サウンド機器メーカーSOUNDPEATS AUDIO(サウンドピーツ・オーディオ)から、完全ワイヤレスイヤホン 『Air 3(エア・スリー)』が発売となりました。
ベースとなった TrueAir 2 は、2021年のオーディオビジュアルアワードVGPにおいて、「コスパ大賞」と「Bluetooth完全ワイヤレスイヤホン(5千円未満)」部門で「金賞」を受賞した名機です。
前モデルの TrueAir 2 Plusでは、強固な接続の「 TrueWireless Mirroring 」や高音質のコーデック「aptX Adaptive」に対応しており、低遅延のゲーミングモード対応しました。Air3では、さらに触覚検出センサを搭載しており、イヤホンが耳に装着されている事を感知します。耳から外すとオート一時停止、再装着で再生再開する機能を備えた進化モデルです。
手元にやって来ましたので、数日間 徹底的に使い倒してみました。
ページコンテンツ
ざっくりレビューフラッシュ
※New!が Air3 で新たに追加された機能
インナーイヤー型としては低音に強い
φ14.2 mmドライバ搭載で迫力のサウンド
高級感ある落ち着いたデザイン
4マイクでクリアな音声通話
TrueWireless Mirroring 接続で途切れ難い
ゲームなどにも使える低遅延モード実装
1回の充電で最高 5時間の使用が可能
aptX Adaptiveコーデック対応
イヤホンからフル音楽操作が可能
耳から外してオート一時停止、再装着で再生再開 New!
IPX5防水等級対応 New!
ケースのバッテリー容量が減少
SOUNDPEATS Air 3 スペック
イヤホンタイプ | インナーイヤー型 |
---|---|
チップセット | QCC3040 |
Bluetootthプロファイル | HFP、HSP A2DP、AVRCP |
接続方式 | TWS / TWS Mirroring |
対応コーデック | AAC / SBC / aptX / aptX Adaptive |
再生周波数帯域 | 非公開 |
音楽再生時間 | 約 5時間 aptX Adaptive視聴時: 2-3割減 |
Bluetoothバージョン | 5.2 |
防水等級 | IPX 5 |
ドライバーユニット | φ14.2 mm |
インビーダンス | 不明 |
ノイズキャンセリング | なし |
イヤホン充電時間 | 約 1.5 時間 |
ケース充電時間 | 約 1.5 時間 |
バッテリー容量 |
非公開 |
ケース重量 | 約 33 グラム |
イヤホン重量 | 約 4.0 グラム |
ケースサイズ | 49.5 x 22.5 x 47.5mm |
開封の儀
【パッケージ内容】
- SOUNDPEATS Air 3イヤホン x 1ペア
- 収納充電ケース x 1
- USB-C充電ケーブル x 1
- 取扱説明書などの紙類
取扱説明書はマルチ言語形式になっており、日本語でも詳しく解説されています▼
製品レビュー
イヤホン本体
イヤホンとデバイス間がワイヤレスで接続し、なおかつ左右が完全に独立した Bluetooth 接続のインナーイヤー(インイヤー)型のTWSです。
イヤホン本体は、Appleの AirPods に代表されるスティックタイプ。いわゆる耳うどん型。
艶消しブラックで落ち着いた質感とデザインです▼
ハウジング部には同社ロゴマーク「S」が入った、メタルのフェイスプレートがアクセントになっています▼
イヤホンのグリル部などは平均的なインナーイヤー型サイズ▼
インナーイヤー型の装着感が苦手な人や、スポーツ時にズレてしまう人は装着すると改善される場合がありますよ。百均でも販売しています。また音質もイヤーピースを装着すると、密閉感が上がって低音の鳴りも強くなります。
旧モデルのAir2+と比較してみると、一回り短くなっています。ロゴのプレートは、微妙にブロンズからシルバーに変わっている感じです▼
充電の接点の位置もスティック部の横から、AirPodsと同じ下の方に変更になりました▼
重さは実測で片側 約 4.1グラム▼
さらに初代 TrueAir も加えて並べると随分と洗練されています。
左からTrueAir➡TrueAir 2+➡Air 3▼
防水等級はIPX5の防滴仕様。「噴流に対して保護」という規格レベル。水中での使用はできませんが、水洗いやお風呂・シャワー程度では使う事ができます。
チャージケース
充電ケースは超小型で、ケースに入った目薬程度のサイズ。胸のポケットに入れても嵩張りません▼
ケースのサイズは、実測で 幅49.4 x 高さ 47.2 x 厚さ22.1 ミリ▼
AirPods2+のケースと比較すると、更にコンパクト化しています▼
画像では分かりにくいですが、エッジを削ってギュッと小さくした感じ。肉眼ではかなり小型化されています。
リップクリームと並べて見るとサイズ感がわかると思います▼
箱に技適マークがついていました▼
イヤホンを格納したケースの重さは約 32グラム▼
充電ポートはUSB-C。ケースにはバッテリーのインジケーターは付いていませんが、1灯ついているLEDの色で残量を確認できます。
緑点灯:100-50% / 黄色点灯:49-10% / 赤点灯:10%以下
充電時は、緑:100% / 緑点滅:99-70% / 黄色点滅:69-20% / 赤:29-5% / 赤点滅:20%以下
ちなみにAir 2+ではQiワイヤレス充電に対応していましたが、Air 3では機能が削除されました。ケースのコンパクト化とワイヤレス充電のどちらが嬉しいかは賛否が分かれそう。
1回の充電で約 5時間使えます。ケースに戻しての充電を含めると合計 17.5時間。通勤・通学程度でしか使わないのであれば、ケース本体への充電は週に1・2回程度で間に合いそうです。
※ aptX Adaptiveコーデックでの視聴の場合は2-3割減
通話テスト
Air3 はイヤホンにマイクが内蔵されており、ハンズフリー通話機能が実装されています。
両方のイヤホンにマイクが2つ(合計4基)実装されており、雑音をカットした快適な会話を可能にしています。
実際にZoom で知り合い達とオンライン飲み会をしましたが、お互いの声が明瞭に聞こえてストレスは全く感じませんでした。在宅ワークで使えるレベルだと思います。
また外に持ち出して、近所のスーパーで買い物しながら奥さんと通話してみました。CVC8.0ノイズキャンセリング機能により周囲の雑音を取り除いてくれるので、通常の通話のように自然な会話ができました。
使い方
ペアリングはケースから取り出せば、初回はペアリングモードで起動します。
後はスマートホンの 設定を開き、Bluetoothから選択するだけで完了▼
※ケースについた小さいボタンを押す事で、リセットや再ペアリングが可能です。
操作方法
イヤホンの背中側のロゴ部分をタップする回数で操作を行います
左(L) | 右(R) | |
---|---|---|
音楽操作 | ||
1回タップ | 音量下げる | 音量上げる |
2回タップ | 再生 / 一時停止 | |
1.5秒間長押し | 前の曲へスキップ | 次の曲へスキップ |
3回タップ | 低遅延モード切替 | 音声アシスタント Siri、OKグーグル起動 |
通話 | ||
2回タップ | 通話/電話を切る | |
3回タップ | 通話切替 | |
1.5秒間長押し | 通話拒否 |
※ リセット:ケースに戻してケースのボタンを10秒間長押し
操作・装着感
操作性について
イヤホンを充電ケースから取り出すだけでイヤホンの電源が入り、ペアリング済みのデバイスに接続する「自動ペアリング」機能が搭載されています。
ケースから出すと「パワーオン」➡「コネクテット」の順でイヤホンから音声が流れます。ちょうど耳に入れた時に、ペアリングが完了するタイミングでした。
またケースに戻すと自動的に充電が開始され、ペアリングが解除されます。デバイスとの接続に関しては、余計なプロセスは必要ありません。
イヤホンの操作感については、背面のロゴマーク部を軽くタッチ(ノック)すれば受け付けてくれます。SOUNDPEATSの定番方式の曲操作方式です。個人的には、SOUNDPEATS方式が誤操作がになり難く気に入っています。
特に曲戻り・送りのスキップは、1.5秒間の長押しという操作方法がいいですね。3回タップ方式のイヤホンは、リズムが少し狂っただけでタップミスが多く、なかなか受け付けてくれませんからね。
装着感
スポーツジムでランニングマシンで使いましたが、ピタッとフィットして落ちたり緩んだりする事はありませんでした。
長時間装着しましたが違和感や痛みはありません。付けているのを忘れる程軽量です▼
正面から見ても耳からハミ出る事もなく自然な感じです。黒なので引き締まって小さく見えます▼
また、新機能として耳から外して一時停止、再装着で再生再開する機能が搭載されました。
この機能は、レジなどの会話の時に片耳だけを外せば一時停止されるので、慣れると意外と便利です。
一時停止➡イヤホン外し➡会話➡再装着➡再生の手間が2アクションだけで済みます。
また外している時に音楽が流れ続けてしまい、バッテリーが減っているという事態も防げます。
音質
Air 3 は、バイオセルロース振動板採用のΦ14.2mmのダイナミックドライバーを搭載しています
音質の特徴は、中・高音域は、澄んでいて音の広がりが感じられ、曇りや篭りがありません。
解像度もソコソコあり、エントリーモデルでは埋もれて聞こえないような様な、細やかな音も結構拾ってくれます。
インナーイヤー型のイヤホンは、遮音性が低いので低音域が苦手という特性があります。しかしながらAir 3 はインナーイヤー型としては強く重みのある低音が鳴っていて驚きました。
必要十分な低音は鳴っていると思います。これは恐らく、TWSイヤホンとしては大型の 14.2mmの大口径ドライバを採用しているので音圧が高く、インイヤータイプのデメリットをある程度カバーしているのだと思います。
EDMが好きで聴くのですが、キックの低音しっかりとズンズン響いて音楽を楽しむ事ができます。
全体的なチューニングが、余計な味付けをしていないので、ジャズやクラッシック音楽などに向いていると思います。また音の抜けもよく、バンドのヴォーカルも楽器にかき消される事なくしっかりと聞き取れます。ポップスやアニソンなどの鑑賞にも良いと思います。
音切れ・音飛び・遅延
Qualcomm の新受信方式のTWM(TrueWireless Mirroring)接続に対応しており、スマートホンと強固な接続を確立できます。
買い物や・仕事に1週間以上持ち歩いていました。途切れたり音飛びは一度も感じませんでした。またスマホに通知が届いた時でも途切れる事がありませんでした。ただし、1度だけ突然音楽が止まった事がありましたが、これは耳から外して一時停止機能が誤作動した事が原因でした。
遅延に関しては、左耳のイヤホンを 3回タップする事で、遅延を抑えた「低遅延ゲーミングモード」に切り替わります。
しかし低遅延モードにするまでもなく、ノーマルモードでも遅延が少なく、動画を観ても人の口の動きと音(声)のズレを目を凝らして見ても分かりませんでした。
一般的に低遅延モードは伝達距離が短いので、動画視聴やゲームプレイ時以外は、オフにしておく事を推奨されています。低遅延モードはセンシティブなようで、外出時に使うと音が途切れる事がありました。
もともとTWS(TrueWireless Stereo) Plusという左右独立受信方式もありましたが、これはスマートホンのSoCに依存していたので、QualcommのハイエンドSoC搭載端末のみで有効でした。
新技術のTWMは、片側のイヤフォンがスマートフォンとBluetoothで接続(マスター側)した際、もう1つのイヤフォンがマスターとミラーリング接続(スレーブ側)します。その後、必要に応じてマスターとスレーブがロールスワップで入替わり、各イヤフォンの素早い切り替えに対応します。また1つのBluetoothアドレスとして管理が可能です。
iPhoneユーザーにとっては嬉しい新技術です。
まとめ・価格
旧モデルのTrueAir2+でも完成度が高かったですが、Air 3 ではケースとイヤホンのデザインが洗練され、耳から外して一時停止機能が実装された事で、より一層魅力的に生まれ変わっています。
使用しているチップはTrueAir 2+と同じで、ドライバも恐らく変わりませんが、音のチューニングも若干いじったようで、より一段と低音域が強くなった印象です。
Air3 を使ってみた感想は、エントリーモデルのインナーイヤー型TWSの購入を考えているなら、選択肢に入れるべきイヤホンだと思います。
Air3 の価格は¥5,380。Amazon・楽天にて購入可能です。
タカシ
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