サウンド機器メーカーEarFun (イヤー・ファン)より、ANC機能付きの完全ワイヤレスイヤホン 『EarFun Air Pro2』が発売されました。
早速手元にやって来ましたので、使い倒してレビューしたいと思います。
旧モデルのEarFun Air Proは、エントリーモデルにも関わらず、ハイブリッド式のANC(アクティブ・ノイズ・キャンセリング)機能を実装しており、環境音をデジタル的に取り込む「アンビエント機能(Ambient)」を搭載している事から人気のTWSでした。
Air Pro2は、ノイズキャンセリング機能に風切り音軽減機能が搭載され、イヤホンからの音楽フル操作に対応するなど、前モデルの不満点をカバーしての登場です。
ページコンテンツ
レビュー・フラッシュ
操作が加速度センサー式で誤操作が少ない
2タイプのイヤーピースで耳にフィット
耳から外すと一時停止機能が便利
1回の充電で最高 7時間の使用が可能
力強くて繊細な重低音
音圧が高くパワフルな音質
QuietSmart 2ハイブリッドノイズキャンセリング機能搭載|
風切り音低減で外でも実用的なノイキャン機能
最大40dBまで騒音低減が可能
音が変質しない外音取り込み機能
IPX5防水でシャワーでの使用も可能
10分の充電で120分の再生が可能
Qiワイヤレス充電対応
ケースを開けただけで接続機能が便利
EarFun Air Pro2スペック
モベル番号 | TW300 |
---|---|
Bluetootth プロファイル |
HFP、HSP A2DP、AVRCP |
対応コーデック | AAC、SBC |
再生周波数帯域 | – |
通信距離 | 約15 m |
音楽再生時間 | 約 7 時間 ANCオン:約6 時間 |
Bluetoothバージョン | 5.2 |
ノイズキャンセリング方式 | ハイブリッド方式 フィードバック/フィードフォワード |
防水等級 | IPX 5 |
ドライバーユニット | φ10 mm |
インビーダンス | 不明 |
イヤホン充電時間 | 約 1 時間 |
ケース充電時間 | 約 2 時間 |
バッテリー容量 |
ケース:500 mAh イヤホン:46 mAh |
ケース重量 | 約 53グラム |
ケースサイズ | 約 65 x 52 x 31 mm |
開封の儀
【パッケージ内容】
- EarFun Air Pro2イヤホン x 1ペア
- イヤーチップ:S/M/L 2種類 各1ペア
- 収納充電ケース x 1
- USB-C充電ケーブル x 1
- 取扱説明書などの紙類
取扱説明書は今主流のマルチ言語仕様。日本語でも詳しく解説されています▼
製品レビュー
イヤホン本体
イヤホンとデバイス間がワイヤレスで接続し、なおかつ左右が完全に独立したBluetooth接続のカナルタイプのTWSです。
いわゆる「耳からウドン」系のスティックタイプのデザインを採用しています▼
全体的に艶ありブラックのデザインで「earfun」のロゴが入っています▼
スティック先端には通話用のマイクが内蔵されています▼
内側は丸っこく耳の形に添ったデザインで、フィットしやすく遮音性が高くなっています▼
内側の球形部分には、外すと一時停止機能用の光センサーと、ノイズキャンセリング用マイクが配置されています▼
重さは片側約5.6グラム▼ノイズキャンセリング機能付きタイプだと軽量な方です
イヤーピースは、2タイプ用意されており、それぞれS / M / Lのが用意されています▼
イヤーピースを外したベース部は楕円型を採用。太くないので耳の穴が小さい人でも問題なく使えます▼
防水等級はIPX5の防滴仕様。「噴流に対して保護」という規格レベル。水中での使用はできませんが、水洗いやお風呂・シャワー程度では使う事ができます。
※ ケースは防水ではありません
チャージケース
収納ケースはハンディ石鹸みたいなデザイン。ズボンのポケットに捻じ込んで持ち運べるサイズです▼
リップクリームと並べたサイズ感▼
ケースのサイズは、実測で 高さ51.9 x 幅 65 x厚さ31.7 ミリ▼
ケースの裏側には、PSEと技適マークがついています▼
イヤホンを格納したケースの重さは約 53 グラム▼
充電ポートはUSB-C。ケースにはバッテリーのインジケーターは付いていませんが、LEDの色で残量を確認できます。
赤点滅-5%未満, 赤-6~10%, オレンジ-11~30%, 緑-31%以上
Qi(チー)ワイヤレス充電に対応しています▼
イヤホン収納部の間にはペアリングボタンが設置されており、ペアリングデバイスの再設定などの時に長押しします▼
イヤホンはケースに磁気でロックされています。
カバンの中で飛び出してしまい、スマホとペアリングされていて、使いたい時にバッテリーが無くなっているという事故が防げます▼
1回の充電で約 7時間も使えます。ケースでの充電を含めると合計 34時間。通勤・通学程度でしか使わないのであれば、ケース本体への充電は週に1回程度で間に合いそうです。
さらに10分の充電だけで 120分の使用が可能になりますので、充電が切れても諦める必要が無く、少し待つだけで復活すのが嬉しいですね。
※ ノイズキャンセリング機能オンで約 6時間の使用が可能です
通話テスト
EarFun Air Pro2はイヤホンにマイクが内蔵されており、ハンズフリー通話機能が実装されています。
両方のイヤホンにマイクが3つ実装されており(外側のフィードフォワードマイクと内側のフィードバックマイク、スティック先の通話用ENCマイク)雑音をカットした快適な会話を可能にしています。
実際にSkype通話で使いましたが、お互いの声が明瞭に聞こえてストレスは全く感じませんでした。在宅ワークで使えるレベルだと思います。
また外に持ち出して、ホームセンターで買い物しながら通話してみましたが、違和感のない会話が可能でした。ノイズキャンセリング機能により周囲の雑音を取り除いてくれるので、スマホに耳を当てる通常通話のように自然な感じで会話ができました。
使い方
操作方法
イヤホンの背中側をタップする回数で操作を行います。静電容量式タッチセンサーを搭載しており、指先で軽くタップすることで音楽操作や通話が可能です。
左 | 右 | |
---|---|---|
音楽操作 | ||
1回タップ | 音量下げる | 音量上げる |
2回タップ | 再生 / 一時停止 | |
3回タップ | 前の曲へスキップ | 次の曲へスキップ |
2秒間長タップ | ANC切替 ※ | Siri、OKグーグル起動 |
通話 | ||
2回タップ | 通話/電話を切る | |
2秒間長タップ | 通話拒否 |
※ ノーマル/アンビエント/ノイズリダクションの3つのモードを切り替えます
※ リセット:イヤホンをケースに戻して設定ボタンを8秒間長押し
操作・装着感
操作性について
充電ケースを開けただけでイヤホンの電源が入り、ペアリング済みのデバイスに接続する「自動ペアリング」機能が搭載されています。
フタを開けてから耳に入れる前に、全ての工程が終えています。
またケースに戻すと自動的に充電が開始され、フタを閉めるとペアリングが解除されます。デバイスとの接続に関しては、余計なプロセスは一切必要ありません。
イヤホンの操作感については、タップのリズムが難しい事もなく、直感的に操作できます。スティック部分を持つことで、誤動作するような事もありません。
また耳からイヤホンを外すと一時停止され、再度耳に入れると再生が再開される装着検出機能が実装されています。買い物の時にはレジで片側を外すだけOKです。
慌ててイヤホンを外して会話をした後、どこまで聞いたっけ?とか、聞きたかった曲が終わってしまっているという事がないですね。
装着感
人間工学に基づいた「エルゴノミクスデザイン」で、ジャンプした程度では、全くズレません。軽くランニングに装着して行きましたが、ピタッとフィットして落ちたり緩んだりする事はありませんでした。
最初に見た時は球形部分が異質に感じましたが、実際に耳に装着すると違和感がありません。
実際に耳に装着すると結構高級感があります▼
正面から見ても大きくはみ出る事はありません▼
音質
振動板チタンコーティング複合振動板を採用した10mm径ドライバを搭載しています音の全体的な印象は、音圧があってパワフルで繊細な音質と感じます。
素直で余計な味付けをしていない素直なチューニングです。中・高音域は、クリアで音の広がりが感じられ、曇りや篭るような事もありません。
旧モデルと比べて、明らかに中音域の押し出しが強くなっており、ヴォーカルが映えます。エントリーモデルのTWSとしては、原音再現性が高いと思います。
このイヤホンの一番の魅力は、力強くて繊細な重低音だと思います。脳が揺れるようなズンズンした低音寄りの曲でも、丁寧に楽器の特徴をしっかりとらえた弾むように低音が聴こえます。EDMを聞くと迫力ありますよ。
音切れ・音飛び・遅延
Airoha社の左右同時伝送”MCSync技術 (Multi Cast Synchronization)”を搭載した最新チップを採用しており、混雑した都市部でも途切れにくい接続性を確立しています。
数日間、買い物や・仕事に持ち出して使いましたが、一度も途切れたり音飛びはありませんでした。
また左右のイヤホンの接続も強固で、耳を手で覆っても左側のイヤホンの接続が切れる事もありません。
遅延に関しては、大画面テレビで動画を観ると人の口の動きと音(声)のズレがあるかな?程度です。目を凝らして見ないと分からない程度です。低遅延モードが無いので、音ゲーやコンマ何秒を競うFPSでは少し厳しいと思います。
ノイズキャンセリング、アンビエント機能
アクティブ・ノイズ・キャンセリング(ANC)
EarFun Air Pro2が採用しているANC(アクティブノイズキャンセリング)の方式は、ノイズと逆位相の音を再生して打ち消す「フィードフォワード方式」と、イヤフォンの内側に搭載したマイクでノイズを拾って、ノイズと音楽を足したものの逆位相を作る「フィードバック方式」を組み合わせたハイブリッド型です
イヤホンの外側に配置する「フィードフォワードマイク」とイヤホンの内側に配置する「フィードバックマイク」の二つの集音マイクを採用▼
通常、エントリーモデルのイヤホンでは「フィードフォワード方式」のみを採用している場合がほとんどで、ハイブリッドタイプは貴重です。
左側のイヤホンを2秒間長押しで、ノイズリダクションON ➡ アンビエントサウンドON ➡ ノーマルモードの順で切り替わります。なお、各モードは、音声で確認できます。
ノイズキャンセリングのノイズ(騒音)をキャンセル(打ち消す)性能は、低音域に限られています。最大40dbまでの音量の雑音をカットしてくれます。
ノイズキャンセリング機能の対応周波数は公表されていません。他のノイキャンイヤホンと聞き比べてみると、恐らく上は1,000Hz程度までの周波数に対応していると思われます。ちなみに1,000Hzは、女性の話し声程度と言われています。動画を再生してみると、音楽が小さくても男性の話し声はカットされていました。低周波数域で威力を発揮するので、エアコンの音や電車のモーター音、車のエンジン音などは、綺麗にカットされます。
ノイズキャンセリング時の音質に関しては、音が変質したりする事が無く自然に聴けました。私の耳では、ノイズキャンセリング時にホワイトノイズが入って気になるという事もありませんでした。
またノイズキャンセリング機能は、風の強い日やジョギング中には風切り音が気になるという欠点がありますが、Earfun独自のANC技術QuietSmart 2.0テクノロジーにより風切り音がかなり軽減されていました。
アンビエント機能(Ambient)
外音取り込み機能(アンビエント)とは、イヤホンを外す事なく環境音をデジタル的に聞き取る機能です。
概してアンビエント機能は、デジタル割れしたり環境音が変質しがちですが、Air Pro2では自然な音が耳に届きます。音楽を止めるとイヤホンを装着したまま会話ができます。しかしこのモードを使っても、会話は厳しいかな。また外音を取り込みながら安全に音楽を聴くには、音量をある程度下げる必要があります。
通常音量で、車の接近に気が付く程の取り込み機能ではありません。
また技術の性質上仕方ないのかと思いますが、風が強い日は風切り音が気になって使えない機能です。
旧モデルからの進化ポイント
Air ProとPro2の2種類を使った感想としては、旧モデルから大幅に改良されており、もう全く別物です。
- イヤホン操作での曲戻しスキップに対応
- イヤホン操作でのボリューム調整に対応
- ノイズキャンセリング機能に風切り音軽減機能搭載
- 対応ノイズが38dbから40dbにアップ
- ドライバにチタンコーティングを採用
- 10分の充電で90分から120分に大幅アップ
- Bluetooth5.0から5.2に
- ワイヤレス充電に対応
まとめ・価格
EarFun Air Pro2は、ANCノイズキャンセリング機能、アンビエント機能、耳から外して一時停止機能、Qiワイヤレス充電など、欲しい機能は抑えています。
アンダー1万円クラスの完全ワイヤレスイヤホンとしては、完成度が高くトップクラスの性能だと思います。
EarFun Air Pro2の価格は¥7,999。Amazonで購入可能です。
クーポンコード: EAP2BZ60
有効期限:8月28日 ~ 9月12日
通常価格:7,999円 → 最終価格:6,399円(20%OFF)
タカシ
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