先日 「白黒画像をカラー化」するという高価なiPhoneアプリが無料セールされていました。しかしながらアプリを試してみたところ、期待したようなカラー化ができなかったのでセール記事を見送りました。
そこで今回は、白黒写真を手軽にカラー化するWEBサービスを2つご紹介します。アプリを使ったカラー化より綺麗です。
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ディープネットワークを用いた白黒写真の自動色付け
世界にはディープラーニング技術を利用し、白黒の写真をオートでカラー化するという研究プロジェクトが幾つか存在します。今回ご紹介するのは、技術をWEB上で公開している2つのカラー化サービスです。
2つのサイトの技術に それぞれに特色がありますので、両方のサービスをブックマークする事をお勧めします。
ディープネットワークを用いた色付け技術に関しては、こちらに分りやすく解説されています。
http://hi.cs.waseda.ac.jp/~iizuka/projects/colorization/ja/
早稲田大学プロジェクト
早稲田大学の助教授らによるプロジェクト。使ってみた感じでは、オールマイティにカラー化できる印象です。
使い方はサイト上に書いてありますが補足しておきます(PC、スマホ共通)
「ファイルを選択」をクリック▼
ローカルフォルダーやネットストレージなどから白黒画像ファイルを選択▼
「色付け!」をタップ▼
これで元画像の後にカラー化画像が表示されます▼
変換した画像はTwitterに投稿する事も可能です
Colorize Black and White Photos – Algorithmia
こちらのサイトは、人物の肌の色のカラー化が得意です
こちらもPC,スマートホン共通です
「UPLOAD」をタップし白黒画像を選択▼
「Colorizing your Photo…」と表示されるので数十秒待ちます▼
仕上がった画像は、スライダーで元画像とカラー化画像を対比してみる事ができます▼
完成画像のダウンロード方法は、画像の「DOWNLOAD COLORIZED IMAGE」
スライダー付きの対比画像は「DOWNLOAD COMPARISON」で保存する事ができます。
白黒画像の完成度チェック
白黒画像の完成度をチェックするために、今回は「世界の歴史的に有名な白黒画像」を有志達がカラー化しているプロジェクトの画像と比較してみます。
都会の風景
1947年のタイムズスクエア
カラー化プロジェクト画像▼
早稲田画像▼
Algorithmia画像▼
どちらも赤以外の原色は薄いですが、早稲田の方が再現カラーに近いですね。
街中の人間
勝利のキス
カラー化プロジェクト画像▼
早稲田画像▼
Algorithmia画像▼
3枚を比較してみます▼
Algorithmiaは余計な所が赤く、レッドカーペットのようになっていますね
肌色カラー化
肌色のカラー化をテストしてみます
オードリー・ヘップバーン▼
カラー化プロジェクト▼
早稲田画像▼
Algorithmia画像▼
3枚比較▼
早稲田の画像は、肌の一部がグレーになる傾向があります。水着の写真は半分鉄人間のようになる事もありました。
人の肌が多く写っている画像は Algorithmiaを使うと綺麗に変換される事が多いです。
セピア画像のカラー化
セピア色の画像は、自動的にグレースケール化の後にカラー化されます。
自然系+人間の画像でチェックしてみます▼
カラー化プロジェクト▼
早稲田画像▼
Algorithmia画像▼
これは比較するまでも無くAlgorithmia画像がコケが生えたゾンビのようになっていますね。
まとめ
私は白黒画像をカラー化してみる時には, 今回ご紹介した2つのWEBサイトを使っています。しかしながら、ディープネットワークを用いた白黒写真の自動色付け技術は、まだまだ発展途上の技術です。何となくカラー化はできますが、はっきりした複数の原色を特定して塗らない感じです。
たとえばジャイアンツのエリザベス・テイラー(1959)の写真の顔を例にしてみます▼
Algorithmia画像は口紅や目の色も曖昧になっています▼
カラー化プロジェクトの画像は口紅と緑の目を綺麗に塗っています▼
ディープラーニングでカラー化した画像は、低確率ですが「何故?その色だとわかったの?」と驚かせてくれる事があります。自動で色付けされた成功カラー写真と出会うので止められません。
何故そこがピンクだと分ったの?
本当にピンクかどうかは不明ですが 見事なカラー化でしょ▼
画像の検索ワードについて
世界の白黒画像をカラー化した画像を見たい場合、Goolgeで「famous black and white photos restored」と検索すると、まとめサイトが多数見つかります。
素材となる白黒画像は、Google画像検索で「famous black and white photos」「old black and white photos」、または年代を指定して「1960 photo black and white」「1970 photo black and white」と検索する方法もあります。1970年代として「1970’s photo black and white」でも違う画像が引っ掛かります。1970’Sは1970Sでも変わります。Era(時代)を付けると年代の文化の画像が見つかります「1960’s era」
直接年代で「1950」「1960」「1970」で調べると、カラー画像も混ざりますが日本の画像も見つかりやすくなります(こちらも「’s」を付けてもでも変わります)。さらに年代と地名を指定して「1950 東京」「1960 原宿」など特定した検索方法もあり 、こちらも「1950 tokyo」とローマ字にすると違う画像が引っ掛かります。
「1970 ビキニ」「1970’s photo black and white bikini」とファッションを指定したり、「1970’s photo black and white familly」として1970年代の家族写真を探す事もできます。白黒画像遊びは飽きませんよ。
タカシ
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タカシ様
以前から興味のあった白黒写真のカラー化の情報、大変有難く、参考にさせていただきました。
我が家の戦前の白黒写真で実験し、しばし感慨に浸っております。
ところでこのサイトの三枚づつのカラー化の比較画像についてお尋ねします。
「 Algorithmia」「早稲田」は判りますが「カラー化プロジェクト画像」とは
何を指すのでしょうか? 記事を何度読み直しても理解できませんでした。
よろしくご教示ください。
タカシ 様
先ほど「カラー化しているプロジェクトの画像」について質問いたしましたYOSHINARIです。
私の理解が足らず、
「世界の歴史的に有名な白黒画像」を有志達がカラー化しているプロジェクトの画像と比較してみます。」
であることがわかりました。すみません。
このプロジェクトの画像はとても再現性に優れているように見えるのですが
何か特定の手法を確立していて、一般に公開しているということでは無いのでしょうか。
プロジェクトの実態をご存じでしたらお教えください
>YOSHINARI様
カラー化プロジェクトは、オートのカラー化技術を開発しているグループでは無く、個々独立したアーチストの有志グループです。
ちょうど「あおぞら文庫」のような、有志グループと考えると理解しやすいと思います。
彼らにとってカラー化作業は単なる手段で、歴史資料をカラーで可視化する事で、よりリアルに歴史を認識・追体験する事が活動の目標のようです。
彼らは各々独自の方法を使い、時には1枚に何日もの時間を掛けて「手動」で色づけしています。
歴史的な資料から実際の色を決定し、時には予測で色を決定しているようです。
彼らの作業の過程や、カラー化に関する裏話、新作はフェイスブックでご覧頂けます。
https://m.facebook.com/MadsMadsen.CH/?__tn__=%2As-R
コメントありがとうございました。