サウンド機器メーカーEarFun (イヤー・ファン)より今夏に発売となった、完全ワイヤレスイヤホン 『EarFun Air』をご紹介します。
EarFun は、比較的新しいメーカーですが、初代モデルの「TWS Free」はCNETが選ぶ『The best true wireless earbuds of 2019』の$50以下の部で入賞するなど、今勢いのあるメーカーの1社です。
今回ご紹介するEarFun Airも、世界最大級の家電・電子機器の見本市「CES 2020イノベーションアワード」や、ドイツの国際的デザイン賞「iFデザインアワード」を受賞するなど、鳴り物入りで発売された注目のTWSです。
さっそく実機のレビューをしてみます。
ページコンテンツ
ザックリした感想
耳から外すと一時停止機能が便利
1回の充電で最高 7時間の使用が可能
ケースがコンパクトで携行が楽
価格以上の高音質
IPX7防水で水際での使用も可能
10分の充電で2時間再生可能
Qi(チー)ワイヤレス充電対応
ケースを開けただけで接続機能が便利
エルゴノミクスデザインで耳に完全フィット
Airoha社のMCSync技術で接続持続性が強い
曲戻りスキップ機能がない(送りはあり)
EarFun Air スペック
今回はメーカーの方から、レビュー用にサンプルをご提供頂きました
Bluetootthプロファイル | HFP、HSP A2DP、AVRCP |
---|---|
対応コーデック | AAC、SBC |
再生周波数帯域 | 20Hz – 20,000Hz |
通信距離 | 約15 m |
音楽再生時間 | 約 7 時間 |
Bluetoothバージョン | 5.0 |
防水等級 | IPX 7 |
ドライバーユニット | φ6 mm |
インビーダンス | 不明 |
イヤホン充電時間 | 約 1.5 時間 |
ケース充電時間 | 約 2 時間 |
バッテリー容量 |
ケース:500 mAh イヤホン:55 mAh |
イヤホン重量 | 約 5.5グラム |
ケース重量 | 約 54グラム |
ケースサイズ | 約 53 x 53 x34 mm |
開封の儀
【パッケージ内容】
EarFun Airイヤホン x 1ペア
イヤーチップ:XS/S/M/L 各1ペア
収納充電ケース x 1
USB-C充電ケーブル x 1
取扱説明書などの紙類
取扱説明書はマルチ言語になっており、日本語でも詳しく解説されています▼
製品レビュー
イヤホン本体
イヤホンとデバイス間がワイヤレスで接続し、なおかつ左右が完全に独立したBluetooth接続のカナルタイプのTWSです。
AirPods Pro系のデザインで、いわゆる耳からウドン系の棒が伸びています
ハウジング側が光沢ブラックで、内側がマットなブラック。うどん部にearfunのロゴが入っています▼
重さは片側約5.5グラム▼
イヤーピースは、小さい側のXSサイズを1つ追加した4種類のサイズが用意されています。
イヤーピースを外したベース部の太さは約 5.3ミリの真円型。
このサイズなら耳の穴が小さい人でも問題なく使えます▼
防水等級はIPX7。水面下15cm~1mで、30分間沈んでいても大丈夫という防浸形規格レベル。試用中に偶然滝のようなゲリラ豪雨に打たれましたが、もちろんそれくらいでは全然大丈夫でした。
※ ケースは防水ではありません
チャージケース
収納ケース兼充電器はコンパクト設計。ズボンのポケットに捻じ込めるサイズです▼
ケースのサイズは、実測で 高さ52 x 幅 54 x厚さ34 ミリ▼
ケースの裏には技適マークがついています。合法的にBluetoothを利用できます▼
イヤホン格納時のケースの重さは約 55 グラム▼
ケースにはバッテリーのインジケーターは付いていませんが、LEDの色で残量を確認できます。
緑:100-60% / オレンジ:59-30% / 赤:29-2% / 赤点滅:1%以下
イヤホン収納部の間にはペアリングボタンが設置されており、ペアリングデバイスの再設定などの時に長押しします▼
充電ポートはUSB-C。上下関係なく挿せるので便利です。MicroUSBの時代は終わりましたね▼
Qiワイヤレス充電に対応しているので、ポンと置いておくだけで充電が完了します▼
イヤホンは磁気でロックされるので、逆さまにしても飛び出たりしません。カバンやポケットの中でケースが開いてしまっても、イヤホンが落ちるような事がありません。
知らない間にカバンの中で飛び出していて、使いたい時にバッテリーが無くなっているという事態が防げますね▼
ケースに戻すだけでイヤホンの充電が開始されます。イヤホンのバッテリーは55 mAh、ケースは500mAh、ケースからイヤホンへ4.5回充電する事ができます。
1回の充電で何と約 7時間も使えます。満充電の状態から計算すると合計 35時間強。通勤・通学程度でしか使わないのであれば、ケース本体への充電は10日に1回程度で良さそうです。
さらに10分の充電だけで2時間の使用可能になりますので、充電が切れても諦める必要が無く、少し待つだけで使えるのが良いですね。
通話テスト
EarFun Air はイヤホンにマイクが内蔵されており、ハンズフリー通話機能が実装されています。
ハンズフリー機能で通話しながら、近所のスーパーで買い物に出かけました。
イヤホン毎にマイクが2個ついている”デュアルマイク仕様”(合計4つ)で、更にノイズキャンセル機能も搭載しているので、クリアではっきりと声が相手に届きました。混雑して騒がしい店内でしたが、ノイズキャンセリング機能により周囲の雑音を80%以上を取り除いてくれるので、スマホに耳を当てる通常通話と変わらない感じで話ができました。
通話相手は、こちらがイヤホンで通話している事にすら気が付いていませんでした。
使い方
操作方法
イヤホンの背中側がタッチ式のセンサーになっており、タップの長さと回数で操作を行います。
左 | 右 | |
---|---|---|
音楽操作 | ||
2回タップ | 再生 / 一時停止 | |
3回タップ | Siri、OKグーグル作動 | 次の曲へスキップ |
長押し | ボリューム小 | ボリューム大 |
通話 | ||
2回タップ | 通話 | |
2秒間長タップ | 通話拒否 | |
2回タップ | 電話を切る | |
3回タップ | 通話保留 |
操作・装着感
操作性について
充電ケースを開けただけでイヤホンの電源が入り、ペアリング済みのデバイスに接続する「自動ペアリング」機能が搭載されています。
接続確認は両耳から「パワーオン」→「コネクテット」の音声が順に流れます。しかしフタを開けてから耳に入れる前に、全ての工程が終えているので、確認音声を聞く事は少ないと思います。
また使い終わった時は、ケースに戻すだけでペアリングが解除され充電がはじまります。
何回も繰り返し出し入れしてテストしてみましたが、接触による接続失敗はありませんでした。
イヤホンの操作感については、音量調節が左右のイヤホンを長押しなので、最初は微調整が難しかったです。
しかし、この問題も1日で慣れ、すぐにボリュームが自然に調整できるようになりました。
操作系で残念なポイントは、曲送りスキップはありますが、曲戻りスキップ機能が無いことくらいです。
また耳からイヤホンを外すと一時停止され、再度耳に入れると再生が開始される機能がとても便利で、買い物の時にはレジで片側を外すだけOKです。
慌ててイヤホンを外して会話をした後、どこまで聞いたっけ?とか、聞きたかった曲が進んでしまっているという事がないですね。
装着感
人間工学に基づいた「エルゴノミクスデザイン」で、首を振った程度では、全くズレません。ジョギングで使いましたが、ピタッとフィットして落ちたり緩んだりする事はありませんでした。
装着した見た目は、黒なのでAirPods Proよりスタイリッシュに引き締まって見えます▼
正面から見るとスッキリしていて、ほとんど目立ちません
音質
振動板にPEEK+PUの複合振動板を採用した6mm径ドライバを搭載しているので、各音域で伸びのあるサウンドを実現しています。
音圧が少し弱い気がしますが、重低音にはパンチがありEDMのキック(バスドラム)では、ビート音が余韻を残しながらズンズン響きます。
中高音域は、クリアで繊細な音がしっかりと出ています。
オペラのライブ音源を聴くと、演者の移動がしっかりと把握できる自然な定位感が再現できていると感じました。
カナル型イヤホンですが、密閉感は弱めです。そのため外の音はある程度聞こえてきます。
ノイズアイソレーション機能を搭載したイヤホンなどは、完全に密閉されていて環境音が聞こえなく怖いので、個人的には心地良い密閉感です。
音切れ・音飛び・遅延
数日間、街中・電車で使いましたが、一度も途切れたり音飛びはありませんでした。
Airoha社の左右同時伝送”MCSync技術 (Multi Cast Synchronization)”を搭載した最新チップを採用しており、混雑した都市部でも途切れにくい接続性を獲得しています。
遅延に関しては、NETFLIXでドラマを観たり、YouTubeの遅延確認用の動画などを使ってチェックしました。私の鈍い知覚では遅延を感じる事はできませんでした。
まとめ・価格
EarFunのイヤホンはこれで2本目ですが、いずれも完成度が高くエントリーモデルのTWSメーカーとしては、頭一つ抜けていると感じます。
メーカーの方の製品に対する熱意も素晴らしく、前回のレビューの時は、私が指摘した弱点に関して、担当の方が技術部の方を交えて何度もメールをした程です(この時は私の検証方法が悪く、耳に装着せずに水に投げ込んだ事で、電源がオフになっただけでした。製品に問題はありませんでした)
今回のAirに関しても、最新技術を採用し、細部まできめ細かく作り込まれていて、悪いところを探す方が難しいくらいに仕上がっています。
価格は¥5,999。Amazonで購入可能です。
タカシ
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