5月31日、Googleは子ども向けのYoutube動画視聴アプリ「YouTube Kids」日本版のリリースを開始しました(iOS/Android版)
Youtubeでは、今までも「制限付きモード」をオンに設定する事で、不適切と判断されたコンテンツを含む動画は表示しない事が可能でした。しかしながらギャンブルやお色気、バイオレンスなど、子供に制限すべきコンテンツがスルーされてしまう事から、安全に子供が視聴できるYoutube機能(アプリ)の提供が求められていました。
「YouTube Kids」は、子供向けと判断された動画のみを強力にフィルタリング表示するアプリとなっています。
今回は「YouTube Kids」の設定方法やメリット・デメリット、どの程度のフィルタリング強度なのか?何歳までの利用に耐え得るのか?などを検証してみたいと思います。
ページコンテンツ
YouTube Kids
開発:By Google, Inc.
Android版:Play Store
iOS版:App Store
YouTube Kids設定方法
アプリを起動するとウィザード形式で簡単にフィルタリング設定ができます
幼児・児童(小学生)・すべてのお子様向け、から対象を選択▼
検索フォームから単語による検索の許可・不許可を設定▼
管理用のGoogleアカウントを設定し、メールによる認証をすると設定完了▼
後から設定を変える事も可能で、タイマーで制限時間を設定する事もできます▼
表示できるコンテンツチェック
「アニメ・ドラマ」「おんがく」「まなぶ」「はっけん」の4カテゴリーから探す事ができますが、子供というより幼児向けという印象です
※子供の年齢設定は「すべてのお子様向け」をチョイスしました
検索窓を使って、人気のユーチューバーを何人か検索してみましたが、健全と言われている方々は問題なく見つかります
悪ふざけ動画のユーチューバーは除外されていました▼
※ただし過激では無い悪ふざけ動画のユーチューバーはスルーされて検索結果に引っ掛かります。炎上してニュースに載るような人も何人かは検索できてしまいました
ゲーム実況動画に関しては、子供に人気のMinecraftなどのゲーム実況者は表示されます
※FPSやホラーゲームなどの実況をしているYoutuberは、チャンネル自体がブロックされているようです
海外のYoutuberに関しても同様に設定されていました。
品行方正な人気のユーチューバーは動画閲覧できます▼
メリット
CMが入らない
このアプリで再生した動画には、驚いた事に広告動画が一切入りませんでした。子供は面白そうな広告だと動画CMを介して、アプリをインストールしてしまったりする危険がありますので、これは非常に良い機能だと感じました。
動画、チャンネルのブロック機能
今までYouTubeでは「ブラックリスト機能を付けて欲しい」というユーザー達の要望を無視し続けてきましたが、当アプリにはチャンネルをブロックする機能が付いています。
しかしながらカテゴリー以外からは、動画チャンネルを表示する手段がありませんので、実質Youtubeが用意したカテゴリー内に表示されるチャンネル以外はブロックできません。
また個人のチャンネルに関しては、チャンネルをブロックする事はできませんでした。動画単体でのブロックは可能です。
デメリット
再生リストから連続再生できない
動画チャンネルを表示する事ができないので、再生リストから連続再生する事もできません。動画は関連動画が強制的に連続再生されてしまいます。「キュー」を入れる機能もありませんので、続きの動画はその都度探す必要があります。何故か関連動画一覧内に続きの動画が表示されない事が多いのも不思議です。
最近では10分前後の動画が主流になっていますので、この連続再生に対応していない事は非常に不便で全く実用に耐えられません。子供が10分おきに「この続きを見せて」と話しかけてくる事が目に見えてますね。
検索エンジンがダメダメ
スペース区切りの検索が、or検索になってしまうので目的の動画を探す事が非常に難しいです。小学生の子供に試しに使ってみてもらったところ「タコライス マイクラ 315」と検索して、人気のマインクラフト実況動画を探していましたが、タコライスさんのマインクラフト実況の315話の動画は引っ掛かりませんでした。検索結果はマイクラ実況動画全般とタコライス(料理動画)、肝心なタコライスさんのマイクラ実況動画は少しのみ。
全角英数字と半角英数字が別判定されてしまい検索できません。
まとめ
今後『YouTube Kids』では「YouTubeクリエイターによる子ども向けコンテンツも用意する。」としていますので、基本的には用意したカテゴリーの中で動画閲覧する幼児向け動画アプリという位置づけのようです。検索しないでカテゴリー内から見る事ができる動画は非常に限定的で、企業の公式チャンネルばかりです。ピックアップ表示される一般Youtuberは、企業とタイアップしてオモチャの宣伝をする子供たちや、動物の動画程度です。
幼児向けの色が強いので小学校高学年以上のお子さんに、ペアレンタル・コントロールとして『YouTube Kids』を利用するのは少し乱暴な気がします。
スマートホンからYoutubeの公式アプリをアンインストールして『YouTube Kids』のみを残しても、ブラウザ上からYoutubeにアクセスするだけで閲覧する事ができてしまいますのでiフィルターなど、ペアレンタル・コントロールアプリをインストールした上での利用が必須です。
今後のアップデートでチャンネルの詳細を表示できるようにした上で、ブラックリスト・ホワイトリスト機能・再生リストが実装されれば中学未満までは使えると思います。まだリリース直後なので、これからのアップデートに期待ですね。
タカシ
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