全国に携帯電話網を整備するために、エリアカバーを「パートナー回線」ことau回線に頼っている楽天モバイルですが、公式ページによると、同社は2021年10月1日から23道県で順次au回線の提供を終了すると発表しました。
同社はKDDIから800MHz帯のプラチナ回線のLTEをローミングで借りる事でエリアを補完していました。順次自社回線へと切り替えを行っている楽天モバイルですが、気になるのがau回線を切ったエリアを自社回線でカバーしきれるのか?という点。
ちょうど1年前の2020年10月には、KDDIが楽天モバイルへのau回線提供を東京都・大阪府・奈良県の一部で順次終了しました。その時は、突然圏外になった事で大混乱になりました。今度は全国規模で同じ事が起きそうです。
ローミングサービス提供の終了は、建前上は自社の基地局である程度カバーできたと解釈したいですが、実際はコスト圧縮解消のためという内容です。7割の地域で自社回線に切り替える。という事は7割の経費をカットするという事です。
楽天モバイルのauローミング終了エリア
自社回線によるサービスエリアの拡大に伴い、国内のパートナー回線エリアを自社回線によるサービス提供へ切り替えるとしています。
公式サイトの情報によると、2021年10月1日から23道県(北海道、青森県、秋田県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、富山県、石川県、福井県、長野県、岐阜県、三重県、鳥取県、岡山県、山口県、徳島県、香川県、佐賀県、熊本県、大分県、宮崎県、沖縄県)で順次au回線の提供を終了するとしています。
KDDIのサイト上からは、2021年9月末時点」「2021年10月以降」のローミングカバーエリアの比較が可能となっています。
これによると、埼玉県あたりは大々的に停波されるので、朝起きたら圏外になっていたという事もありそうです▼
屋内は対象外
停波の対象になった都道府県全てでKDDIローミングが利用できなくなるわけではありません。停波エリアはあくまで屋外局が中心で、「10月以降も、引き続き地下や屋内の商業施設、オフィスビルは(ネットワークを)お借りしているエリアがある」としています。「延べ床面積が大きい商業施設やオフィスビルは順次屋内工事を進めているが、休館日や夜間しか工事ができず、かなり長い作業になる。こういうところではローミングを切らず、引き続きKDDIから電波をお借りする」との事です。
圏外になった時のサポートについて
「切り替えによってつながりにくくなった場合」のサポート。楽天モバイルへの問い合わせや個別調査が必要になるとのこと。圏外の方は、DocomoのSimを挿したスマホの貸し出しを行って対応していますが、全員ではないので借りられたら儲けもの程度に考えた方が良いでしょう。
公式のお問い合わせフォームから報告して、運が良ければ基地局増設・端末貸出しなどの対応してもらえます。
問い合わせフォーム:
楽天では毎月3000~4000の基地局を増設しているとしていますが、GC局が足りていないとされています。「自宅の近所に楽天モバイルの基地局があるが、電波が出ていない」という信じられないような報告も次々と上がっています。
残り3ヶ月でau切りエリア全てをカバーできる可能性はほぼゼロでしょう。そもそも楽天モバイルが割り当てられているBand3(1.7GHz帯)は遮蔽物に弱いので、隅々まで届きません。建物内や地下鉄、高層ビルの陰などで電波を掴めないエリアがあります。
対象エリアで楽天モバイルをお使いの方は、12月末までヒヤヒヤですね。
タカシ
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