サウンド機器メーカーEdifier(エディファイア)より発売予定の、完全ワイヤレスイヤホン 『EvoBuds Pro』が手元にやって来ました。しばらくの間、メインイヤホンとして使い続けてみました。使用感を共有したいと思います。
EvoBudsシリーズは、ワイヤレスイヤホンにAi翻訳機能が搭載された新モデルです。カナル型の「EvoBuds Pro」と、インナーイヤー型の「EvoBuds」の2モデル展開。2モデルの違いは、イヤホンのタイプだけではなく、「EvoBuds Pro」はマイクの数が多く、立体音響にも対応した上位モデルとなります。
前回は無印EvoBudsをレビューしましたので、今回はProの方をご紹介します。
ページコンテンツ
ざっくりレビューフラッシュ
アプリからイヤホンの操作方法を設定可能
6mm + 10mm デュアルダイナミックドライバー搭載
力強い重低音と伸びのある高音域サウンド
立体音響モードを搭載しており
LDACコーデック対応
外音取り込み-アンビエントサウンド機能実装
本格的な適応型ANC機能搭載
装着検出機能搭載
クリアな通話品質
1回の充電で最高 9 時間使用できる
15分の充電で170分の再生が可能
IP54防水・防塵で雨・汗を防ぐ
Ai翻訳機能がある
Ai翻訳機能時オートで外音取り込みモード切り替わる
低遅延のゲームモード搭載
マルチポイント機能実装
Edifier EvoBuds Proスペック
モデル番号 | EDF200199 |
---|---|
Bluetootthプロファイル | – |
対応コーデック | LDAC、SBC |
再生周波数帯域 | 20Hz-40KHz |
音圧レベル(感度) | 92dB ± 3dB(A) |
インピーダンス | – |
通信距離 | 約 10 m |
再生時間 | ANC OFF:約9時間+27時間=36時間 ANC ON:約7時間+21時間=28時間 |
Bluetoothバージョン | 6.0 |
低遅延モード | あり(60ms ゲームモード) |
装着検出機能 | あり |
防水等級 | IP 54 |
マイク数 | 6個 |
マイク感度 | -38dB |
ドライバーユニット | 6mm + 10mm デュアルダイナミックドライバー |
インビーダンス | 不明 |
イヤホン充電時間 | – |
ケース充電時間 | – |
バッテリー容量 | – |
重量 | 50 g(実測値) |
サイズ | 幅63 x 高さ50 x 厚さ25mm(実測値) |
※ 未発売製品のため、スペック情報が少ないです。発売後に再度穴を埋めていきます
開封の儀
【パッケージ内容】
- EvoBuds Proイヤホン x 1ペア
- 収納充電ケース x 1
- イヤーピース(XL,L,M,S)
- USB-C充電ケーブル x 1
- 取扱説明書などの紙類
製品レビュー
イヤホン本体
EvoBuds Proは、左右が完全に独立したBluetooth接続のインイヤー(インナーイヤー)タイプのTWSです。
イヤホンデザインはAirPodsに代表される「スティックタイプ」です。本体はマットグレー+ガンメタリックの2色形成▼
スティック部には「EDIFIER」のロゴマークが入っています▼
グリル部は円形▼
Apple のAIrPods Pro2と並べてみます。サイズ、グリルの角度ともに似てます。
イヤーピースは細かくサイズが分かれており、4セットもあります。自分なりのサイズにピタッと合うので密閉率が期待できます。
カラーバリエーションは、スペースグレーの他シルバーもあります
重さは片側約 4.9グラム▼
チャージケース
充電ケースは一般的なサイズ。自立しない形状です。
サイズは実測で幅63 x 高さ50 x 厚さ25mm
リップクリームと並べたサイズ感▼
ケースの後ろ側ヒンジ部には「EDIFIER」のロゴが刻まれています▼
ケースの底にはUSB-Cポートが配置されています。
ケース前面にLEDライト、右側にリセットスイッチが配置されています▼
ケースのフタの裏に技適マークがついています▼
イヤホンを格納したケースの重さは約 50グラム▼
充電ポートはUSB-C、Qiワイヤレス充電には対応していません。
ケースにはインジケーターは、1灯だけついていますがバッテリー残量は大雑把に把握できます。
緑70%以上、オレンジ20~69%、赤19%以下
ペアリングモード時にはLEDが赤・緑の順で点滅します。
1回の充電で約 9時間※ 使えます。ケースでの充電を含めると合計 36時間。通勤・通学程度でしか使わないのであれば、ケース本体への充電は週に2回程度でよさそうです。
さらに15分の充電だけで 170分間の使用が可能になります。ピンチの時でも少し待つだけで使えるのが嬉しいですね。
※ANCがオンの時は約7時間、ケースを含めて28時間です
Edifier Connectアプリ
Edifier の独自アプリ「Edifier Connect」を利用する事で、ファームウェアアップデート、イコライザー機能やゲームモード(低遅延)の切替などが可能となります。
Edifier Connect
開発: BEIJING EDIFIER TECHNOLOGY CO.,LTD. 評価:⭐⭐⭐ 無料 |
このイヤホンはアプリ必須です。多機能なのでイヤホンから全ての機能を操作・変更はできません。自分なりにアプリで設定して使う事をお勧めします。
アプリからは、ANC機能の強度・イヤホン感度・ゲームモードで低遅延設定、イコライザー調整、イヤホン操作設定などが可能です。
通話テスト
通話に関しては、AI搭載のスマートノイズキャンセリング技術と片側3つのマイクロフォンを使用しており、周囲のノイズを打消したクリアな通話を可能にしています。日常的に通話にも使ってみましたが、運転中の会話でもエンジンの騒音に邪魔されず自然でした。
騒がしい店内でもお互いの声が明瞭に聞こえてストレスは全く感じませんでした。Web会議やテレワークでも余裕で使えます。
使い方
操作方法
イヤホンからの操作は、スティックの側面をつまむピンチ方式です。AppleのAIrPodsと同じ形式ですが、クリック感や「カチッ」という音はなく、「ピッ」という音で操作回数が確認できます。
以前のタッチセンサー式のように誤操作する心配がないのでポイントが高いです。
左(L) | 右(R) | |
---|---|---|
音楽操作 | ||
1回ピンチ | 再生/停止 | |
2回ピンチ | 前の曲へスキップ | 次の曲へスキップ |
長ピンチ | ANCモード切替 | |
通話 | ||
2回タップ | 通話/電話を切る | |
長タップ | 通話拒否 |
※再ペアリング:イヤホンをケースに戻し、ケースのボタンを3秒長押し
左右のイヤホンのタップ操作はアプリから変更可能です。デフォルトでは3回ピンチは設定されていませんが、アプリで割り振る事が出来ます。
「装着検出機能」と呼ばれる装着センサー(耳から外して一時停止、再装着で再生再開)も搭載されています。
操作・装着感
操作性について
充電ケースを開けただけでイヤホンの電源が入り、ペアリング済みのデバイスに接続する「自動ペアリング」機能が搭載されています。
接続完了時には「ポンポン」という音で知らせます。収納時はケースに戻してフタを閉めると、ペアリングが解除され自動的に充電が開始されます。デバイスとの接続に関しては、余計なプロセスは一切必要ありません。反応速度も速く、あっという間に電源がオン→ペアリングまでが完了しています。
装着感
装着感は耳に負担を感じる事はありませんでした。
また耳にフィットしているので、長時間装着していても痛みや違和感はありません。耳に入れている事を忘れてしまう事もあるくらい自然でした。装着感もAirPods Proに近いです。
また、ウォーキングやジムのトレッドミル、買い物の時にも装着し続けましたが、落ちたり緩んだりする事はありませんでした。
ピカピカのメタリック色ですが、装着すると意外と地味で目立ちしません▼
正面から見た様子▼
斜め前方から見ても不自然さはありません▼
音質
音の出力に関しては6mm + 10mm デュアルダイナミックドライバーを採用しています。
癖が無く、聴き疲れしないバランスのとれたチューニングという印象です。
アコギやヴァイオリンなどの弦楽器の伸びも綺麗で、強く弾けば弦と弓の擦れる音(トランジェント)も聞き取れる解像度があります。
どちらかと言えばフラットな音質ですが、低音もしっかり出ており、高音のキラキラ感もあります。
ヴォーカルの中音域が他の楽器にかき消されてしまうような事もありません。
「歯擦音が気になる曲」いわゆるサ行が刺さる事もありませんでした。
ハイトーンボイスの女性ヴォーカルの声も、原音に忠実でキンキン耳障りに聞こえる事もありません。
音場の広さに関しては普通。ライブ音源では各会場の広さが伝わってきます。
専用アプリのEQ機能を使う事で、音の傾向を変える事もできます
デフォルトでは「EDIFIER」「ダイナミック」「ボーカル」「重低音」が用意されています。「カスタマイズ」からは各周波数帯の出力を調整できます。
立体音響モードを搭載しており、リバーブがかかったようなサラウンド音響になります。映画やライブ音源では、音が頭の中で反響するような没入感を味わえます。
ANC機能
適応型ノイズキャンセリング機能が搭載されており、周囲の状況を検知して自然にノイズを除去します。
高ノイズキャンセリング、中ノイズキャンセリング、風切り音の低減、外音取り込みモードなど、好みや環境に合わせて選べる幅広いオプションが揃っています。ANC(アクティブノイズキャンセレーション)は、左右のイヤホンのスティック部を長ピンチする事で切り替わります。
ノイズキャンセリング機能特有の耳への圧迫感は少なく感じました。
外音取り込み機能
外音取り込み(アンビエントサウンド)は、デジタル的に外音を取り込む機能で、会話や環境音を聞きながら音楽を楽しむ事ができる機能です。
「外音が聞こえる状態で安全にジョギングしたい」「テレワークで宅配便のピンポンに対応したい」人などに定番の機能です。
アンビエントサウンドはボリュウームが用意されています。
かなり自然に音がスルーして聞こえますが、少しデジタル的な音に感じました。
Ai翻訳機能
EvoBudsシリーズは「Ai翻訳機能」が搭載されています。この機能に特化した「翻訳イヤホン」と近い機能が用意されています。
翻訳には専用アプリを使います。アプリの右上の「翻訳」をタップして、自分の言語と相手の言語を選択します。
翻訳モード時は、イヤホンがオートで外音取り込みモードに入るので、会話がスムーズに聴き取れます。
アイコンをタップすると話を聞くリスニング状態に入り、音声が途切れると自動的に画面上に翻訳され、翻訳音声が流れます。
自分側はイヤホンを2回ピンチするとリスニング状態に入ります。
対話モードと翻訳モードがあり、対面モードは向かい合わせに画面が見えるようになっています。
翻訳モード▼
音切れ・音飛び・遅延
人混みや満員電車などでも使いましたが、音切れ・音飛びするような事はありませんでした。遅延に関しては、ゲームプレイに最適な「ゲームモード」を搭載しています。
ゲームモードを使うまでもなく、動画鑑賞程度ならノーマルモードでも遅延は全く感じません。Netflixで恋愛バラエティー番組を長時間観ましたが、人の口の動きと音のズレは感じませんでした。ゲームモードは、コンマ何秒単位の反応が必要なFPSゲームなどでしか必要なさそうです。
マルチポイント機能
マルチポイント接続とは、2台の機器と同時接続し、それぞれで通話も音楽も受信できる機能。今モデルから対応しました。
この機能は例えば、PCでオンライン会議を終了した後、スマートフォンで音楽再生を始めるだけで再生機器を切り替えられます。
スマートフォンが電話を着信した際には自動でスマートフォンの通話に切り替わり、そのままハンズフリー通話をすることも可能。2台の機器でイヤホンを使う場面で接続の切り替えがいらず、使用する事が可能です。
まとめ・価格
Edifier EvoBudsシリーズは、ワイヤレスイヤホンにAi翻訳機能がついているので海外旅行などでも活躍しそうです。
EvoBuds Proは、ワイヤレスイヤホンとしての性能も優秀で、ANCが強力で音の解像度が高く聴き心地の良いチューニングです。
Edifier EvoBuds Proは10月末の発売予定です。
価格は未定ですが、無印EvoBudsの価格がは¥8,980なので13,900円前後じゃないかと思います。ちなみにアリエクでは¥15,800(セール価格¥8,423)となっていました。
Aliexpress -EvoBuds Pro
タカシ

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