最近、秋葉原などの電気街やガジェットショップをのぞくと、必ずと言っていいほど置いてあるモバイルバッテリーを買ってきました。
国内メーカーの「GREENHOUSE (グリーンハウス)」から発売されているモバイルバッテリーで、10,000mAhの大容量にもかかわらず1300円台で販売されている高コスパなモデルです。
昨年(2019年)の夏に発売されて以来、あまりに頻繁に見かけるので気になっていました。
先日アキバに寄ったついでに購入してきましたので、本当に使えるレベルなのか性能をテストしてみる事にしました。
GREENHOUSE GH-BTF100
容量:10,000mAh
バッテリータイプ:リチウムポリマー電池
USB出力:5V/2.1A最大
出力ポート:USB-A x 2口
入力ポート:Micro-USB
本体充電時間:約 6時間
重量:約 190g
サイズ:100 x 63 x 24 mm
保護機能:過充電、過放電、過電流、短絡保護
※ PSE認証済
※ Qualcomm Quick Charge規格未対応
【セット内容】
10,000mAh モバイルバッテリー
Micro USB ケーブル、取扱説明書
製品レビュー
最近の超小型モバイルバッテリーには及びませんがコンパクトです▼
最小クラスの「Anker PowerCore 10000 Redux」と比較してみても結構小さい。数字上ではノーマルのPowerCore 10000と同じくらいです▼
残量と入出力状況が表示される電光表示窓があります▼
筐体上部にはUSB-A出力ポートが2つと、入力用のMicroUSBポート。1、2ポートとも 5V/2.1Aの出力に対応していますが、合計出力も5V/2.1Aなので、実質スマホを2台同時充電すると時間が掛かります。スマホ+BTイヤホン的な使い方が実用的だと思います。
筐体右側面にはON/OFFスイッチ。バッテリー残量を確認する時も、このボタンを押すと数秒間表示されます▼
充電性能テスト
スペックを確認すると、出力が少し弱いかな?程度です。比較対象は出力ポート数や容量的に、ベストセラー商品の「Anker PowerCore 10000」あたりが丁度良さそうです。PowerCore 10000は 5V/2.4A(12W)と最大出力が大きいです。しかし価格が約 2,750円という事を考えると、出力が 10.5Wで 1,300円のグリーンハウス製はコスパ的には高そうです。
しかしながらモバイルバッテリーは、内部回路の性能によって、実際に得られる電力に大きな差が出ます。
そこでバッテリーを100% →0%になるまで放電して、使える電力量を計測してみる事にしました。
今回は、USBローダーというUSBに負荷をかける装置を使ってみます。
USBローダーの負荷は5V/2.1Aにセットします▼
出力した電流量(Ah)は、USBテスターをリセットして計測スタートします。
ローダーが熱を持つとファンが回りながら負荷をかけ続けます▼
常時だいたい 10W超えで出力され続けていました。モバイルバッテリー側の表示は常に 5.0V 2.0Aとなっています▼
残量表示を確認していましたが、1パーセントになってからが長い。10パーセント減るのと同じくらいの時間1パーセントと表示され続けていました。残量表示はあまり正確では無さそうです。参考程度ですね。
2時間 34分後、ゼロになりました。
合計出力 5.601Ah(5,601mAh)という結果でした▼
出力結果について
10,000mAhとして販売されているモバイルバッテリーで、取り出せる容量が 5,600mAhでは、容量詐欺では?と考える方も居ると思います。
しかしリチウムイオン電池は、充電する時の5Vで 10,000mAhで換算されます。しかし実際の容量はリチウムイオン電池の公称電圧である 3.7Vでの10,000mAhとなり、5V出力に換算すると 7,400mAhになります。
さらに変換時にも電力を使うので、フルに取り出せたとしても最終的には 7,000mAh くらいの容量が目安となります。
3.7V × 10,000mAh = 37,000mWh (37Wh)
37,000mWh (37Wh) ÷ 5V = 7,400mAh
5,601mAh取り出せれば、理論値の 7.5割は得られている計算です。
でもそれでは性能が分かり難いと思いますので、安定のAnker製品の 10,000mAhのモバイルバッテリーでも計測しています。
同じ条件で、6.028Ah(6,028mAh)。ちなみに新品では無く、半年間何度か使っているものです。
Anker製品には負けてしまいましたが、個人的にはソコソコ善戦したと思います。
セル(バッテリー本体)部は、中華製の容量詐欺セルを使わない限り、あまり違いは出ません。
モバイルバッテリーの性能は、出力を 3.7V→5Vに昇圧する時に変換ロスが発生するので、DC-DC変換器の性能で決まります。
中華モバイルバッテリーでは、変換効率が理論値の60%以下という粗悪な製品もあります。
一流メーカー製で、80%~90%というのが目安になります。変換効率が75パーセントという数値は優秀だと思います。
まとめ
同じ 10000mAhだからといって、安価な中華モバイルバッテリーを購入しても、実質は国内メーカー品の6~7割の容量しかありません。
しかしながら今回購入したグリーンハウスのGH-BTF100は、メーカー品に近い性能がありながら 1,300円台という結果でした。
しかもリチウムイオン電池より安全と言われている、リチウムポリマー電池を採用している点もポイントが高いです。
かなりお買い得な製品だと思います。
パッケージは↓こんな感じです▼
だからと言って欠点が無い訳ではありません。入力が遅い(5V/1A?)ので、モバイルバッテリー本体への充電時間が6時間も掛かります。
でも寝る時にでも充電しておけば、6時間以上寝て朝起きたら満充電になっています。個人的には気にならないポイントです。
また最近のモバイルバッテリーは、Quick ChargeやUSB PD充電に対応したものもありますが、コンパクトサイズの物の多くは非対応です。
これだけの性能があれば、必要十分だと思います。
価格・販売店
このモバイルバッテリーは、ネットでも購入可能ですが、低価格なので通販で購入すると、送料が掛かって逆に高くなってしまいます(ヨドバシドットコムでも 1900円)
電気街や家電量販店の店頭で、見かけたらカゴに入れたい商品ですね。
タカシ
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