中国のオーディオ機器ブランド「1MORE」の完全ワイヤレスイヤホン 『EVO(エヴォ)』の、日本国内での発売が開始されました。手元に来ましたのでご紹介します。正式名称は1MORE EVO for Evolutionのようです。
『EVO』は、ハイレゾオーディオ認定を受けており、1BA+1DD構成のハイブリッドドライバーを搭載しています。1More Evoは、最大96KHz/24bitのビットレートを実現しており、20Hzから40kHzの周波数応答に対応した音質を追求したハイエンドモデルとなります。
また45dbまでのノイズキャンセリング機能、風切り音を除去した外音取り込み機能、イヤホンを外して一時停止機能などを搭載した最新ハイエンドTWSです。
ページコンテンツ
ざっくりレビューフラッシュ
ノイズキャンセリング機能で騒音を大幅にカット
外音取り込み機能が秀逸
1BA+1DDハイブリッドドライバー搭載
パンチの効いた重低音
繊細な高音域
透明感のある音質
ハイセンスなデザイン
6マイクでクリアな音声通話
ノイズリダクション機能の調節が可能
個人の耳に合わせたチューニング機能搭載
耳から外すと一時停止・再装着で再生機能搭載
DNNインテリジェントアルゴリズムHD風切り音耐性機能搭載
1回の充電で最高 8時間の使用が可能
ハイレゾオーディオ認定
LDACコーデック対応
Qi(チー)ワイヤレス充電に非対応
1MORE EVO スペック
型番 | 30F3A5 |
---|---|
イヤホンタイプ | カナル型 |
チップセット | ー |
Bluetootthプロファイル | HFP、HSP A2DP、AVRCP |
対応コーデック | AAC / SBC / LDAC |
再生周波数帯域 | 20Hz – 40KHz |
音楽再生時間 | 約 5.5 時間(ANCオン) ANCオフで8時間 |
Bluetoothバージョン | 5.2 |
防水等級 | IPX 4 |
ドライバーユニット | φ10 mm |
インビーダンス | 不明 |
ノイズキャンセリング | ハイブリッド式ANCノイズキャンセリング |
通話マイク | cVc 8.0ノイズリダクション |
イヤホン充電時間 | 1 時間 |
ケース充電時間 | 4 時間 |
バッテリー容量 |
非公開 |
ケース重量 | 約 58.3グラム |
イヤホン重量 | – |
ケースサイズ | 66.6×28.61×38.65 mm |
開封の儀
【パッケージ内容】
- 1MORE EVOイヤホン x 1ペア
- 収納充電ケース x 1
- イヤーピース 5種類
- USB-C充電ケーブル x 1
- 取扱説明書などの紙類
- 1Moreステッカー
取扱説明書は今主流のマルチ言語形式。日本語でも詳しく解説されています▼
製品レビュー
イヤホン本体
EVOは、イヤホンとデバイス間がワイヤレスで接続し、なおかつ左右が完全に独立した Bluetooth 接続のカナル型のTWSです。
イヤホン本体は、いわゆる「お団子」タイプ。楕円形で小さくて上品なデザインです▼
ハウジング部は、滑らかな鏡のような3Dセラミックヘッドホンパネルを採用。1MOREのロゴが薄っすらと見えます。
セラミックパネルは、電磁信号の干渉を効果的に低減し、安定した音声伝送と繊細なタッチ応答を実現しているとしています▼
イヤーピースは楕円形で耳の穴にフィットします▼
防水等級はIPX4に対応しています。IPX4は耐汗仕様。いわゆる生活防水レベルです。
※ ケースは防水ではありません
イヤーピースは、 XS / S / M / L / XLの 5 種類のサイズが用意されています▼
重さは実測で片側 約 5.8グラム▼
チャージケース
充電ケースは小型で、ケースに入った目薬くらいのサイズ。ポケットに入れても嵩張りません▼
ケースのサイズは、実測で 幅60.8 x 高さ 45.2 x 厚さ24 ミリ▼
いつものようにリップクリームと並べてみます。サイズ感が伝わるかな▼
ケースの裏には、滑り止めゴムが付いています。技適マークはココについていました▼
イヤホンを格納したケースの重さは約 59グラム▼
充電ポートはUSB-C。ケースにはバッテリーのインジケーターは付いていませんが、1灯ついているLEDの色で残量を確認できます。
緑点灯:100-70% / オレンジ点灯:69-30% / 赤点灯:29%以下
Qiワイヤレス充電にも対応しています。
1回の充電で約 8時間使えます。ケースに戻しての充電を含めると合計 28 時間。通勤・通学程度でしか使わないのであれば、ケース本体への充電は週に1回程度で間に合いそうです。また、緊急時には 15分の急速充電で4時間の使用が可能です。
通話テスト
EVOはイヤホンにマイクが内蔵されており、ハンズフリー通話機能が実装されています。DNNアルゴリズムと3マイクによるクリアな通話品質を可能にしています。
両方のイヤホンにマイクが3つ(合計 6基)実装されており、雑音をカットした快適な会話を可能にしています。
実際に仕事中には通話に使っていましたが、自然な会話ができました。声が変質したり途切れるような事もありませんでした。また少し賑やかなホームセンターやコンビニで買い物しながらでも、普通に仕事の通話ができました。
使い方
ケースを開けるだけで接続済みのデバイスとペアリングされます。初回はペアリングモードで起動します。
後はスマートホンの 設定を開き、Bluetoothから選択するだけで完了▼
操作方法
イヤホンの背中側のロゴ部分をタップする回数で操作を行います
左(L) | 右(R) | |
---|---|---|
音楽操作 | ||
2回タップ | 再生 / 一時停止 | |
3回タップ | 音声アシスタント Siri、OKグーグル起動 |
|
長タップ | ノイズリダクション切替 ※ | |
通話 | ||
2回タップ | 通話/電話を切る | |
3回タップ | 通話切替 |
※ 1more Musicアプリで設定したモードで、ノイズリダクション➡トランスペアレント➡オフがローテーションして切り替わります
※ ケースに戻し、ケースのボタンを3回押すと再ペアリングモードに入ります
1more Music アプリからタッチ機能をカスタマイズする事もできます▼
操作・装着感
操作性について
充電ケースを開くだけでイヤホンの電源が入り、ペアリング済みのデバイスに接続する「自動ペアリング」機能が搭載されています。
ペアリングが完了するとパコンとイヤホンから音が聴こえます。私のタイミングだと耳に入れた時に、ペアリングが完了するタイミングでした。
またケースに戻すと自動的に充電が開始され、ペアリングが解除されます。デバイスとの接続に関しては、余計なプロセスは必要ありません。
イヤホンの操作感については、背面のハウジング部を軽くタッチ(ノック)すれば受け付けてくれます。操作は2回以上のタップとなっていますので、触れただけで誤作動するような事はありません。耳から外して一時停止する「スマート再生」をオンにしておくと、持っているだけでの誤作動もありません。
装着感
多機能なので、イヤホン本体に ある程度の重さはありますが、一度装着するとフィットして重さを感じる事はありませんでした。
試用中は、日中はずっと装着しており、バッテリーが減るとケースに戻すといった使い方を続けていました。違和感や痛みはありませんでした。
夕方にはスポーツジムでも使いましたが、落ちたり緩んだりする事はありませんでした。
ホワイトは落ち着いたデザインで、セラミックのハウジングが高級感があります。
ボーンチャイナの磁器のようです▼
斜め正面から見た様子。ワイヤレスイヤホンには無いタイプのシックなデザインです▼
正面から見ても、あまりハミ出る事なく大人しい雰囲気▼
音質
EVOは、バランスド・アーマチュアドライバ(BA)とダイナミックドライバ(DD)を各 1基搭載しています。これはリケーブルが可能な有線ハイエンドイヤホンでは、良く見られる贅沢な構成です。チューニングは、ダイナミックドライバーでパワフルかつキレのある中低音域を表現しつつ、BAドライバーでボーカルの声に明確なディテールを与える事を狙った構成となっています。
高音域が特に強く、バランスとしてはかなりハッキリと聞こえる音域で寒色系の音質だと感じます。きれいな高音が出ています。高音のレンジも広く超高音も聞こえます。だからと言ってシンバルなどの音に不快な強さはありません。高音域が得意ですが分離感が高いので、他の音域や楽器の違いも綺麗に表現できていると思います。高音の情報量が多いですが、女性ボーカルのサ行が刺さる事もありませんでした。
低音域は、量も伝わってきますが、音質もハイレベルな低音が表現されています。また、しっかりと深い低音も聴こえます。低音はレンジが広く低音が好きな方にもおすすめできます。
出音の強さのイメージは、高音 ≧ 低音 ≧ 中音という感じです。
中音域が一番弱いですが、ボーカルやバイオリンの音はかなり出ているように聞こえるため、量は十分に出ています。
音場は狭く感じます。音の残響感が近いので、音の鳴っているところ自体が全体的に近く感じます。ただし、その音場の狭さのため、全体的に音に迫力が増している気がします。
ノイズリダクション、トランスペアレント機能
ノイズリダクションは、イヤホンの左右どちらかを長タップする事で切り替わります。スマートホン用の専用アプリ(1More music)からでも切り替えが可能です。
1More musicからは、ノイズリダクションのモードを予め設定しておく事ができます。
「ディープ」「マイルド」「WNR」「スマート」の4つのモードが選択できます。
マイルド:騒がしいカフェ、オフィス、通りなどに向いたモード。
防風ノイズ:ビ風切り音低減モードの事で、ノイズリダクションシステムよって発生するこもりを相殺し、風切り音を低減する事ができ、外部環境音も少し聞こえるというモードです。試しにサーキュレーターを強で回して、強制的に風切り音を再現してみましたが、明らかに風切り音だけが軽減されました。
スマート:周囲の環境に応じてノイズリダクションの強度を自動的に調整し、最適なリスニング体験を自動的に設定します。このモードがANC(アクティブ・ノイズ・キャンせリンク)機能となります。
ノイズを打ち消す性能は、最大 42dbまでの音量に対して効果があります。EVOに採用しているノイズキャンセリング方式は、同社が特許を持つQuietMax周波数分割ノイズリダクション方式。ノイズが集中する中低周波数帯域を対象としています。
使ってみた感想は、確かに汎用のチップセットによるノイズキャンセリング方式と比べ、明らかに聞こえ方が違います。チップセットによるノイズキャンセリングでは、打ち消された後に外音が機械的に変質したノイズとして籠ったように残りますが、EVOでは全体的にノイズを物理的に抑え込んだような感じです。
そのため、ノイズとして僅かに聞こえる外音が自然で、長時間ノイズキャンセリングして聞いていても、聴き疲れし難いと感じました。
ノイズを打ち消す性能は、特に中低音域に有効ですが、カフェなどでも女性の話し声もかなり打ち消してくれました。
ノイズキャンセリング時の音質に関しては、ノイキャン時でもノーマル時の音に近く、楽曲の音が変質してしまう事はありませんでした。ホワイトノイズが入って気になるという事もありませんでした。
トランスペアレントは、イヤホンを装着していても外音を取り込む機能で、会話や環境音を聞きながら音楽を楽しむ事ができる機能です。
こちらの機能についても、かなり高性能だと感じました。両耳のイヤホンを外しながらネックスピーカーで聴いているような錯覚に陥るくらい外音が聴こえます。パススルーでデジタル変換された音という事も感じないくらい自然な音が聞こえてきます。
このモードも専用アプリから設定します。
環境パス:長押しするだけで切り替えて、外の周囲の音を聞くことができます
ボーカルエンハンス:周囲の音を聞きとれると共に、コミュニケーション用に人間の声を強化して取り込みます
まとめ・価格
1more Evoを使い続けた印象は、やはり音質の高さが際立っています。ノイズリダクション機能に関しては、強烈にカットしてくれる訳ではありませんが、ノイズを除去した後に漏れ聞こえる音に違和感がないのが気に入りました。
また、ノイズリダクション、トランスペアレント機能ともに、風切り音カットの性能は秀逸だと思います。綺麗に風切り音が消えます。
1more Evoの価格は¥19,990。発売当初はAmazon、楽天で取り扱っています。Amazonでは、販売ページにて3,000円引きのクーポンを発行していますので、16,990円(税込)にて購入可能です。
タカシ
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