Apple の完全ワイヤレスイヤホン「AirPod Pro」のコピー品?オマージュ商品「Airs Pro 3」を入手しましたので、さっそくレビューしてみたいと思います。
AirPodsの発売以来、次々と中華AirPodsと呼ばれるコピー商品が発売されています。
中華AirPodsコピー品は、発売当初は酷い出来で、サイズが巨大で本家AirPodsと比べる以前の問題でした。
しかしながら i TWSシリーズなど、中華製のAirPodsレプリカが著しく進化を遂げており、デザイン・機能ともに本家に近づいています。
以前、AirPodsクローンの i14 TWSを購入してレビュー記事を書きましたが、本家を上手にコピーしていて音質や性能も形にはなっていました。
ニューモデルのAirPods Proも、既にクローン品が発売されており、 i100000・Airs 3 Pro・Ap Pro・TWS Pro・I900000 など、多くの製品があります。
しかしながら厳密には3、4種類の製品と、それらの新旧モデルが入り混じって販売されている状態です。
今回購入したAir Pro3は、AirPods Proクローンの中でもエントリーモデルの位置付けで、千円台で買えてしまいます。
実用で使えるレベルなのかチェックしてみます。
追記:iOSのアップデートで、こちらのイヤホンはiPhoeとペアリングできなくなりました。
iOSで使いたい方は、ニューモデルの記事を参照してください▼
Airs Pro 3スペック
音楽再生時間 | 約4 時間 |
---|---|
Bluetoothバージョン | 5.0 |
Bluetootthプロコトル | A2DP、AVRCP、HFP、HSP |
対応コーデック | LHDC / SBC / AAC |
感度 | 108dB |
インビーダンス | 32Ω |
対応周波数 | 20-20000HZ |
ドライバーユニット | 不明 |
バッテリー(イヤホン) | 40 mAh |
バッテリー(ケース) | 210 mAh |
イヤホン充電時間 | 約 60分 |
ケース重量 | 約 36グラム |
※ 対応コーデックにAACとありますが、SBC接続しか確認できませんでした
開封の儀
【パッケージ内容】
Airs Pro 3イヤホン x 1ペア
収納充電ケース x 1
充電用ライトニングケーブル x 1
取扱説明書
取り説は英語と中国語のみ▼
デザイン
サイズやデザインに関しては、かなり似せてきています。見た目はApple のカナル型完全ワイヤレスイヤホン「AirPods pro」のクローン。細部に違いはありますが、インスパイア品と言われるだけあって、サイズと形状はほぼ同じです。
IPX6防水と書かれているECサイトもありますが、取説には水や熱い場所を避けるように書かれていました▼
かなり良く出来ていますが黒い部分のデザインがチープです。ケース充電用の接点は、本家に似せて裏側を白くしていますが、妙な切れ目があります▼
本物のデザイン▼。ちなみに偽物は黒い部分が単なるプリントのダミーですが、本家はスピーカーグリル風で、外音取り込み等で利用されていると思われます▼
本物と偽物の見分け方は簡単。黒い模様が真っ黒だと偽物▼
重さは片側約3.3グラム▼
商品ページには防水とありますが、これは恐らく嘘でしょう。
ケース
ケースはコンパクトで、ヒンジ部がシルバーになっている所まで本家AirPods Proに酷似しています▼ケース裏側にはボタンが付いていますが、このボタンは充電開始・停止ができます。
しかしながら、イヤホンをケースに戻すだけで充電が開始されるので、ボタンの意味があるのが疑問です。
本家AirPods Proのケースサイズ:高さ:45.2 ×幅:60.6 × 厚さ:21.7 mm
ケースのサイズは完全に同じなので、Airpods Pro用のシリコンカバーなどが使えそうです▼
収納ケースは充電器も兼ねています。
充電はLightningケーブルを使います▼
充電中は青いLEDが光ります(本物はグリーン)▼
ケースの開閉部にはマグネットが入っており、逆さにしても蓋が開いたりイヤホンが落ちたりはしません。
Qiワイヤレス充電には対応していませんでした▼
イヤホンを収納した状態のケースは約 30グラム▼
機能・使い方
ペアリング
初回ケースから取り出すと、自動的にペアリングモードに入ります。
この時、iPhoneを使っていると「AirPods Pro」と認識されて、ポップアップウィンドウに「接続」が表示されます▼
※ Android端末の場合、設定から「Bluetooth」を開くと、「Air S Pro」と表示されるのでタップしてペアリングします
iOSではケースとイヤホンのバッテリー残量も確認できます▼しっかりとイヤホンのバッテリー残量が表示されます。しかしながらケースのバッテリー残量は常に100%と表示されています。
また本家Airpods Proのように、BluetoothからAirpodsに名前を付けたり、GPS機能や設定の項目を開けません。
操作方法
イヤホンには物理ボタンがなく、操作はイヤホンのハウジング部をタップして行います▼※ちなみに本物AirPods Proは、棒の部分をつまんで操作します
イヤホンの操作一覧▼
左 | 右 | |
---|---|---|
1回タップ | 再生/一時停止 | |
2回タップ | 次の曲(動画) | 前の曲(動画) |
2秒長押し | Siri、OKグーグル作動 | |
5秒長押し | 電源ON/OFF | |
通話/電話を切る | 1回タップ |
取扱説明書には、曲のスキップの操作方法はAirPods Proと同じだと表記されていましたが、全く異なっていました。
またノイズキャンセリング機能と、外部音取り込み(パススルー)機能は、長タップと書かれていましたが、この機能も実装はされていないようでした。
性能テスト
使用感・装着感
今までのAirPodクローンイヤホンでは、音楽がフル操作することが可能でした。しかしながら、このAirs Pro3では音量調節ができませんでした。
ちなみに、本家AirPods Proでもイヤホンからの音量調整はできません。
本家AirPods Proは、棒の部分にタッチコントロール部がありますが、こちらは従来のAirPodsと同じハウジング部にあります。
使った事がある方は分かると思いますが、本体を持っているだけで 2秒間の長押しで音声アシスタントが起動、5秒間で電源がオフになっててしまいます。
これが不便だったので、AirPods Proはコントロール部を変更したんじゃないかな?
バッテリーの持ちは、約 4時間とありますが2.5-3時間程度でした。
また取説には、オートオフ機能付きとありましたが、この機能も実装されていないようで、何時間放置しておいても電源は切れませんでした。
装着感は、完全に耳にフィットしており、暴れても落ちたりズレる事すらありませんでした。
これは本家がエルゴノミクスを徹底的に研究した成果ですね。
むしろフィットしすぎて密閉感が凄く、外の音が全く聞こえません。
音切れ・音飛び・遅延
スーパーに買い物に行ったり、仕事に持って行って電車に乗ってみましたが、ほぼ途切れる事はありませんでした。
遅延に関してはコンマ何秒レベルの遅れ程度で、動画を観る程度なら口と声のズレに気が付かないと思います。
遅延チェック用のYoutube動画で確認しました▼
通話テスト
このイヤホンにはマイクが内蔵されており、ハンズフリー通話機能が実装されています。
内蔵マイクは、ノイズキャンセリングが搭載されているとしています。
LINEの通話テストからスタートしましたが、デジタルノイズでホワンホワンしてしまい声が明瞭に届きません。
コンビニに買い物しながら通話テストしてみましたが、通話は厳しかったです。
音質
音質は「癖が無くて悪くはない」という印象です。
カナル型なので密閉感が強く、遮音性があるので低音・重低音域が得意です。
高音から低音までムラなくなりますが、音に厚みが無く解像度があまり感じられません。
定位感はソコソコ再現されているので、ライブ音源も楽しめます。
しかしながら所詮は「悪くはない」程度です。
ざっくり感想
コンパクトで持ち運びに便利
安い!
遠目には本物AirPods Proに見える
タッチコントロールの位置が本物と違う
バッテリーの持ちが悪い
イヤホンからボリューム調整ができない
iPhoneからケース電池残量が見えない
外部音取り込み機能が無い
密閉感が強すぎて外部音が聞こえず危ない
まとめ・価格・販売サイト
Airs Pro 3を使ってみた感想は、使い捨てと割り切って予備的に使うには良いイヤホンだと思います。
私はアリエク(Aliexpress)で、送料込み1,580円で購入しました。
しかしながらコロナの影響で、到着まで50日も掛かりましたので、その間に新製品や新モデルが次々と発売されています。
私が購入したモデルは、全く商品名(Airs Pro3)は変わりませんが、ボリューム調整機能などが付いた新型が発売されているようです。
ただし中国セラーは、少し製品情報を盛ったりしますので、詳細は不明です。
今回ご紹介したバージョンは、現在1,100~1,300円で販売されています。
このイヤホンの最新上位モデル「Airs Pro A3」では、アップルのH1チップ搭載イヤホンと同様の動作が可能になったとしています。
iPhoneからAirPodsの設定が可能になり、「Find my AirPods」というGPSでイヤホンを探す機能や、Qiワイヤレス充電、ノイズリダクション機能など、製品ページには多くの機能が記載されています。
ニューモデルの価格は、約3,000円。本当にH1チップと同等の機能があるなら安いですね。すでに注文は入れてありますので、届き次第レビュー記事を公開したいと思います。
少し割高になりますが、日本のAmazon でも取扱っています。
Aliexpress-AirPods Pro 3
タカシ
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