですが、こちらは何も貼られている様子はありません。▼
カラーバリエーションは、アンバーグレイ(Ember Gray)とフォレストミストグリーン(Forest Mist Green)の2色展開。
ご提供頂いた筐体はアンバーグレイです。
画像では伝わり難いですが、ブルーグレーの筐体に曇りガラスコーティングされているような不思議な質感です。
端末の重さは約178グラム
この端末の厚さは9.2mm。
端末右側には電源ボタンとボリューム調整ボタンを配置▼
端末左側面は、スマートキーのみ配置されています▼このボタンは、Googleアシスタントを起動するだけの専用ボタンとなっています。ちなみに日本モデルでは、専用アプリから色々な機能の割り当てが可能です。1回押し、2回押し、長押しで、指定アプリ起動やGoogleアシスタントを起動、Googleで検索、コードをスキャンなどを割り当てる事ができます。
端末底面にはシムカードスロットと、インターフェイスはUSB-Cを採用しています。スピーカーはシングル▼
2枚のNanoSIMに対応しており、MicroSDカードスロットはSIM2側の排他利用となります。
SIMは裏と表に2枚入るようになっています▼
端末の上部には最近排除されがちの3.5mmステレオジャックを配置。
付属のTPUケースには、「DISPLAY GREATNESS」の文字透かしがはいっています。
内部レビュー
デフォルトの状態では、赤外線リモコンアプリなどTCLの専用アプリが数個。余計なアプリはゲームが1つとブックリーダーが入っていました。それ以外は基本的なGoolge純正アプリです▼
ストレージ容量は128 GBですが、最初に14.9 GB程度使われている程度。
エッジバー
TCL10Proでは、曲面エッジを活かしたランチャーのエッジバーを実装しています。
Galaxyでエッジパネルハンドルと呼んでいるものと同じような機能です。
ここにアプリを配置する事が可能で、ルーラー(定規)や連絡先も表示できます▼
生体認証機能について
指紋認証システムは、画面内のインディスプレイ方式を採用しています。
反応レスポンスは非常に高く、触れた瞬間にロックが解除されます▼
また簡易的な顔認証システムも搭載しておりますが、傾けただけでスリープ解除になる機能が搭載されていません。
そのためフェイスIDでロック解除するには、電源ボタンを押して顔ロック解除後に、画面を上にフリックする必要があります。指紋認証システムのみ、画面を傾けた状態でロック解除可能です。
バッテリー・充電
バッテリー容量は4500mAh。Quick Charge 3.0,対応で最大 18W(9V/2A)の急速充電(SuperDart Charge)に対応しています。
付属のUSBアダプタも18Wに対応していますが、EUプラグなので変換アダプタが必要です(ダイソーなどでも入手可)
バッテリー容量が 4,500mAh 積んであるという事もあり、電池の減りは緩やかでした。あまりいじらない人で丸 2日弱。普通に使っていれば朝満充電で出かけて、音楽を聴いたりLINEをする程度なら、夜(20時)の帰宅時に50パーセント以上余っています。
IRリモート機能
TCL 10 Proは、家電をリモコン操作できる赤外線リモコン機能が搭載されています。
この機能は、学習リモコンでは無く、あらかじめ登録されている製品を選択して使うタイプです。
内部スペック
プロセッサーには、Qualcomm の中価格帯向けSoCのSnapdragon 675を搭載しています。メモリーは6 GB、ストレージ容量は128 。 拡張用の外部ストレージ(microSDカード)は256 GBまで対応です。
AnTuTuベンチマーク
AnTuTu Benchimark (v9.1.1)を使って処理能力をテストしてみます。ちなみにテスト機はRAM 8 GB、ROM 256GBモデルです。
ベンチマーク総合スコア: 273,262 ポイント
CPU: 94,258ポイント
GPU: 46,492ポイント
Geekbenchベンチマーク
Geekbench5.4.1でのベンチマークスコア
シングルコア性能: 500 ポイント
マルチコア性能: 1,643ポイントミドルスタンダードよりといった処理性能です。
ゲーム性能テスト
「PUBG mobile」をプレイしてみました。曲面エッジがゲームのプレイに影響するか気になりますが、コントロールや視界に支障はありません。
グラフィックの設定は「HD」画質、フレーム設定は「高い」まで▼
ゲームのプレイはヌルヌルとまでは行きませんが、ストレス無くプレイする事ができました。
ただしスピーカーがシングルなので、イヤホンは必須ですね。
カメラ
リアカメラは、 Googleのpixel 6のような横並び配列が特徴的です。6,400万画素(F/1.8)標準レンズのメインカメラ、1,600万画素(F/2.4) 123°の超広角レンズ、500万画素(F/2.2)のマクロカメラ、200万画素(F/2.4)の暗所撮影用レンズの4眼構成となります。
【アウトカメラの構成】
- 6,400万画素(F/1.79):広角
- 1600万画素(F/2.4):超広角
- 500万画素(F/2.2):マクロ
- 200万画素(F/2.4):暗所用
撮影モードについて
撮影モードは「詳細」「自動」「動画」「ポートレート」「プロ(マニュアル撮影)」の 5種類
「詳細」からは「スローモーション」「ストラップモーション」「ライトトレース」「パノラマ」「64M」「スーパーマクロ」など、さらに多くの撮影モードを選ぶことができます。
国際版なのでシャッター音は消す事ができます。
撮影画像
カメラアプリの設定は、HDRをAiオートにして撮影しました。露出はデフォルトのままで、ピントを合わせただけのガシャ撮りです。
撮影画像
カメラはピント合わせも早く、起動して即撮影が可能です。フィルターが多数用意されておりますが、フィルター無しでも鮮やかな印象です。
ポートレートモードは、背景をぼかしての撮影が可能です。境界線がハッキリしていて、被写体側がぼけてしまうような事もなく自然な一眼レフで撮影したような画像が撮影できます。絞りも調整可能▼
マクロ撮影で千円札を撮影してみました。NIPPON GINKOの文字が読めます▼※画像にウォーターマーク入れ忘れました
カメラの画角を紹介します。
セルフィカメラ
インカメラは2,000万画素のポートレートカメラを搭載しています。美顔フィルターは肌の色補正と美顔の2種類のみで、小顔フィルターなどはありません。
夜景モード
最近のスマートホンは、夜景モードにせずともある程度の暗所撮影は可能ですが、TCL10Proは、ノーマルモードで撮影した画像と比較するとスーパーナイトモードは圧倒的に綺麗です。
動画撮影は4K/30fpsまで対応しています。電子画像安定化(EIS)をオンにすると、自然で歪みとブレのない動画撮影が可能です。
対応バンド
TCL 10 Proは 2枚の物理SIM(nano)でのデュアルVoLTE待ち受けが可能です(DSDV)。グローバルモデルは、日本国内モデルとは対応バンドが違いますのでご注意ください。
ドコモ:4G帯(LTE)主要バンドであるB1、東名阪の高速通信バンドB3に対応していますので、都市部での使用は問題ありません。またプラチナバンドB19には非対応なので、高い建物の影や地下、郊外での電波は掴み難くなります。また3G帯のプラスエリアB6に非対応してなので、僻地や山間部での電波も掴み難くなります。
SoftBank:バンド(LTEバンド1,3,8 / WCDMAバンド1,8)にも対応しています。
AU:主要バンドのLTEバンドB1に対応していますが、プラチナバンドB26(18を内包)に非対応なので、ビルの陰や大きな建物の中では電波を捕まえ難くなります。また通話に3G帯 BC0(CDMA2000) を使用する非VoLTE SIMには未対応です。
楽天モバイル:主要バンドLTEのB3に対応していますが、パートナー回線のプラチナバンドB18、B26に非対応です。楽天モバイルについては、下に接続の検証しています。
【対応バンド】
GSM:
850/900/1800/1900mhz
3G:
B1/2/5/8
FDD-LTE:
BB1/3/5/7/8/20/28
TD-LTE:
B38/40/41
楽天モバイルの対応について
日本国内モデルでは、楽天モバイル「UN-LIMIT」SIMのバンド(LTE Band3)にt対応しているにも関わらず、接続できないという状況のようです。
グローバルモデルではどうなのか試してみました。
日本のキャリアやMVNOのプリセットが用意されていましたが、Rakuten 4Gのみ利用可となっています。
しかしながら、楽天モバイルは接続できませんでした。IIJmioとデュアルで挿し込んでみましたが、IIJmioのみがつながりました。
TCL 10 Proまとめ・価格
「TCL 10 Pro」は、SNS、ウェブ閲覧、動画視聴などの普段使いに使うには快適なスペックで、ある程度の処理性能が必要なゲームプレイにも対応できるバランスの取れた端末に仕上がっています。しかしながら、ドコモの主要バンドのみで利用可能という結果でしたので、利用条件が少し厳しいです。
価格は$290。発売当初の価格は$449でしたので、随分お手頃になりました。
AliexpressのTCL Direct Storeより割引となるクーポンコードが発行されています。
Code:
Final price:US $198.31
クーポンコード:OS23A
価格:$198.31
タカシ
最新記事 by タカシ (全て見る)
- 【セール】XREAL楽天市場店オープン記念セール開催!ARグラスが最大10%オフ - 2024年12月10日
コメント