EarFun(イヤー・ファン) Technologyは、60ミリ秒(0.06秒)の低遅延モードを搭載する完全ワイヤレスイヤホン「EarFun Free 2」を発売しました。
CES 2020イノベーションアワードを受賞した「EarFun Free」の後継となる新モデルで、同機もーディオ&ビジュアル機器アワード「VGP 2021 SUMMER」を受賞しています。
EarFun Free 2は、Qualcommの「QCC3040」チップを搭載し、Bluetooth 5.2およびSBC/AAC/aptXコーデックに対応した完全ワイヤレスイヤホン。
Qualcomm「TrueWireless Mirroring」に対応しており、送信デバイス側と左右イヤホンを同時接続が可能で、遅延・音途切れが減少しています。
早速手元にやって来ましたので、しばらくの間持ち歩いて使い倒してみました。
ページコンテンツ
ざっくりレビューフラッシュ
TWM対応で音切れ音飛びが無い
Apt-Xコーデック対応
1回の充電で最高 7時間の使用が可能
10分の充電で100分の再生が可能
物理ノイズキャンセリングデザインで雑音カット
IPX7防水で水際での使用が可能
ケースを開けただけでペアリング完了
ゲームなどにも使える音のズレが少ない低遅延モード
Qi(チー)ワイヤレス充電に対応
デザインがプラスチッキー
EarFun Free 2スペック
モデル番号 | TW101 |
---|---|
チップセット | Qualcomm QCC3040 |
Bluetootthプロファイル | HFP、HSP A2DP、AVRCP |
対応コーデック | AAC、SBC、apt-X |
再生周波数帯域 | 20Hz – 20,000Hz |
通信距離 | 約15 m |
音楽再生時間 | 約 7時間 |
Bluetoothバージョン | 5.2 |
防水等級 | IPX 7 |
ドライバーユニット | φ6.0 mm |
インビーダンス | 不明 |
イヤホン充電時間 | 約 1.5 時間 |
ケース充電時間 | 約 2 時間 |
バッテリー容量 |
ケース:400 mAh イヤホン:50 mAh |
ケース重量 | 約 48 グラム |
ケースサイズ | 約 67 x 25 x 31 mm |
開封の儀
【パッケージ内容】
- EarFun Free 2イヤホン x 1ペア
- イヤーチップ:S/M/L 各1ペア
- 収納充電ケース x 1
- USB-C充電ケーブル x 1
- 取扱説明書などの紙類
取扱説明書はマルチ言語になっており、日本語でも詳しく解説されています▼
製品レビュー
イヤホン本体
イヤホンとデバイス間がワイヤレスで接続し、なおかつ左右が完全に独立したBluetooth接続のカナルタイプのTWSです。
イヤホン本体は、丸型のコロンとしたデザインで「earfun」のロゴが入っています。
ハウジング部に全く飾り気がないので少しプラスチッキーな感じがします▼
内側は耳の形に添ったデザインで、フィットしやすく遮音性が高くなっています▼
重さは片側約 5.8グラム▼
イヤーピースは、 S / M / Lの 3種類のサイズが用意されています▼
イヤーピースを外したベース部は真円形。グリルは網網では無くレモンの断面のような形状です▼
防水等級はIPX7に対応しています。IPX7は防浸形の等級で、一時的に一定水圧の条件に水没しても内部に浸水することがないとしています。
Earfunの防水技術は、「SweatShield」を採用しており、ナノコーティング技術を採用したイヤホンのように、経年で劣化する心配がないとしています。
※ ケースは防水ではありません
充電ポートはUSB-C。Qi(チー)ワイヤレス充電にも対応しています▼
チャージケース
充電ケースは縦型タイプで、胸のポケットにポンと入るくらい小型です▼
リップクリームと並べたサイズ感▼
背中側は充電用のUSB-Cポートとリセットボタンが配置されています▼
ケースのサイズは、実測で 奥行 65.9 x 幅 39 x 厚さ28.9 ミリ▼
ケースの底には、PSEと技適マークがついています▼
イヤホンを格納したケースの重さは約 48グラム▼
充電ポートはUSB-C。ケースにはバッテリーのインジケーターは付いていませんが、LEDの色で残量を確認できます。
緑:100-60% / オレンジ:59-30% / 赤:29-5% / 赤点滅:5%以下
イヤホンはケースに磁気でロックされています▼
1回の充電で約 7時間もの長時間使用が可能です。ケースでの充電を含めると合計 30時間。通勤・通学程度でしか使わないのであれば、ケース本体への充電は週に1回程度で間に合いそうです。遠距離通勤の人でも1日は無充電で使えますね。
さらに10分の充電だけで 100分間の使用が可能になります。充電が切れても、少し待つだけで復活するのが嬉しいですね。
通話テスト
EarFun Free 2はイヤホンにマイクが内蔵されており、ハンズフリー通話機能が実装されています。
クアルコムのCVC8.0ノイズキャンセリングマイクを搭載しており、周囲の雑音をカットした快適な会話を可能にしています。
実際にZoomで知り合いと雑談してみました。静かに話していても声が自然に相手に届き、声の変質もありません。ストレスは全く感じませんでした。在宅ワークで使えるレベルだと思います。
また外に持ち出して、ホームセンターで買い物しながら通話してみましたが、違和感のない会話が可能でした。
使い方
操作方法
イヤホンの背中側をタップする回数と長さで音楽・通話の操作を行います▼
左(L) | 右(R) | |
---|---|---|
音楽操作 | ||
1回タップ | 音量下げる | 音量上げる |
2回タップ | 再生 / 一時停止 | |
3回タップ | 前の曲へスキップ | 次の曲へスキップ |
2秒間長押し | 低遅延モード切替 | Siri、OKグーグル起動 |
通話 | ||
2回タップ | 通話/電話を切る | |
3回タップ | 通話切替 | |
2秒間長押し | 通話拒否 |
※ リセット:ケースにイヤホンを戻して背面のリセットボタンを8秒間長押し
操作・装着感
操作性について
充電ケースを開けただけでイヤホンの電源が入り、ペアリング済みのデバイスに接続する「自動ペアリング」機能が搭載されています。
フタを開けてから耳に入れる前に、全ての工程が終えています。
またケースに戻すと自動的に充電が開始され、フタを閉めるとペアリングが解除されます。デバイスとの接続に関しては、余計なプロセスは一切必要ありません。イヤホンの操作感については、背面のハウジングを適当に叩けば受け付けてくれます。
装着感
形状は研究を重ねた「エルゴノミクスデザイン」で、耳の穴の形にフィットします。走ったり飛び跳ねても全くズレません。しばらくジョギングで使っていましたが、耳と完全に一体化したようで落ちたり緩んだりする事はありませんでした。
耳の形に完全にフィットします。画像は耳の実物大模型ですが、すっぽりとあつらえたようにフィットしています▼実際の耳に装着しても、耳にハマり込んで、二度と外れないんじゃないか?と不安になるくらいピタッとハマります。
正面から見ても耳から飛び出して見えるような事もなく、自然な感じです▼
音質
PEEK+PUの複合振動板を採用した6.0mm径ドライバを搭載しています中・高音域は、澄んでいて音の広がりが感じられ、曇りや籠りが無く“抜けの良い” 音質です。カナル型イヤホンは脳が揺れるようなズンズン低音になる傾向がありますが、Free2はしっかりと細部を再現した低音でなおかつ迫力があります。
また全体的なチューニングが、余計な味付けをしていないので、ジャンルを選ばずに使う事ができると思います。良くも悪くもQCC3040チップのアベレージ的な音質です。エントリーモデルのTWSとしては、必要十分以上の音の情報量があると思います。
FPSゲームで使用してみましたが、敵の位置を把握できる程度の定位感はあります。
音切れ・音飛び・遅延・ノイズキャンセリング
イヤホン自体は発売日の数週間前に入手していましたので、しばらく買い物や・仕事に持ち歩いていました。途切れたり音飛びは一度も感じませんでした。スマホに通知が届いた時、たまに一瞬途切れる事がある程度です。
また左右のイヤホンの接続も強固で、右耳側を手で覆っても左側のイヤホンが切れる事もありません。
Qualcomm の新受信方式のTWM(TrueWireless Mirroring)接続に対応しており、スマートホンと強固な接続を確立できます。
遅延に関しては、左耳のイヤホンを 2秒間長タップする事で、遅延を抑えた60ミリ秒(0.06秒)の「低遅延モード」に切り替わります。
低遅延モードで動画を視聴すると、動画を観ても人の口の動きと音(声)のズレを目を凝らして見ても分かりませんでした。しかしながら、低遅延モードにするまでもなく、ノーマルモードでも遅延が少なく大画面テレビで見てもズレは感じません。
一般的に低遅延モードは伝達距離が短いので、動画視聴やゲームプレイ時以外は、オフにしておく事を推奨されています。低遅延モードはセンシティブなようで、外出時に使うと音が途切れる事がありました。
もともとTWS(TrueWireless Stereo) Plusという左右独立受信方式もありましたが、これはスマートホンのSoCに依存していたので、QualcommのハイエンドSoC搭載端末のみで有効でした。
新技術のTWMは、片側のイヤフォンがスマートフォンとBluetoothで接続(マスター側)した際、もう1つのイヤフォンがマスターとミラーリング接続(スレーブ側)します。その後、必要に応じてマスターとスレーブがロールスワップで入替わり、各イヤフォンの素早い切り替えに対応します。また1つのBluetoothアドレスとして管理が可能な事も特徴です。
旧テクノロジー TWS Plusの恩恵に預かれなかった iPhoneユーザーにとっては嬉しい新技術です。
まとめ・価格
上位モデルのFree Proシリーズはノイズキャンセリング機能が搭載されていますが、Free 2 はイヤホン形状だけで ノイズキャンセリングを実現できています(ノイズアイソレーションデザイン)。むしろノイズキャンセリング機能付きの低価格モデルより、はるかに周囲の雑音をカットしてくれます。周囲の音が聴こえなくて怖いくらいです。
Free 2はEarFunの廉価モデルですが、QCC3040チップを採用した事により最先端のTWS機能を全て盛り込む事に成功しています(CVCノイズキャンセリング機能マイク、長時間再生、低遅延モード実装、AptXコーデック対応、バランスの良い音質、Qi(チー)ワイヤレス充電など)
デザインが少しチープですが、それ以外に非の打ち所がない程に良くまとまっていると思います。また昨年発売された前モデルの「EarFun Free」と比べてみましたが、もう完全に別モノレベル。スペック、音質ともに大幅に向上しています。
EarFun Free 2の価格は¥4,999。Amazonにて購入可能です。
タカシ
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