骨伝導ヘッドホンに特化したサウンド機器メーカーAfterShokz (アフターショックス)の、新製品『Aeropex』が手元にやってきました。実機を徹底的に使い倒してレビューしてみたいと思います。
Aeropexは、骨伝導ヘッドホンの弱点だった音質面を普段使いレベルまで引き上げた ”次世代スペックの骨伝導ヘッドホン” です。また日本最大級のオーディオビジュアルアワードVGP 2020「骨伝導ヘッドホン」部門において、金賞を受賞しているので気になっ ていた製品です。
Bluetooth接続によるヘッドホンで、耳を塞がないオープンイヤータイプなので、環境音を聞き取りながら安全にスポーツ音楽を楽む事が可能です。
より小さい振動で音を伝える独自技術を採用しており、骨伝導ヘッドホンの弱点だった音漏れが激減し、クリアで明晰な音楽を楽しむ事が可能となっています。
ぶっちゃけ次世代骨伝導ヘッドホンの性能には驚かされました。進化した骨伝導技術すごい!といった感想です。
今回はメーカーの方から、レビュー用にサンプルをご提供頂きました。
Aeropex スペック
【仕様】
型番:AS800
Bluetoothバージョン:V5.0
感度:105 ±3dB
動作範囲:10メートル
周波数帯域: 2402MHz~2480MHz
周波数特性:20-20000 Hz
マイク感度:-38db±3db
スピーカータイプ: 骨伝導変換器
イヤホンのバッテリ容量:145 mAh
電池: リチウムポリマーバッテリー
充電時間:2時間
音楽再生時間:約 8時間
待機時間:約 10日間
防水・防滴:IP67
インピーダンス:8.5Ω ±20%
最大RF出力:0dBm
対応プロファイル:A2DP, AVRCP,HSP,HFP
最大周波数出力:0dBm
対応コーデック:SBC / AAC/ APTX
重量:約 26 g
サイズ:約100×122×35mm
開封の儀
パッケージ内容
Aeropexヘッドホン本体 x 1
耳栓 x 1
収納ケース x 1
USB充電用専用 x 2
取扱説明書* 1(日本語対応)
製品レビュー
今回提供頂いた製品はブラック。
シリコン風の質感で艶消しの黒とダークグレーのツートンカラー▼
従来モデル「Trekz Air」から30%の小型化と13%の軽量化を実現しています。ネックバンドタイプのワイヤレスイヤホンを一回り小さくした雰囲気。
かなりコンパクト▼
カラーバリエーションは、ルナグレイ/ブルーエクリプス/コズミックブラックの3色。レッドもあるようですが、現在取り扱っていないようです。
重量も約 26gと超軽量です▼
もちろん技適マークを取得しています▼
防水防塵性能 IP67。iPhone7と同じレベルの強力な防水・防塵に対応しています。
防水等級7は「一定の水圧で一定時間(30分間)水中に浸けても有害な影響がない」という規格レベルで、シャワーを浴びながら音楽を楽しむことも可能です。充電の際に汗などの水分が充電口に溜っている場合、警報音が鳴る安全機能も実装されています。防水ガジェット系は、充電時の水滴が心配なんですよね。安心です。
チタン製のフレームで頭にフィットするように設計されており、骨伝導ヘッドホン特有の繊細で強度不足といった心配もありません▼
シリコンゴム製の収納袋には、遊びが無くキッチリとケースに収まります▼
操作部
右耳の後ろの下側には、電源ボタンを兼ねたボリュームボタンと充電コネクト部を配置▼
マルチファンクションボタンは左耳のハウジング部に配置。右耳側にはマイクが内蔵されています▼
骨伝導部は質感も色合いもボディとシームレスで接合されています。肌触りがサラサラで気持ちいい▼
バッテリー・充電
専用ケーブルを使ってUSBアダプターから充電します。USB側にはシリコン製のキャップが付属しています。持ち歩きによる錆びや劣化から保護できそうです。
※ 専用の充電ケーブルが2本ついているので、紛失や破損しても安心できます。
充電ケーブルは磁力でピタっと貼りつきます。
バッテリー容量は145 mAhで充電時間2時間で満充電。Qualcomm最新チップ3024を採用しており使用可能時間は約8時間。
通話テスト
Aeropexには通話機能が実装されています。LINEの「通話テスト」機能を使って内蔵マイクの感度と通話音量を試してみます。驚くほどクリアにはっきりと声が届きます。相手の通話ボイスも聞き取りやすく、通常のTWS(完全ワイヤレスイヤホン)以上の通話性能だと感じます。
操作・装着感
首の後ろを回して装着します。耳の前の頬骨にあたる感じがベストポジションなようです。
ヘッドホン本体が軽いので、違和感などは全くありませんでした。また首を振り回してもズレる事もなく、激しく動いても振れる事すらありません。
音楽操作はボタンでフル対応しており、マルチボタン1つで再生・一時停止、曲送り・曲戻しが可能。音量操作と電源はボリュームボタンを使います。
電話機能に関しても通話・通話終了・リダイヤル・通話拒否など、デバイス本体を取り出す事なく全ての操作が可能となっています。
ボタンのレスポンスがとても早く、タイムラグなく操作を受付けてくれます。例えば早送りの為に2回タップしたら即次の曲が再生されます。
音質・音量
私は今まで幾つも骨伝導ヘッドホンを購入して来ましたが、どれも音質を評価するというレベルにまで達していませんでした。
しかしながらAeropexは、耳穴に入れていないにも関わらず、普通のイヤホンで音楽を聴いているかのような音楽が流れてきました。
音質はどちらかと言えば透き通った中高音が得意です。腹に響く程の重低音は出ませんが、それでもベースのボンボンとした低音もしっかり鳴ります。
またイコライザー切替機能が付いており、ボリュームボタン2つを3秒同時押しする事で切り替わります。
イコライザーに関しての説明はありませんが、フラットなノーマルモードと各音域を強調したモードの2種類だと思います。
付属の耳栓で耳の穴を塞ぐと、より一層クリアな音楽が頭の中に広がります。
これが慣れるまで不思議な感覚です▼
スポーツでの使用
せっかくの骨伝導ヘッドホンなので、自転車に乗って音楽を楽しんできました♪
耳穴を塞いでいないので、外音がしっかりと聞き取れて怖い思いもしませんでした。
交通量の多い道路でも少し聴き取り難くなる程度で、しっかりと音楽を聴く事はできます。ラジオでも話の内容が分かります。
またスピードを出したり強風の時でも、風切り音に負ける事なく聴く事が出来ました。
音漏れ・その他
骨伝導ヘッドホンは、骨に対する振動で音を伝えるので、痒くなってしまう事があります。
しかしながらAeropexは、独自の「PREMIMPITCH 2.0+」技術を採用することにより、小さな振動でしっかりと音を伝えるので、長時間聴いていても痒くなりませんでした。
また小さい音量で聞くことができるので、音漏れが皆無ではありませんが、旧世代の骨伝導ヘッドホンに比べるとカナリの静音化に成功しています。
静かな空間で、耳を澄ませないと分からない程度の音漏れです。
Bluetooth接続に関しては、人混みや混雑した電車に乗りましたが、ほとんど音が途切れたり音飛びしませんでした。
まとめ・価格・販売サイト
Aeropexの仕上がりは素晴らしいの一言。軽いカルチャーショックでした。
今まで発売されていた骨伝導ヘッドホンが、全て過去に葬り去られた感まであります。
音質、振動による痒みや音漏れ、コンパクトボディなど、どれを比較しても全てがもう次世代です。何より今までの骨伝導ヘッドホンは、繊細で壊れやすかったのですが、Aeropexは防水・防塵に対応しているだけでは無く堅牢な点もポイントが高いです。カバンに突っ込んでおいても心配ないですね。
右側が1世代前の他社製骨伝導ヘッドホン。
サイズのみならず何もかもが違いますね▼
Aeropexは、スポーツジムでの音楽鑑賞はもちろん、サイクリングやジョギング、ウォーキングにはベストな音楽視聴ガジェットだと思います。スポーツ用途に限らず、通勤通学時や部屋の中でも「ながら」使いしたくなる骨伝導ヘッドホンです。宅急便のピンポンにも気が付きますしね。
Aeropexの価格は、1万 8,180円(税別)。家電量販店、メーカー公式サイトの他、Amazonや楽天などのECサイト内の公式代理店がで購入可能です。
公式サイト:AfterShokz 公式製品販売ページ:Aeropex
タカシ
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