中国オーディオ機器メーカー OneOdio(ワンオーディオ)より、ノイズキャンセリング機能付きワイヤレスヘッドホン『A10』が発売となりました。
A10は、「ANC(アンチノイズキャンセリング)機能」と「アンビエント(外音取り込み)機能」を併せ持ったエントリーモデルのBluetoothヘッドホンです。
ページコンテンツ
OneOdio A10スペック
型番 | A10 |
---|---|
対応コーデック | 不明 |
マイク感度 | – |
ハイレゾ対応 | AUXケーブル使用時のみ |
Bluetoothバージョン | 5.0 |
Bluetootthプロファイル | HFP、HSP、A2DP、AVRCP |
ドライバユニット | φ40 mm |
再生周波数帯域 | 20Hz – 20,000Hz |
インビーダンス | 32Ω |
接続端子 | 3.5mm |
充電時間 | 約 2.5 時間 |
連続再生時間 | 最大35時間(ANC+BT) 最大54時間(BT) 最大50時間(ANC) |
バッテリー容量 | 750 mAh |
サイズ | 22 x 16 x 7 cm |
重量 | 約 248 グラム |
Android端末に接続すると、SBCコーデックのみ確認できました▼
※ 追記: AACコーデックにも対応しているとメーカーの方からご連絡を頂きました。
開封の儀
【パッケージ内容】
- A10ヘッドホン x 1
- 3.5mm ケーブル x 1
- USB-C ケーブル x 1
- AirPlaneジャック
- 収納ケース x 1
- 取扱説明書 x 1
取扱説明書はマルチ言語仕様で、日本語による説明もあります▼
ざっくり感想
コンパクトに折り畳んで収納ができる
価格帯以上のノイズキャンセリング性能
迫力のある音質
解像度が高く音の厚みがある音質
通話音質がクリアで自然
CVC8.0ノイキャンマイクで雑音をカットした通話
テレワーク用途に使える音声通話品質
50時間以上の長時間再生が可能
遅延が少なくゲームでの使用にも耐えられる
マルチポイント対応でPC+スマホでの同時接続が可能
外音取り込み機能が耳障りな事がある
筐体
A10は、耳を完全に覆うタイプのオーバーイヤーヘッドホン。
艶消しブラックのスベスベボディで、落ち着きがあります▼
Oneodioのマークが入ったハウジング。同社お馴染みのレコードの溝風のデザイン。
今までの廉価モデルではプラスチックを使用していましたが、金属製になりました▼
ヘッドバンド部分もマットブラックで、「OneOdio」のロゴが印刷されています▼
ヘッドバンド裏側もフワフワで頭に負担が掛かりません▼
本体は折り畳みが可能で、ペッタンコに潰れてにコンパクトになります。
ハードシェルの収納ケースが付属しています▼
本体重量は実測で約 258グラム▼
イヤーパッドは低反発素材を使っており、かなり柔らかいです。内側にL/Rがプリントされています▼
充電用インターフェイスはUSB-Cを採用。バッテリー容量は750mAhで、連続再生は最大54時間の長時間再生が可能です。また10分間の充電で2時間使えますので、バッテリー切れの時も少し待つだけで再度使えるようになります。またANC切替ボタンはコチラ側に付いています。
付属品のアクセサリー類は3.5mmケーブル、USB-Cケーブルに加えて、航空機内用 3.5mmデュアルジャック変換アダプタ が付属しているのは珍しい▼
操作・機能
右側のハウジング部下側に操作ボタンが格納されており、ボリューム調整(+/-)マルチボタンの3つのボタンが配置されています。
ヘッドホン本体から音楽・通話の操作が可能です。音楽に関しては、フル操作が可能です。再生 / 停止、ボリューム調整、音楽コントロール(前後スキップ)に対応しています。
【操作コマンド】
◁ボタン | ▷ボタン | |
---|---|---|
音楽操作 | ||
マルチボタン | 再生/一時停止 | |
マルチボタン長押し | 電源オン/オフ | |
短く押す | 音量下げる | 音量上げる |
2秒長押し | 前の曲(動画) | 次の曲(動画) |
通話 | ||
マルチボタン1回 | 通話/電話を切る | |
マルチボタン2回 | リダイヤル |
【ANCボタン】
クリック:ANC / 外音取り込み切替
長押し:ANC / Bluetoothモード(ノーマル)切替
音質・機能
音質
数日間使い倒して、30時間近くエージングした後の感想です。
大口径40mmドライバーを搭載しているだけあって、ヘッドホンならではの音の迫力があります。全体的な音の印象は、元気でパワフル。音の厚みを感じます。低音から高音までバランスがとれたチューニングですが、曲によってはボーカルの声が楽器に隠れてしまう事もありました。
エントリーモデルのヘッドホンとしては、音の解像度もソコソコ頑張っており、アコースティックギターでは、弦がはじかれて消えるまでの残響など、綺麗に聞き取る事ができる音のあります。
また音の定位感も表現できているので、立体音響を活かした音楽も楽しむ事ができます。音楽鑑賞に関しては、ジャンルを問いませんが、どちらかと言えば、EDMやロックなどに向けてチューニングされているように感じました。
定位感により、目を閉じていても敵の位置を把握できるので、FPSなどのゲーミングヘッドホンとしても使えます。遅延が気になるようなら、ミニステレオケーブルで有線モードでも遊べます。
またS1は、遅延に強いBluetooth5.0に対応しています。動画を再生してみても、人の話声と口の動きの遅延は全く分からないレベルです。
アクティブ・ノイズ・キャンセリング(ANC)
A10が採用しているANC(アクティブノイズキャンセリング)の方式は、ノイズと逆位相の音を再生して打ち消す「フィードフォワード方式」と、内側に搭載したマイクでノイズを拾って、ノイズと音楽を足したものの逆位相を作る「フィードバック方式」を組み合わせたハイブリッド型です。
右側のANCボタンで、ノイズリダクションON ➡ノイズリダクションOFF➡ トランスペアレンシーモードが切り替わります。なお、各モードは、音声で確認できます。
ノイズキャンセリングのノイズ(騒音)をキャンセル(打ち消す)性能は、低音域に限られています。ノイズキャンセリング機能の対応周波数は公表されていません。他のノイキャン端末と聞き比べてみると、恐らく上は1,000Hz程度までの周波数に対応していると思われます。ちなみに1,000Hzは、女性の話し声程度と言われています。
ノイズカットとしての実用性は、エアコンの音や電車のモーター音、車のエンジン音などの低周波数のカット程度までですね。
昼間のスターバックスで使用してみましたが、街の雑踏の音は結構綺麗に小さくなりました。電車や大通りの車の騒音などは、かなり打ち消して気にならない程になります。
音楽を消した状態でANC機能をオンにすると「デジタル耳栓」としても使えますが、この場合も低音域のノイズカットに限られます。
ちなみにSONYなどの数万円クラスのハイエンドモデルは、雑音抑制周波数 40Hz~1,500Hz程度です。
ノイズキャンセリング時の音質に関しては、ノイキャン時でも音が変質したりする事が無く自然に聴けました。私の耳では、ノイズキャンセリング時にホワイトノイズが入って気になるという事もありませんでした。
トランスペアレンシーモード(外音取り込み)
外音取り込み機能(トランスペアレンシーモード)は、イヤホンを外す事なく環境音をデジタル的に聞き取る機能です。
A10の外音取り込み機能は、外音が少し強調されたデジタル音に変換されるので、場所によっては少しキンキン耳障りな事もありました。
ただし、音楽を止めるとイヤホンを装着したまま会話ができます。このモードを使っても、外音を取り込みながら安全に音楽を聴くには、音量をある程度下げる必要がありますね。通常音量で聴いていて、車の接近に気が付く程の取り込み機能ではありません。
通話機能
A10にはCVC8.0のノイズキャンセリングマイクが内蔵されており、 Bluetoothによるワイヤレスモードでの音声通話機能が利用できます。
家族が騒いでいたりテレビが付いていても雑音をカットしてくれるので、仕事の通話でとても役に立ちました。オンライン授業やテレワークなどでも十分に使える性能だと思います。
屋内で使用していましたが、声を張り上げずとも普通に通話できますし、声が遠いといった苦情はありませんでした。
操作・装着感
装着感に関しては、メガネを掛けていても痛いような事はありませんでした。オーバーイヤーヘッドホンなので、オンイヤー型のように側圧による痛みを感じるような事はありません。
サイズ調整の可動域は広いので、あらゆる頭のサイズにフィットすると思います▼
頭の形にフィットするよう、ハウジング部の付け根が自由に角度を変えられます▼
まとめ・価格
OneOdio A10 は、音質・デザインともに同社のヘッドホンが次世代に移行したという印象です。
前述しましたように、同社のエントリーモデルのヘッドホンは、ハウジング部がプラスチックでチープというイメージが付きまとっていました。しかしながら、A10では脱プラスチッキーを果たした事で、かなり高級感があり外に持ち出しても恥ずかしくありません。
また通話用マイクの性能が良く、テレワークやゲームチャットに向いていますね。通話で声を伝える力は、マイク付きの低価格ゲーミングヘッドセット並み。雑音をカットした自然な会話が楽しめます。またオンイヤーヘッドホンは耳が潰れて痛くなりますが、A10はコンパクトでありながらオーバーイヤー型なので、長時間装着していても痛くなりません。テレワーク用途にも良いヘッドホンだと思います。
またマルチポイント対応していますので、パソコンを操作しながらスマートホンでの通話も可能です。
価格は¥4,980円前後(記事執筆時)。Amazon, 楽天 , 公式ショップにて購入可能です。
タカシ
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