サウンド機器メーカー1MORE (ワン・モア)からリリースされた、オープンイヤー型のワイヤレスイヤホン 『フィット オープン イヤーバッズS50(以下イヤーバッズS50)』が手元に来ましたので、使用感を共有したいと思います。
イヤーバッズS50は、 耳を塞がないオープンイヤーのワイヤレスイヤホンで、イヤーフック方式で耳に装着します。ジョギング、ウォーキング、家事など、外音を遮断したくない環境下で、外音と上手に付き合いながら音楽を楽しむには最適なイヤホンとなっています。
ページコンテンツ
ざっくりレビューフラッシュ
バランスの取れた音質
違和感のない落ち着いたデザイン
装着したまま外音が聞こえるオープンイヤー型
耳穴に入れていないのにクリアで迫力のある低音域
ENCノイズキャンセリングマイク内蔵でクリアな通話音質
1回の充電で最高 11時間の使用が可能
5分の充電で2時間の使用が可能
Qi(チー)ワイヤレス充電に対応
IPX7防水でお風呂・シャワーでの使用も可能
耳から外して自動一時停止・再生機能つき
apt-xコーデック非対応
1MORE フィット オープン イヤーバッズS50スペック
型番 | EF906 |
---|---|
イヤホンタイプ | オープンイヤー |
チップセット | – |
Bluetootthプロファイル | A2DP、AVRCP、HFP |
対応コーデック | SBC、AAC |
再生周波数帯域 | – |
音楽再生時間 | 11時間 (充電ケース込み38時間) |
Bluetoothバージョン | 5.3 |
充電時間 | 80 分 ケース:90分 |
防水等級 | IPX 7 |
ドライバーユニット | 1MORE ピュアパワードライバー DLCダイヤモンドライクカーボン |
通話ノイズキャンセリング | ENCノイズリダクション マイク内蔵 |
ノイズキャンセリング | – |
バッテリー容量 |
イヤホン:60mAh ケース:500mAh |
サイズ | イヤホン:50.68 × 38.27 × 20.26 mm 充電ケース:86× 65 × 29.8 mm |
重さ | イヤホン:20 g(片方10 g) 充電ケース:63 g |
開封の儀
【パッケージ内容】
- イヤーバッズS50イヤホン x 1ペア
- 収納充電ケース x 1
- USB-C充電ケーブル x 1
- 収納用巾着
- 取扱説明書
製品レビュー
イヤホン本体
イヤーバッズS50は、イヤホンとデバイス間がワイヤレスで接続し、なおかつ左右が完全に独立したBluetooth接続のTWSです。
イヤホン本体はいわゆるイヤーフック型。カラーはシルバーで、イヤーフック部がグレーのサラサラしたシリコン製▼
ハウジング部のフェイスプレートはシルバーで「1MORE」のロゴマークがあります
オープンイヤー型ですが、耳穴との距離を開けるスペーサーの役割をするイヤーチップ(サウンドループ)があります▼
防水等級はIPX7に対応しています。IPX7は一時的(30分)に一定水深(1m)の条件に水没しても内部に浸水しない」という規格レベル。シャワーを浴びながらでも使えるレベルです。実際には、汗や雨の中でのアウトドアスポーツで使用が推奨されているようです。※ ケースは防水ではありません
重さは実測で片側 約 13.3グラム▼
カラーバリエーションは、ブラックとシルバーの2色展開。
チャージケース
充電ケースはそこそこのサイズがあります。ちょうど石鹸くらい▼
ケースにも1MOREのロゴマークが入っています。背中側には充電用のUSB-Cポートがついています▼
ケースへの収納は寝かせる感じ。出し入れで手間取る事はないでしょう。
ケースのサイズは、実測で 幅86x 高さ65 x 厚さ29.5ミリ▼
一般的なワイヤレスイヤホンのケース(AirPods 第3世代)と比較してみると大きさが分かりやすいです▼
イヤホンを格納したケースの重さは約 82グラム▼
充電ポートはUSB-C。ケースにはバッテリーのインジケーターは付いていませんが、1灯ついているLEDの色で残量を確認できます。また、リセットボタンはココに配置されています。
Qiワイヤレス充電にも対応しています
巾着袋が付属してきました。
イヤホンだけを収納して持ち運びも可能ですが、イヤホンの電源を直接オフにはできません。スタンバイ状態で持ち歩く事になります▼
1回の充電で約 11時間使えます。ケースに戻しての充電を含めると合計 38時間。これだけバッテリーが持てば、ケースへの充電も週に1度くらいで良さそうです。
また5分の充電で約2時間使えます。使いたい時にバッテリーぎれ・・という緊急事態でもコーヒー1杯飲む間充電すれば、ある程度使えるようになります。
使い方
ペアリングはケースから取り出せば、初回はペアリングモードで起動します。
後はスマートホンの 設定を開き、Bluetoothから選択するだけで完了▼
操作方法
イヤホンの外側がタッチセンサーとなっており、音楽を操作できます▼
左(L) | 右(R) | |
---|---|---|
音楽操作 | ||
2回タップ | 再生 / 一時停止 | |
3回タップ | 音声アシスタント | 音声アシスタント |
通話 | ||
2回タップ | 通話/電話を切る |
※ リセット:イヤホンをケースに戻してケースのボタンを8秒間長押し、LEDが赤く光ったら完了(ケースのペアリング記録が削除されます)
※ 再ペアリング:イヤホンをケースに戻してケースのボタンを3回押し
操作は限定的ですが、左右のイヤホンの2回、3回タップの操作はアプリから変更可能です。
私は、右2回タップは音量+に、左右3回タップはSiriやOkグーグルなどの音声アシスタントの起動を省いて、曲のスキップに割り当てました▼
専用アプリ
1MORE MUSIC
開発: 1MORE Acoustic Technology(Shenzhen) Co., Ltd 評価 無料 |
専用アプリ「1More music」からは、イヤホンのファームアップデート、パーソナル・イコライザー最適化機能などを利用できます。また、1Moreシリーズお馴染みの「落ち着くモードサウンド」のライブラリも用意されています。落ち着くモードサウンドは、波の音、雨の音、風の音、サンダーストームなど、入眠・リラックス用途に使える音源です。
操作・装着感
操作性について
イヤホンを充電ケースのフタを開くだけでイヤホンの電源が入り、ペアリング済みのデバイスに接続する「自動ペアリング」機能が搭載されています。
ケースを開けてデバイスと接続すると「ポーン」と接続完了音が流れます。ケースを開けて急いで耳に入れたタイミングくらいで接続が完了します
使い終わったらケースに戻すと、スマートホンとのペアリングが解除され自動的に充電が開始します。一度ペアリングしてしまえば、デバイスとの接続に関しては、余計なプロセスは必要ありません。
タッチセンサー式ですが、再生・一時停止が2回タップなので 誤タップの心配はありません。また、耳から外して一時停止、再装着で再生再開機能がついており便利です。ただし、オープンイヤー型なので、買い物の時のレジなどでは、わざわざ外さないで音楽を停止するだけで会話ができます。
装着感
耳穴に装着しないという点を除けば、スポーツ用のイヤーフック型イヤホンと大差はありません。イヤーフック部は形状記憶合金のメモリーワイヤーを使用しており、耳の形に合わせてしっかりとフィットします。
傍からは不安定に見えますが、装着してみるとガッチリホールドされています。グラついたり緩んで来たりもしませんでした。
イヤーフック型は、長時間装着していてると耳の上がちぎれてしまうような痛みを感じる事があります。しかしながらS50は、
装着した感じは、異物感はありません▼
サウンドループは穴が開いており、耳の穴とイヤホンの間に外音を取り込めるようになっています。
サウンドループは4サイズ用意されております。
一番小さいサウンドループは、スペーサーの構造ではありません。しかしながら耳穴から浮いた状態で固定され、隙間から外音が聴こえるので機能的には同じです。
装着方法は、イヤーフックを耳に巻き込むように装着してゆきます。公式アプリでも解説があります。装着が甘いと、片側の音が強く感じるので分かります。
見た目も特殊という感じはありません▼
前から見た様子▼
斜め前から見るとイヤーチップの隙間が見えますね▼
暑い日にイヤホンを使うと、耳の中が蒸れて気持ち悪いですよね。できる事なら頻繁に外して綿棒で掃除したくなります。
仕事に1週間近くメインで使っていました。その後、AirPods Proを使ってみると、外した時に今年の夏の酷暑で耳穴の蒸れが凄かった。オープンイヤー型は、耳穴が蒸れていなかった事を実感しました。耳穴との間に外気が通るのでしょうね。イヤーバッズS50装着時の耳穴は快適です。
音質
ドバイバーは、「1MORE ピュアパワードライバー」「DLCダイヤモンドライクカーボン」を採用しています。
全体的にバランスの取れたチューニングで、苦手な音域が無いという印象。特に中音域が際立って綺麗に鳴っており、ヴォーカルやピアノの音が前にでて綺麗に聴こえます。ポップスやボカロ、ヴァイオリン、ピアノ系のクラッシックなどでは好きなチューニングでした。
開放型の弱点である低音域ですが、DBB低音強化アルゴリズムにより上手にカバーされています。しっかりとズンズン聴こえオープンイヤーであるという事を忘れてしまう程綺麗に聴こえます。
さすがにカナル型のように脳が揺れるような重低音は望めませんが、メリハリあり楽器の特徴をしっかりとらえた弾むような低音が楽しめます。
音も真ん中に定位して、遠くに聞こえるような事もありません。音場に関しては、ライブ音源を聴くと会場のサイズ感をガッツリ体験する事ができます。
ドライバと鼓膜との間に距離があるので、ヴォーカルの声が聞き取り難いのでは?と考えていました。しかしながら、意外に音に指向性があるようで、ヴォーカルの押し出しが強く、声量の弱い女性ヴォーカルの声でも明確に聞き取る事ができます。
音域のバランスが取れているので、ヴォーカルのが他の楽器にかき消されてしまうような事もありません。
歯擦音が気になる曲、いわゆる「サ行が刺さる曲」を聴いてみましたが、全く問題ありませんでした。全音域でクリアで広がりがあり、歪みがなく音の抜けも良く長時間聴いていても疲れません。
また私は移動時にAudible(オーディブル)でオーディオブックを聴いていますが、外音でかき消される事なく楽しむ事ができました。
音切れ・音飛び・音漏れ
仕事に1週間近くメインで使っていました。街・公共交通機関、スーパーマーケット、あらゆるシーンで使いましたが、途切れたり音飛びで気になるようなことはありませんでした。スマートホンのロックを解除した時や、通知が届く時、ボタン操作時は一時的に途切れる事がありました。この程度の途切れは、どのイヤホンでも良くある現象なので気になりませんね。
オープン型なで、音漏れが気になると思います。静かな部屋だと2mくらい離れていてもかすかに聴こえますが、屋外や電車では迷惑になる程の音漏れはありません。
通話音質
通話用のENCノイズキャンセリングマイクを左右に2つ搭載しています。何度か電話・LINE通話に使いましたが、クリアに問題なく話ができました。
普段の設定のままだと少し相手の声が遠いと感じる事がありましたが、通話音量を上げて解決しました。
まとめ・価格
外音を聞き取りながら音楽を楽しみたい場合、骨伝導ヘッドホン、イヤーカフ型、オープンイヤー型が選択肢に入ると思います。
またデジタル変換された外音取り込み機能(ヒヤスルー)という方法もあります。
全て使ってみましたが、骨伝導ヘッドホンは振動で痒みがでる事もありますし、耳の付け根が痛くなる機種も多いです。またヒヤスルー機能はデジタル変換された音なので、苦手な方もいますし一時的な機能という位置付けな気がします。イヤーカフ型は、音質を求めるデバイスではありませんね。
外音を感じながら音楽を楽しみたい場合、オープンイヤー型が一番安定しているデバイスだと思います。
ノイズキャンセリングと対極のデバイスなので、外音と上手に付き合いながら音楽を楽しむイヤホンです。
ランニングやウォーキング、車通りの多い道を歩く時など、外音が聴こえないと危険なシチュエーションでも車の接近が分かります。
家での作業時には、イヤホンを装着していても宅配便のピンポンが聴こえます。
1MORE フィット オープン イヤーバッズS50の価格は、¥19,999 (税込)。1MORE公式ショップのほか、Amazon、楽天で購入可能です。
またAmazon、楽天の販売ページでは4000円オフのクーポンが発行されています。
※ メーカーさんの方からサンプル品をご提供頂いてのレビューとなります。金銭の授受などはありませんので、公正な視点で製品をレビューします。
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