サウンド機器メーカーSOUNDPEATS AUDIO(サウンドピーツ・オーディオ)から、完全ワイヤレスイヤホン 『Mini Pro(ミニ・プロ)』が手元に来ましたので、使用感を共有したいと思います。
Mini Proは、35dbまでの騒音に対応したANC(アクティブ・ノイズ・キャンセリング)機能を搭載した完全ワイヤレスイヤホンです。またパススルー(外音取り込み)機能も搭載しており、イヤホンを外すことなく周囲の音と音楽を同時に聞く事ができます。更に、強固な接続の「 TrueWireless Mirroring 」や高音質のコーデック「aptX Adaptive」に対応しており、低遅延のゲーミングモード対応しています。数週間前に届きましたので、しばらく日常的に使用してみました。
ページコンテンツ
ざっくりレビューフラッシュ
ノイズキャンセリング機能で騒音を大幅にカット
外音取り込み機能が秀逸
φ10 mmドライバ搭載で迫力のサウンド
パンチの効いた重低音
ハイセンスなデザイン
4マイクでクリアな音声通話
TrueWireless Mirroring 接続で途切れ難い
ゲームなどにも使える低遅延モード実装
1回の充電で最高 7時間の使用が可能
aptX Adaptiveコーデック対応
女性ボーカルが楽器に隠れる事がある
イヤホンから前の曲へスキップ操作ができない
SOUNDPEATS Mini Proスペック
イヤホンタイプ | カナル型 |
---|---|
チップセット | QCC3040 |
Bluetootthプロファイル | HFP、HSP A2DP、AVRCP |
接続方式 | TWS / TWS Mirroring |
対応コーデック | AAC / SBC / aptX / aptX Adaptive |
再生周波数帯域 | 非公開 |
音楽再生時間 | 約 7時間 aptX Adaptive視聴時: 2-3割減 ANCオンで約5時間 |
Bluetoothバージョン | 5.2 |
防水等級 | IPX 5 |
ドライバーユニット | φ10 mm |
インビーダンス | 不明 |
ノイズキャンセリング | ハイブリッド式ANCノイズキャンセリング |
通話マイク | cVc 8.0ノイズリダクション |
イヤホン充電時間 | 非公開 |
ケース充電時間 | 非公開 |
バッテリー容量 |
非公開 |
ケース重量 | 約 36.8 グラム |
イヤホン重量 | 約 4.5 グラム |
ケースサイズ | 1.8 x 1.7 x 2.6 cm |
開封の儀
【パッケージ内容】
- SOUNDPEATS mini Proイヤホン x 1ペア
- 収納充電ケース x 1
- USB-C充電ケーブル x 1
- 取扱説明書などの紙類
取扱説明書は今主流のマルチ言語形式。日本語でも詳しく解説されています▼
製品レビュー
イヤホン本体
Mini Proは、イヤホンとデバイス間がワイヤレスで接続し、なおかつ左右が完全に独立した Bluetooth 接続のカナル型のTWSです。
イヤホン本体は、ボールを2つ付けたようなデザイン。いわゆる「お団子」タイプとは少し違います。
艶消しブラックで落ち着いた質感とデザインです▼
ハウジング部のフェイスプレートには同社ロゴマーク「S」が見切れたデザインで描かれています▼
イヤーピースは楕円形で耳の穴にフィットします▼
防水等級はIPX5に対応しています。IPX5は「噴流に対して保護」という規格レベル。水中での使用はできませんが、水洗いやお風呂・シャワー程度では使う事ができます。※ ケースは防水ではありません
イヤーピースは、 S / M / Lの 3種類のサイズが用意されています▼
重さは実測で片側 約 4.8グラム▼
チャージケース
充電ケースは小型で、ケースに入った目薬くらいのサイズ。ポケットに入れても嵩張りません▼
ケースのサイズは、実測で 幅60.8 x 高さ 45.2 x 厚さ24 ミリ▼
いつものようにリップクリームと並べてみます。サイズ感が伝わるかな▼
箱に技適マークがついていました▼
イヤホンを格納したケースの重さは約 37グラム▼
充電ポートはUSB-C。ケースにはバッテリーのインジケーターは付いていませんが、1灯ついているLEDの色で残量を確認できます。
緑点灯:100-50% / 黄色点灯:49-10% / 赤点灯:10%以下
充電時は、緑:100% / 緑点滅:99-70% / 黄色点滅:69-20% / 赤:29-5% / 赤点滅:20%以下
Qiワイヤレス充電には非対応です。ケースのコンパクト化とワイヤレス充電のどちらが嬉しいかは賛否が分かれそう。
1回の充電で約 7時間使えます。ケースに戻しての充電を含めると合計 21時間。通勤・通学程度でしか使わないのであれば、ケース本体への充電は週に1・2回程度で間に合いそうです。
※ aptX Adaptiveコーデックでの視聴の場合は2-3割減
通話テスト
MIini Proはイヤホンにマイクが内蔵されており、ハンズフリー通話機能が実装されています。
両方のイヤホンにマイクが2つ(合計4基)実装されており、雑音をカットした快適な会話を可能にしています。
実際に仕事中には通話に使っていましたが、自然な会話ができました。声が変質したり途切れるような事もありませんでした。また少し賑やかなホームセンターやコンビニで買い物しながらでも、普通に仕事の通話ができました。CVC 8.0ノイズキャンセリング機能により周囲の雑音を取り除いてくれるので、通常のスマートホンでの通話のように自然な会話ができます。
使い方
ペアリングはケースから取り出せば、初回はペアリングモードで起動します。
後はスマートホンの 設定を開き、Bluetoothから選択するだけで完了▼※再ペアリングや他のデバイスと接続したい場合、ケースに戻して左右のイヤホンを10秒間長押しでリセットとなります。赤く点滅したらリセット完了
操作方法
イヤホンの背中側のロゴ部分をタップする回数で操作を行います
左(L) | 右(R) | |
---|---|---|
音楽操作 | ||
1回タップ | 音量下げる | 音量上げる |
2回タップ | 再生 / 一時停止 | |
1.5秒間長押し | 次の曲へスキップ | モード切替え※ |
3回タップ | 低遅延モード切替 | 音声アシスタント Siri、OKグーグル起動 |
通話 | ||
2回タップ | 通話/電話を切る | |
3回タップ | 通話切替 | |
1.5秒間長押し | 通話拒否 |
※イヤホンの各モードは通常モード(Normal mode)→ANCモード(ANC On)→外音取り込みモード(Pass through)→通常モード(Normal mode)のループで変更します。
操作・装着感
操作性について
イヤホンを充電ケースから取り出すだけでイヤホンの電源が入り、ペアリング済みのデバイスに接続する「自動ペアリング」機能が搭載されています。
ケースから出すと「パワーオン」➡「コネクテット」の順でイヤホンから音声が流れます。私のタイミングだと耳に入れた時に、パワーオンが入りペアリングが完了するタイミングでした。
またケースに戻すと自動的に充電が開始され、ペアリングが解除されます。デバイスとの接続に関しては、余計なプロセスは必要ありません。
イヤホンの操作感については、背面のハウジング部を軽くタッチ(ノック)すれば受け付けてくれます。SOUNDPEATSの定番方式の曲操作方式です。SOUNDPEATS製品をお使いの方は、お馴染みの操作方法ですね。慣れると使い易いですが、1回タップで音量調整なので、手に持った時などに音量が変わってしまう事があります。私は、右耳のイヤホンを外して何かをした時、大音量になって驚く事があります。
装着感
装着感は個人差があると思いますが、軽くて圧迫感が無いのにフィットしていて気に入りました。
昼間は一日中装着しており、バッテリーが減るとケースに戻して使い続けていました。違和感や痛みはありませんでした。
夕方にはスポーツジムでも使いましたが、落ちたり緩んだりする事はありませんでした。
装着した感じは、デザインがお洒落なのでアメコミ風ですね▼
斜め前から見た様子▼
正面から見るとキノコがでているようでカワイイです▼
音質
mini Proは、バイオセルロース振動板採用のΦ10mmのダイナミックドライバーを搭載しています音質の特徴は、全音域でクリアで音の広がりが感じられ、曇りや篭りがありません。解像度もソコソコあり、音の抜けも良いです。
同社のスティック型のTWSAir 3 Proとコーデックや仕様など、ほぼ変わりません。しかしながら、音質が全く違いました。Air 3 Proは、カナル型にしては低音域にパンチが足りませんでした。Mini Proは重低音にパンチがあり、EDMのキックなどは脳が揺れる程の力強さがあります。
とはいえ、低音は楽器の違いもしっかりと聴き分けられることができる程度の解像度も有しています。
どちらかと言えば、ドンシャリ系のチューニングで、バンドのボーカルの声が楽器の陰に隠れてしまう楽曲もあります。特に女性ボーカルが弱く聴こえる事が多いです。歌手や曲によっては、問題なくボーカルが前面に際立って聴こえます。
EDMやジャズ、ボカロ曲なんかを聴くと、派手にパンチが効いていて元気がでる音質です。
ノイズキャンセリング、アンビエント機能
イヤホンの右耳を1.5秒間タッチする事で、ANCオン ➡通常モード(ANCオフ)➡ 外音取り込み(パススルー)の順で切り替わります。
ノイズキャンセリングのノイズ(騒音)をキャンセル(打ち消す)性能は、エントリーモデルでは低音域に限られています。最大35dbまでの音量に対して効果があります。
Mini Proに採用しているノイズキャンセリング方式は不明ですが、使ってみた感想は電車や車の騒音に対する打消し率が非常に高いです。
ハイエンドモデルのノイキャンイヤホンには全く歯が立ちませんが、エントリーモデルの中では圧倒的に高性能です。Air3 Proと聞き比べてみましたが、ノイキャン性能に関しては引き分けでした。
電車の中でノイズキャンセリング機能をオンにすると「ゴーガタンゴトン」という音が「サー」っという音が聴こえる程度までカットされます。音楽を聴いていると、電車の騒音が全く気にならなくなります。
ノイズカットの音域は、航空機のジェット音、エアコンの音や電車のモーター音、車のエンジン音などの低音域に効果的です。電車での通勤・通学では電車のノイズが消えるので、自分の世界に入れます。
エントリーモデルのノイキャン機能では、男性の声レベルがギリギリ消せないと言われています。
ノイズキャンセリング時の音質に関しては、ノイキャン時でもノーマル時の音に近く、楽曲の音が変質してしまう事はありませんでした。ホワイトノイズが入って気になるという事もありませんでした。
外音取り込み機能(パススルー)についても、かなり高性能だと感じました。両耳のイヤホンを外しながらネックスピーカーで聴いているような錯覚に陥るくらい外音が聴こえます。パススルーでデジタル変換された音という事も感じないくらい自然な音が聞こえてきます。
外音取り込み機能の性質上仕方のない事だと思いますが、風が強い日には風切り音が気になります。
レジでの支払い時にはイヤホンを外す必要がありません。外出時には意外と活躍する事が多い機能です。
音切れ・音飛び・遅延
Qualcomm の受信方式のTWM(TrueWireless Mirroring)接続に対応しており、スマートホンと強固な接続を確立できます。
買い物や・仕事に2週間近く持ち歩いていました。途切れたり音飛びで気になるようなことはありませんでした。ただし、スマートホンに通知が届く時は途切れる事がありますが、他のイヤホンでも良くある現象なので気になりませんね。
遅延に関しては、左耳のイヤホンを 3回タップする事で、遅延を抑えた「ゲーミングモード」に切り替わります。
しかし低遅延モードにするまでもなく、ノーマルモードでも遅延が少なく、動画を観ても人の口の動きと音(声)のズレを目を凝らして見ても分かりませんでした。
一般的に低遅延モードは伝達距離が短いので、動画視聴やゲームプレイ時以外は、オフにしておく事を推奨されています。低遅延モードはセンシティブなようで、外出時に使うと音が途切れる事がありました。
もともとTWS(TrueWireless Stereo) Plusという左右独立受信方式もありましたが、これはスマートホンのSoCに依存していたので、QualcommのハイエンドSoC搭載端末のみで有効でした。
新技術のTWMは、片側のイヤフォンがスマートフォンとBluetoothで接続(マスター側)した際、もう1つのイヤフォンがマスターとミラーリング接続(スレーブ側)します。その後、必要に応じてマスターとスレーブがロールスワップで入替わり、各イヤフォンの素早い切り替えに対応します。また1つのBluetoothアドレスとして管理が可能です。Android端末だけではなく、iPhoneユーザーも恩恵を受ける事ができる技術です。
まとめ・価格
SOUNDPEATS Mini Proを使い続けた印象は、ノイズキャンセリング機能・パススルー機能ともにエントリークラスとしては頭一つ抜けていると思います。
低価格で高品質なノイキャン機能が手に入るので、コストパフォーマンスの高さはかなりのものだと思います。
ノイズキャンセリング機能に慣れてしまい、電車ではノイキャンが無いイヤホンは使えないという人も増えてますね。
息子もノイズキャンセリング機能が無いとダメなタイプです。普段はAirPods Proを使っていますが、お願いして通学の時に視聴してもらいました。
「悪くない。電車の車内では全く問題ななかったよ。没入感もあるし」と高評価でした。
Mini Proの価格は¥6,680。記事執筆時は特選タイムセール祭り中で5,678円、さらにページ内に668円引きのクーポンが発行されています。
発売当初はAmazonでのみ販売されます。その後、少し遅れて楽天などでも取り扱いを開始すると思います。
※ メーカーさんの方からサンプル品をご提供頂いてのレビューとなります。金銭の授受などはありませんので、公正な視点で製品をレビューします。
タカシ
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