サウンド機器メーカーEdifier(エディファイア)よりクラウドファンディングが開始された、完全ワイヤレスイヤホン 『NeoBuds Planar』を先行レビューする機会を頂きました。日常的に持ち歩いて使い続けてみましたので、使用感を共有したいと思います。
NeoBuds Planarは、Edifierの旗艦シリーズの最新モデル。これまで大型スピーカーやヘッドホンにのみに採用されてきた平面磁界型ドライバーの小型化・実装に成功した本格派のハイエンドモデルとなっています。
アーチストの息遣いまで聞き取れる繊細な音のニュアンスまで忠実に捉え、クリアで精密な音楽体験を可能にしています。
ページコンテンツ
ざっくりレビューフラッシュ
平面磁界型ドライバー搭載で高解像度の音質
左右片側での利用に対応
低音から高音までバランスの取れたクリアなサウンド
Qualcomm® Snapdragon Soundで最新のオーディオコーデックに対応
外音取り込み-アンビエントサウンド機能実装
Qualcommアダプティブノイズキャンセリング対応
装着検出機能
3つのマイクと音声強化アルゴリズムでクリアな通話
1回の充電で最高 7.5時間使用できる
15分の充電で120分の再生が可能
IP55防水・防塵で雨・汗を防ぐ
低遅延のゲームモード搭載
マルチポイント機能実装
イヤホンからの音楽操作が限定的
Edifier NeoBuds Planar スペック
モデル | EDF200185 |
---|---|
Bluetootthプロファイル | A2DP、AVRCP、HFP |
対応コーデック | SBC、LDAC、AAC、LHDC aptX、aptX Adapitve、aptX Lossless Snapdragon Sound |
再生周波数帯域 | 20Hz-40KHz |
音圧レベル(感度) | 92±3dB(A) |
インピーダンス | – |
通信距離 | 約 10 m |
再生時間 | ANC OFF:7.5時間(イヤホン) + 22.5時間(充電ケース) ANC ON:5.5時間(イヤホン) + 14.5時間(充電ケース) |
Bluetoothバージョン | 5.4 |
低遅延モード | あり(ゲームモード) |
装着検出機能 | あり |
防水等級 | IP 55 |
マイク数 | 6個 |
マイク感度 | – |
ドライバーユニット | 平面磁界型ドライバー |
インビーダンス | 不明 |
イヤホン充電時間 | 約 1時間 |
ケース充電時間 | 約 1時間 |
バッテリー容量 | – |
開封の儀
【パッケージ内容】
- NeoBuds Planarイヤホン x 1ペア
- イヤーピース 7 セット
- 収納充電ケース x 1
- ケース用ポーチ
- USB-C充電ケーブル x 1
- 取扱説明書などの紙類
製品レビュー
イヤホン本体
NeoBuds Planarは、左右が完全に独立したBluetooth接続のカナルタイプのTWSです。
イヤホンデザインは「スティックタイプ」の変形進化型です。本体は薄いガンメタ+艶消しブラック形成▼
スティック部には「EDIFIER」のロゴマークが入っています▼
グリル部は円形で直径は一般的なサイズ▼
イヤーピースは細かくサイズが分かれており、5セットもあります。自分なりのサイズにピタッと合うので密閉率が期待できます。
重さは片側約 6グラム▼
※ ケースは防水ではありません
チャージケース
充電ケースは丸っこい形状。ポケットにもギリ詰め込めるサイズです
いつものようにリップクリームと並べたサイズ感▼
ケースの後ろ側には「EDIFIER」のロゴが刻まれており、USBポートも配置されています▼
ケースのフタの裏に技適マークがついています▼
イヤホンを格納したケースの重さは約 61グラム▼
充電ポートはUSB-C、Qiワイヤレス充電には対応しています。
ケースにはインジケーターは、1灯だけついていますがバッテリー残量は確認できません。
1回の充電で約 7.5時間※も使えます。ケースでの充電を含めると合計 22時間。通勤・通学程度でしか使わないのであれば、ケース本体への充電は週に1~2回程度でよさそうです。
さらに15分の充電だけで 120分間の使用が可能になります。ピンチの時でも少し待つだけで使えるのが嬉しいですね。
※ANCオフでの使用。オンの場合は5.5時間
ペアリングモード時にはLEDが左から右へと流れるように点滅します。充電中・満充電も表示は変わりません。
Edifier ConneX アプリ
Edifier の独自アプリ「Edifier ConneX 」を利用する事で、イヤホンのファームウェアアップデートやイコライザー機能、ゲームモード(低遅延)の切替などが可能となります。
Edifier ConneX
開発: BEIJING EDIFIER TECHNOLOGY CO.,LTD. 評価 無料 |
アプリからは、ANC機能の強度・イヤホン感度・ゲームモードで低遅延設定、イコライザー調整が可能です。
通話テスト
通話に関しては、AI搭載のスマートノイズキャンセリング技術と片側3つのマイクロフォンを使用しており、音声強化アルゴリズムによって、周囲のノイズをキャンセルしたクリアな通話が可能としています。通話に使ってみましたが、通話品質はスマートホンでの直接会話に近い感覚で通話ができました。
外で歩きながら使っても風切り音も緩和されます。少しくらい騒がしい店内でもお互いの声が明瞭に聞こえてストレスは全く感じませんでした。
Web会議やテレワークでも余裕で使えます。
使い方
操作方法
イヤホンからの操作は、スティックの前側にあるくぼみ部分がタッチセンサーとなっています。
「クリっ」という音とともに受け付けてくれます。タップするというよりAirPodsのようにスティックをつまむ感じで操作します。
左(L) | 右(R) | |
---|---|---|
音楽操作 | ||
1回タップ | 再生 / 一時停止 | |
2回タップ | 外音取り込み/ANC切替 | ゲームモード切替 |
3回タップ | 前の曲にスキップ | 次の曲にスキップ |
長押し | 音量ダウン | 音量ダウン |
通話 | ||
2回タップ | 通話/電話を切る |
※再ペアリング:イヤホンをケースに戻し、ケースのボタンを3回押し
左右のイヤホンのタップ操作はアプリから変更可能です。ANC機能の切替に関しては、アプリで設定したANCモードのみが適用されます。
装着検出機能と呼ばれる装着センサー(耳から外して一時停止、再装着で再生再開)も搭載されています。
この機能の反応がとにかく早いです。
操作・装着感
操作性について
充電ケースを開けただけでイヤホンの電源が入り、ペアリング済みのデバイスに接続する「自動ペアリング」機能が搭載されています。
接続完了時には「コネクテッド」という音声で知らせます。収納時はケースに戻してフタを閉めると、ペアリングが解除され自動的に充電が開始されます。デバイスとの接続に関しては、余計なプロセスは一切必要ありません。反応速度も速く、あっという間に電源がオン➡ペアリングまでが完了しています。
装着感
装着感は、機能モリモリな分少し重量がありますが、重さを感じる事もなく負担にはなりませんでした。
また耳にフィットしたので、長時間装着していても痛みや違和感はありません。耳に入れている事を忘れてしまう事もあるくらい自然でした。
また、ウォーキングやジムのトレッドミル、買い物の時にも装着し続けましたが、落ちたり緩んだりする事はありませんでした。
メカっぽいデザインに見えますが、装着するとスタイリッシュ▼
耳に装着してみると思ったよりコンパクトでした▼
斜め前方から見ても不自然さはありません。メーカーロゴがシンプルでアクセントになっていて良いですね▼
音質
独自開発の平面磁界型ドライバー「第2世代EqualMass」を搭載。一般的な平面磁界型ドライバーでは様々な幅のコイルを振動板上に配置することで、ムラのない駆動力と安定したパフォーマンスを確保するのに対し、本ドライバーでは厚さ2μmのポリマーフィルム上に均等幅のコイルを左右対称に配置した厚さ10μm未満の超薄型振動板を採用しています
旗艦モデルなだけあって、情報量が多くクリアーで透明感が高く曇りや篭りが無いというのが第一印象です。
アコギやヴァイオリンなどの弦楽器の伸びも綺麗で、強く弾けば弦と弓の擦れる音(トランジェント)や、アーチストのブレスも聞き取れる解像度があります。
どちらかと言えば、原音忠実性を重視しており、低音から高音までバランスの取れた大人しい音質だと感じました。
前モデルの「NeoBuds Pro2」では、かなり派手でドンシャリ寄りでしたので、音のチューニングの方向性はかなり違います。
低音域は強調されすぎず、丁寧に楽器の特徴をしっかりとらえて聴こえます。ヴォーカルの中音域が他の楽器にかき消されてしまうような事もありません。
透き通った透明感がある音質ですが、ハイトーンボイスの女性ヴォーカルの声がキンキンした金切り声に聞こえる事もありません。Adoの曲を聴くと、独特のハイトーン声が、高い所がスッキリ伸びて行って、その先のブレスがセクシーに聴こえました。
歯擦音が気になる曲、いわゆる「サ行が刺さる曲」を聴いてみましたが、これも全く問題ありませんでした。
あえて苦手を挙げるのであれば、ボーカロイドの曲がまれにシャリつく事があります。それと「音の抜け感」が少し弱いかな。
音場の広さに関しては、ライブ音源では各会場の広さが伝わってきます。解像度が高いので、フルオーケストラの音源を聴くと楽器の配置がハッキリと分ります。
コーデックに関しては、私はiPhoneを持ち歩いているのでAACコーデックで聴いてみました。試しにAndroidでLDACで聴くと、音の解像度と音圧がグィーンと一回り大きく広がる感じです。どうせ聴くならLDACがお勧めです。
専用アプリのEQ機能を使う事で、音の傾向を変える事もできます▼デフォルトでは「原音」「ダイナミック」「静電気」が用意されています。「カスタマイズ」からは各周波数帯の出力を調整できます。
※「静電気」は聴いてもどのようなモードか分かりませんでした。
ANC機能
適応型ノイズキャンセリング、ノーマルノイズキャンセリングとアンビエント(外音取り込み)モードなど、好みや環境に合わせて選べる幅広いオプションが揃っています。ANC(アクティブノイズキャンセレーション)は、左のイヤホンのスティック部を2回タップする事で切り替わります。
Qualcommの第3世代アダプティブ・アクティブノイズキャンセリング技術を採用し、周囲の環境をインテリジェントに解析しながら、自動で最適なノイズキャンセリングを実行します。特に低音域の電車や車の騒音に対する打消し率が非常に高いです。
中高音域は漏れ聞こえてきます。車や電車・航空機の音はかなりカットされます。電車でANCオンにすると、孤独を感じて寂しいくらい静かになります。
ノイズキャンセリング機能特有の耳への圧迫感も少なく感じました。
アンビエントサウンド機能
アンビエントサウンドは、デジタル的に外音を取り込む機能で、会話や環境音を聞きながら音楽を楽しむ事ができる機能です。このモデルでは4種類のアンビエントサウンドモードが実装されています。
Aiで自動調節する「適応型透明性」人の声の音域を強調して取り込む「ボーカル強化」、音楽がバックで流れているように環境音を変える「背景音を強調」、平均的な「バランスモード」「外音が聞こえる状態で安全にジョギングしたい」「テレワークで宅配便のピンポンに対応したい」人などに人気の機能です。
かなり自然に音がスルーして聞こえますが、バランスモード以外は少しデジタル的な音になります。
マルチポイント機能
マルチポイント接続とは、2台の機器と同時接続し、それぞれで通話も音楽も受信できる機能。
例えば、PCでオンライン会議を終了した後、スマートフォンで音楽再生を始めるだけで再生機器を切り替えられます。スマートフォンが電話を着信した際には自動でスマートフォンの通話に切り替わり、そのままハンズフリー通話をすることも可能。2台の機器でイヤホンを使う場面で接続の切り替えがいらず、使用する事が可能です。
まとめ・価格
Edifier Neobuds Planarを使った印象は「原音に近い高解像度な音質で音楽を聴きたい」という人には強力にオススメできます。エントリーモデルでは聴こえない領域の音を楽しめます。
Edifier Neobuds Planarは、クラウドファンディングを、「GREEN FUNDING」で実施しています。
本プロジェクトでは25%オフの22,485円で購入できる超限定早割(100台限定)、20%オフの23,984円で購入できる限定早割(300台限定)プランなどを用意している。
タカシ

最新記事 by タカシ (全て見る)
- 【実機レビュー】平面磁界型ドライバー採用の完全ワイヤレスイヤホン「Edifier Planar」 - 2025年4月6日
コメント