紛失防止タグといえば「見つける天才」AppleのAirTagが圧倒的な性能で、一人勝ち状態です。Appleの「探すネットワーク」を使用するので、失くした物の傍をiPhoneユーザーが通り掛かるだけで見つける事ができます。
そんなAirtagですが、Appleの探すネットワークを利用できるジェネリックAirTagと呼べるタグが続々と発売されています。
探すネットワークを利用するので、性能は一部を除いてAirTagとほぼ同等。価格が圧倒的に安いので、色々なアイテムに気軽に付けて置けます。
今回は、ジェネリックAirTagと呼ばれる「Anker Eufy SmartTrack Link」「+Style まもサーチTag(2023)」と本家AirTagを徹底的に比較してみました。
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3機種のスペック比較
まもサーチTAG | Eufy SmartTrack Link | AirTag | |
---|---|---|---|
型番 | PS-TAG-B01 | T87B0N11 (ブラック) | MX542ZP/A |
センサー | 加速度センサー | ||
Android対応 | なし | あり | なし |
紛失モード対応 | 探すアプリ | QRコード | NFCタップ |
Bluetooth | 5.2 | 不明 | 不明 |
Bluetooth通信距離 | 最大 50m | 約10m | 最大 80m 室内10-15m |
UWB対応 | なし | なし | あり |
電池種類 | ボタン電池 CR2032 | ||
電池寿命 | 最大12か月 | 約10~12か月 | 12か月以上 |
使用環境温度 | 0℃~40℃ | 不明 | -20°〜60°C |
サイズ | 40 x 40 x8mm | 37 x 37 x 6.5mm | 31.9mm×8mm |
音量(実測) | 最大72db | 最大65db | 最大75db |
音が鳴る時間(実測) | 約10秒 | 約5秒 | 約7秒 |
防水性能 | IPX5 | IPX4 | IP67等級 |
重さ(電池込) | 10 g | 10 g | 11g |
ストラップホール | あり | あり | なし |
共有機能 | なし | あり | なし |
スマホを鳴らす | なし | あり | なし |
対応OS | iOS 14.5以上のiPhone/iPad/Mac 離れたら通知はiOS15以上 |
iOS14.3 または iPad OS14.3 以降 | iOS 14.5以降を搭載したiPhoneおよびiPod touchのモデル iPadOS 14.5以降を搭載したiPadのモデル |
価格(税込) | ¥3,480 | ¥2,990 | ¥4,780 |
探すネットワークについて
そして他のiPhoneユーザーがそのAirTagのそばを通ったときに、AirTagの位置情報をiCloudに送信し位置情報が通知されます(Find My network)。
このプロセスは完全に匿名で行われ情報は暗号化されるので、プライバシーは守られます。またバッテリーやデータ使用量を心配する必要もないとしています。
この機能を使用するには、検索にiOSデバイスまたはMacを使用する必要があります。 WindowsパソコンのiCloud からでは見つけられません。 暗号化されたBluetoothビーコン信号の解読に、iOS・Macのセキュアチップに格納された鍵情報を使用するためのようです。
この機能に関しては、自転車のサドルの裏に付けて色々な場所に置いてみましたが、違いは感じませんでした。
Bluetooth通信距離のスペックで比較すると、まもサーチTagが最大 50m、Eufy SmartTrack Link 最大 80m(室内10-15m)、本家AirTagが約10mとなっています。Bluetoothを使って探すネットワークで検出するので、極端に人通りの少ない場所だと差が出るのかもしれません。
ストラップホール
まもサーチTagとEufy SmartTrack Linkにはストラップホールが付いています。そのままキーホルダーに装着する事が出来ます。
AirTagにはストラップホールが無いので、キーホルダーなどに付ける場合には別にアクセサリーを購入する必要があります。
検索音・音量比較
探すアプリで「サウンドを再生」をタップすると、タグから音が鳴って探し物の位置を特定できます。
3機種ともに音・メロディー・音量・再生時間が違うので比較してみます。
音量は計測アプリで計測してみました。
- AirTag:約75db(約7秒間)
- Eufy SmartTrack Link:約65db(約5秒間)
- まもサーチTAG:最大70db(約10秒間)
音の聞こえ方は、AirTagが一番方向性が分かります。他の2機種は音が鳴っているのは分かるが、どの方向か特定し難いです。
また布団の中に入れて音の籠りを比較してみましたが、やはりAirTagの音が一番とおりました。SmartTrackが籠ってしまい、かなり聴こえ難いです。音が鳴っている時間に差がありますが、これは何度も鳴らせるので問題ないと思います。
距離と方向で探す機能(UWB)
AirTagは、UWB(Ultra Wide Bandの略。超広帯域無線通信)機能に対応しているので、iPhoneの画面で距離と方向を確認しながら、失くしたアイテムを探す事ができます。
サウンドを再生しても、部屋のどこから聴こえているか分からない事が多いので、この機能は位置を特定できるので便利です。カバンの中や脱いだズボンのポケットなど、方向を指示してくれるので助かります。
Eufy SmartTrack Link、まもサーチTagには、UWB機能は実装されていません。
紛失モードの持ち主情報について
「紛失モード」をオンにすると、拾った人がAirTagをNFC対応端末で開くと、AirTagの持ち主の情報が表示される機能があります▼
この機能は、iPhoneに限らずAndroid端末でも有効なので、Androidユーザーも覚えておくと落とし物を見つけた時に役に立つと思います。
SmartTrack linkにはQRコードがプリントされています。紛失モードをオンにすれば、拾った人が所有者の連絡先を表示するようにすることができます。
まもサーチTagはボタンを3秒間長押しすると「ピッピッピッピッピッピッ」と音がなり、拾った人のiPhone探すAppに所有者の情報が表示されます。
デバイスの共有機能について
AirTagは、AppleIDと紐づけられるのでデバイスの共有が出来ません。 AppleIDを共有するという事は現実的ではないので、複数人でAirTagの位置情報を共有する事は事実上できません。また、まもサーチTagも探すネットワークを使くので同じく共有機能はありません。
一方SmartTrackは専用アプリから最大6件共有可能となっています。
メンバー共有機能が使えるのかチェックしてみました。
特に位置情報を共有したいアイテムはありませんが、犬の首輪に付けて共有しようと考えました。
犬が逃げた場合や、散歩に行っている犬の現在位置を知る事ができれば便利ですね。
しかしながら、グループ共有しいてる人が公式アプリを開いても、当然Bluetoothの範囲外になってしまいます。数十分前の位置情報のまま。
探すネットワークで位置情報を特定して、自動的に公式アプリに渡すといった動作はしてくれないようです。
散歩している本人(SmartTrackを持っている人)が公式アプリの位置情報を「常に許可」していないとダメです。
つまり犬を見失った時、探すネットワークに登録している人のみが位置を確認する事ができるという事ですね。
迷い犬対策に!と色々悩みましたが、防水性能がIPX4では犬に装着するには弱いですね。一番気になるのは バックグラウンドで位置情報を取得し続けるとバッテリーを消費します。諦めました。
ストーカー対策機能
AirTagには、ストーカー対策機能は2つ実装されています。1つは他人のAirTagが自分の持ち物に紛れている(約30分間行動を共にした時)とiPhoneに通知が届く。2つめはペアリングされたデバイスとAirTagが一定時間(8時間から24時間以内)離れ続けると音を発する機能です。
他の2機種もAppleの探す機能としては同じ対策が施されています。
なお、Androidユーザーがストーカー目的で利用されたAirTagを見つけるには、「Tracker Detect」という専用アプリをインストールする必要があります。
防水性能・対応温度について
まもサーチTagは、動作温度が0℃~40℃ となっています。寒冷地では使えないですね。寒冷地では-20°〜60°Cまで使用可能なAirTagを使う必要があります。
またSmartTrack linkは動作温度が公表されていないので、寒冷地での使用は不明です。
防水性能に関しては、ジェネリック2品は小雨や汗程度の生活防水レベルです。AirTagは、IP67等級に対応しているので水没の恐れがある場所で使うものに関してはAirTagがオススメです。
- AirTag:IP67等級(最大水深1メートルで最大30分間)
- Anker SmartTrack:IPX5(生活防水)
- まもサーチTAG:IPX4(生活防水)
まとめ
私は方向と距離からも探したい車のカギとサイフには、本家 AirTagを付けています。豪雨などでの水没も考えられますからね。
車にはEufy Security SmartTrack Linkを置いています。私はコインパーキングを使う事が多く、停めた車の場所を完全に忘れてしまう事があります。ディズニーランドなどの巨大パーキングでも位置の特定に便利です。
ジェネリックAirTagとしては、価格と性能の両面からSmartTrack の方がオススメです。専用アプリの存在と、拾った人が簡単にQRコードで持ち主情報が分かるのもポイントが高いです。
ちなみにAirTagは、マグネットを使ったスピーカーを使用しており、金属にくっつく程に磁力があります▼
タカシ
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