百均のDAISO(ダイソー)で、税抜き500円の「4,000mAh モバイルバッテリー」を買ってきました。
先日、ダイソーの「千円の大容量10,000mAhモバイルバッテリー」のレビュー記事を投稿しました。その時、バッテリーの出力・容量をテストしてみると、百均クオリティとは思えない良い結果が出ました。
今回の4000mAhのモバイルバッテリーは、ワンコイン(五百円)とお手軽価格です。ちなみに旧モデルのワンコインのモバイルバッテリーは3,000mAhでしたので、少し容量アップです。
出力と容量を実測して性能をテストしてみる事にしました。
ダイソー4000mAhスマートフォン モバイルバッテリー
製品名:スマートフォン モバイルバッテリー(MOBILE BATTERY)-500円充電器
容量:4,000mAh
バッテリータイプ:リチウムイオン電池
USB出力:最大:1A
USB入力:最大:1A
出力ポート:USB-A x 1口
入力ポート:Micro-USB
本体充電時間:約 5時間
重量:約 –
サイズ:–
材質:ABS+PC・鉄+LCP・銅
保護回路設計:過電圧、過電流、過放電
※ PSE認証済
※ 安全回路設計なので、安い中華製品のような発火の心配は無さそうです。
【セット内容】
4,000mAh モバイルバッテリー
Micro USB ケーブル、取扱説明書
取説説明書は、必要最低限の情報が書いた紙が一枚入っていました▼
※ 仕様や注意書きは商品パッケージに書かれています
製品レビュー
ちっちゃい小型ボディです▼私の買った店では、ボディカラーはホワイトしか残っていませんでした。カラーバリエーションに黒があるのか不明です。
クレジットカードサイズより一回り大きいです▼
表面の質感はサラサラで、指紋が付かないマット仕上げです▼
iPhone12 miniと並べたサイズ感▼
サイズは、実寸で幅 約 63 x 高さ92 x 厚さ13ミリ▼
重さは99グラム▼
製造元は「株式会社ECore」と書かれています。千円の充電器と同じ会社です▼
ECoreを調べてみると、携帯電話アクセサリー・LAN/USBケーブル・液晶パネル を低価格で提供する電子部品の会社のようです。
製品一覧を見ると、発売元は大創産業と書かれているので、主にダイソーに卸している会社のようです。
バッテリー残量は、LED4灯で表示されます▼
- 1灯点滅: 0-25%
- 2灯点滅: 25-50%
- 3灯点滅: 50-75%
- 4灯点滅: 75-100%
- 充電時 100%満充電 4灯点灯
ちなみに取説には「最初は75%まで充電して出荷」と書かれていました。実際LEDは3個点滅していましたので、買ってすぐに使えますね。
筐体上部にはUSB-A出力ポートと入力用のMicroUSBポートがそれぞれ1口。右上コーナーにはストラップホールが付いています。
製品仕様には電池タイプが掛かれていませんが、Li-ion 10と書かれていました。
リチウムイオンのバッテリーパックが使われているようです▼
筐体右側面にはスイッチが1つ付いています。取説には書かれていませんが、バッテリー残量を確認する時に使うようです。またオートオフになってしまった時も、このボタンで通電再開されます。
このボタンを押すと数秒の間点灯します▼※ スマートホンと接続すると、自動的に充電が開始されますので、充電開始時にボタンを押す必要はありません
付属の充電用MicroUSBケーブルは約12センチ。手持ちで充電しながら使う時に便利なサイズですね▼
モバイルバッテリー本体への充電はMicroUSBポート。USB-Cが全盛の時代に、時代遅れのケーブルを使うのは余計な荷物になりますね。
充電性能テスト
モバイルバッテリーは、積んでいるセル(バッテリー本体)の容量ではあまり差がありません。内部回路が重要で、性能によって実際に得られる電力に大きな差が出ます。
バッテリーを100% →0%になるまで放電して、実際に使える電力量を計測してみる事にしました。USBに負荷をかけるだけの装置「USBローダー」を使ってみます。
USBローダーの負荷は、最大出力の5V/1Aより大き目に1.2Aにセットしてみました▼
出力した電流量(Ah)は、USBテスターをリセットして計測スタートします。
ローダーのヒートシンクが熱を持つと、ファンが回りながら負荷をかけ続けます▼
平均で 4.99V / 1.17A程度。5.83W付近で出力され続けていました▼※ 仕様上のマックスは5Wなので、スペックより若干出ていますね
2時間 48分後にバッテリーが空になり、ローダーが止まりました。
合計出力 2.137Ah(2,137mAh)という結果でした▼ちなみに、バッテリー残量が少なくなっても極端に電圧が落ちる事は無かったです。
フル出力で放電し続けましたが、ほんのり暖かい程度でした。表面温度は34度程度と発熱問題はありませんね。▼
出力結果について
4,000mAhとして販売されているモバイルバッテリーで、取り出せる容量が 2,137mAhでは、5割強しか容量が無いように感じますね。
しかしリチウムイオン電池は、充電する時の5Vで 4,000mAhと換算されます。しかし実際の容量はリチウムイオン電池の公称電圧である 3.7Vでの4,000mAhとなり、5V出力に換算すると 2,960mAhになります。
14,800 mWh (37Wh) ÷ 5V = 2,960 mAh
さらに変換時にも電力を使うので、ロスを最小限に抑えても最終的には 2,570mAh(13%ロス) くらいの容量が目安となります。
中華モバイルバッテリーでは、変換効率が理論値の60%以下という粗悪な製品もあります。
ダイソーの10000mAhの仕様書には、実容量が6,300mAhとありましたが、このモバイルバッテリーには実容量の記載はありません。
2,137 mAh取り出せれば、理論値2,960mAhの 72パーセントは得られている計算です。一流メーカー製でも、80%~85%が精一杯なので、変換効率が72パーセントという数値はまずまずだと思います。
ちなみに先日計測した10000mAhの大容量モバイルバッテリーは、理論値の79パーセントと非常に優秀でした。
比較的容量の少ないiPhoneでも、iPhone12 miniが2,227mAh、iPhone12が2,775mAh。80~90%充電できる容量です
まとめ
ダイソーの製品は、当たりはずれが大きく、即ゴミ箱に直行した経験をお持ちの方も多いと思います。
モバイルバッテリーは粗悪品は危険なので「百均モバイルバッテリーは怖い」と思ってしまいますよね。しかし今回のワンコインモバイルバッテリーは、保護回路設計で PSE認証もありますので、ある程度安全な商品だと思います。
難を言えば、5V / 1Aではフル充電するには時間が掛かり過ぎますね。
最近はモバイルSUICAやPASMO、iDやクイックペイ、QRバーコード決済など、スマートホンが無ければ身動きが取れなくなりますよね。デザインも悪くありませんし、外でスマートホンのバッテリー切れになった時、ダイソーに駆け込めば何とかなりますね。
タカシ
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