音質に定評のあるオーディオ機器メーカー SIMGOT(シムゴット)より発売されている、ハイブリッドイヤホン『SIMGOT EM2』の実機レビューをしてみます。
EM2モニターイヤホンは、DD(ダイナミックドライバ) と BA(バランスドドライバ)をそれぞれ 1基搭載したハイブリッドIEM(インイヤーモニター・イヤホン)です。1万円台の価格で ハイエンド機に迫る高音質を実現しており、ここ数年主流になっているケーブルを交換できる”リケーブル”仕様となっています。
SIMGOT EM2スペック
今回はメーカーの方から、レビュー用にサンプルをご提供頂きました。
型番 | EM2 |
---|---|
マイク感度 | -42db±3dB/mW |
再生周波数帯域 | 15Hz-40kHz |
音圧感度誤差 | ≥101dB(at 1000Hz) |
左右音圧感度誤差 | <1.5dB(at 1000Hz) |
最大入力 | 15mW |
DDドライバ | Φ10 mm |
インビーダンス | 10 Ω |
感度 | 101dB |
振動版 | 高分子複合チタン振動板 |
接続端子 | 3.5mm |
対応端子 | 改良型0.78mm 2Pin |
開封の儀
【パッケージ内容】
- EM2本体x 1
- ケーブル x 1
- 収納ケース x 1
- 取扱説明書などの紙類
ざっくり感想
音漏れが少ない
バランスが整った高音質設計
2種類の音質にチューニングしたイヤーチップ付き
2基のハイブリッドドライバ搭載
リケーブル規格に準拠しておりケーブル交換可能
ケーブルが絡み難い
1.2万円でハイエンドイヤホンが体験できる
お洒落なデザイン
本革の収納バック付
筐体
SIMGOT EM2は、有線のカナル型インイヤーイヤホンです
クリアなデザインで、ハウジング部にはメタルのフェイスプレートがアクセントになっています。
提供頂いたカラーはクリア(透明)で、内部の構造が確認できます。
ケーブルは、4芯の銀メッキ線付きの400本のDuPontKEVLARファイバーを編み込んだタイプで、2Pin(0.78mm)に準拠したリケーブル可能です。
最新のハイエンドイヤホンは、ケーブルを着脱式にする設計が主流です。ケーブル交換する事で本当に音が変わるので、自分の好みにイヤホンをチューニング・調整していけるという楽しみがあります。
ワイヤレスで使用したい場合、Bluetoothレシーバーを使う事ができるのもリケーブルの良い点ですね。
ケーブルもクリアデザインで、ハウジング部と調和したデザインとなっています
EM2はハイブリッドドライバを採用しており、BA( バランスド・アーマチュア)ドライバーは、Knowles製 RAF-32873を採用しています
DD(ダイナミック型ドライバー)は、高分子複合チタン振動板の10 mmフルレンジドライバー。同社のハイエンドモデルEN700 PRO に搭載されているものと同じです。
そのため従来の2種類のドライバを、周波数帯で分割する方式のように音域に違和感を感じるような事が出ないとしています。
カラーバリエーションは、パープル/グリーン/ピンク/クリア/クリアブラックの5色展開
イヤーチップ
好みに音をチューニングできるよう、2種類のイヤーチップが付属しています。
「Eartip 1」は高域強調型イヤーピース:中高音を強調し、解像度と透過性を高めた自然な音。
「Eartip 2」は低音を増強したイヤーピース:聴き取りやすく厚みのある音質。
左側の深いタイプが低音型/➡が中高音型
革製収納ケース
専用のセミハードレザーケースは、渋くてお洒落です。表面にはSIMGOTのロゴが焼き印されています。
背面には「Salute to Art and Science」芸術とサイエンスの融合と書かれています
マグネット式で開閉が簡単で、ぐしゃっと突っ込んでも楽に出し入れが可能です
手に持ったサイズ感▲
装着感・遮音性
SIMGOT EM2は、いわゆるSHURE(シュア)掛けして装着するタイプのイヤホンです。画像のように耳の上を通して引っ掛けるように装着します。またハウジングが、イヤーフック風に耳のヒダに入り込んでフィットするデザインになっています。
ゴツゴツして見えますが、装着しても痛さや違和感はなく、有線イヤホンにありがちな、線が引っ掛かって外れるような事も少ないです。
耳に掛ける部分のケーブルは、フック型にPU製の形状記憶チューブが巻かれています。
密閉率が高いノイズアイソレーション設計で、物理的に周囲の音を遮断します。受動的なノイズキャンセリングとも呼ばれますね。
音漏れや外音ノイズがかなり軽減されるので、音楽への没入感が違います。
音質
1晩だけエージングして寝ました。細部まで音質に拘っている設計のイヤホンだけあって、全てにおいて素晴らしい。イヤホンに余計な味付けが無く、原音忠実性が高く、音質的には私好みのチューニングです。
中・高音域は、透明感を持って音の広がりが感じられ、曇りや篭りがありません。低音域は、脳が揺れるような強い低音ではなく、ベース音なども雑にならずに弾むようなディテール感で、バランスよく楽器の特徴をしっかりとらえた低音です。逆にEDMのキックドラムを、下品にズンズン聴きたいという時には少し物足りなさを感じるかもしれません。
音の情報量(解像度)が多く音圧もあるので、フルオーケストラを聴くと臨場感と迫力があります。アコースティックギターであっても、指と弦がぶつかったり擦れる音、いわゆるトランジェントがハッキリと聞き取れます。
ヴォーカルはしっかりと目の前に定位し、バンドサウンドでも 声が前面に押し出されるように聞き取ることができます。息遣いまで感じる事ができるので、女性ボーカルを聴いているとゾクっとしてしまう事がある程。リアルに感じられます。
どの音楽ジャンルを聴いても不自然さはなく、JAZZ、クラッシック、アコースティックからEDM、POPS、ロックまで、ジャンルを問わず聴きやすいです。特にボーカルを聴き入りたい人にとっては、素晴らしい音質だと思います。
EM2は、Hi-Res(ハイレゾ)音源にも対応しています。さらに高音質で聴きたい場合には、moraなどのハイレゾ音源配布サイトを利用して聴くと、より一層楽しめそうです。
SIMGOT EM2まとめ・価格・販売サイト
SIMGOT EM2を使って、仕事中に音楽を聴き続けていますが、音質的に欠点は見つかりませんでした。
Bluetoothイヤホンや、エントリーモデルの有線イヤホンでは聞き取れない音が聴こえます。
高級イヤホンは上を見るときりがありませんが、EM2は1万円強で購入する事ができます。高音質を体験するハイエンドイヤホンの入門機として、良いチョイスだと思います。
SIMGOT EM2の価格は、Amazonで1万 2,800円(税込み)。楽天などでも取り扱いはありますが、若干割高になります。
タカシ
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